谷口将紀東京大学教授

2025年3月17日・第217回国会 衆議院 政治改革に関する特別委員会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 57 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 125 発言)

既に各参考人のお答えからも明らかかと思いますが、もう少し詳しく申し上げますと、八幡製鉄事件判決におきまして企業・団体献金合憲の話が出てきたのはどういうロジックかというふうに申しますと、企業献金は、本来、自然人にのみ認められている参政権を侵して、自民党を支持していない株主の参政権を侵すから、民法九十条で言うところの公の秩序に反しているという原告の主張に対して、最高裁は、先ほど御紹介のありましたとおり、憲法上の基本権は可能な限り国内企業にも適用されるので合憲であるというふうに判決をしたものでございますけれども。

原告の主張はそもそも民法違反で来ているわけですので、ここで憲法を持ち出す必要はなかったというのが学界の通説的な考え方、有名な判例評釈でいいますと、とんだ勇み足というふうに当時言われていたんですけれども、であって、それが学界等の通説的な考え方ということでございまして、最高裁自身も、これ以降、企業献金が問題となった裁判では八幡判決のこの部分は先例としていないわけでございます。

というわけでございますので、先ほど来参考人からも陳述ございましたとおり、やってみないと分からない、企業献金を全廃したところで、今最高裁がどういうふうに判決をするかというのは分からないというのが正直なお答えかと思います。

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