御指摘のように、自治体が情報システムを個別に開発することによる人的、財政的な負担を軽減して、業務効率化により地域の実情に即した住民サービスの向上に注力できるようにすること、また、ベンダーロックインを排し事業者の競争環境を確保すること、自治体における新たなサービス導入に向けたデジタル基盤を構築すること、これを自治体システム標準化によって目指しているところでございます。また、ガバメントクラウドに移行することによりまして、高いセキュリティーや大規模災害への対応力を高めるというところを目指してきたところでございます。
約七割の対象システムが標準準拠システムに移行して実際にこの運用が本格化しているところでございまして、所期の目標を実現するための基盤の構築、これは一定程度進んだところでございますけれども、所期の効果の発揮に関しましてはまだ道半ばでございまして、自治体関係者始め、標準化の効果を実感するのに至っていないというところが現状であるというふうに認識をしております。
122
伊波洋一政府参考人など
二五年六月の自治体情報システムの標準化・ガバメントクラウド移行後の運用経費に係る総合的な対策では、移行後の運用経費の増加要因は、人件費や物価上昇などの外部要因、移行しないシステムの残存による二重の基盤、ネットワーク管理費用の構造的要因、サービスレベルの向上などの機能強化要因の三つに分析されています。このうち、外部要因については普通交付税において措置されることになりました。
標準化移行は税や戸籍など自治体の基幹二十業務ですが、自治体ではほかにも多くの業務について情報システムが構築されて動いています。総合的な対策でも示されていたように、移行しないシステムの…
この発言のページ
123楠楠正憲デジタル庁統括官
今御指摘のございました基幹二十業務以外の業務システムにつきましては、それぞれの自治体の御判断によりまして効率的に運用いただくことを想定しておりまして、標準準拠システムと連携する場合には、サービス単位で疎結合でシステムを構築いただくということとしております。ガバメントクラウドや自治体独自のクラウド上に基幹二十業務とそれ以外の関連分野の情報システムを一元化するということもできますので、各自治体において適切に御判断いただくことが可能です。
今年度から標準準拠システムの運用が本格化しているところでもございますので、関係省庁と連携をするとともに、よく自治体の御意…
この発言のページ
124
伊波洋一政府参考人など
当初は、システム標準化とガバメントクラウド移行によって、コスト削減とベンダーロックインの解消、行政運営の業務効率化、住民サービスの向上、セキュリティーの高度化と災害対策などの四つのプラスの効果が期待されていました。しかし、実態はコストが増大し、行政運営も疲弊しているように見えます。
デジタル庁として、現状はどのようなプラス効果があったと見ているのでしょうか。
この発言のページ
- (上の発言)
125楠楠正憲デジタル庁統括官
御指摘のように、自治体が情報システムを個別に開発することによる人的、財政的な負担を軽減して、業務効率化により地域の実情に即した住民サービスの向上に注力できるようにすること、また、ベンダーロックインを排し事業者の競争環境を確保すること、自治体における新たなサービス導入に向けたデジタル基盤を構築すること、これを自治体システム標準化によって目指しているところでございます。また、ガバメントクラウドに移行することによりまして、高いセキュリティーや大規模災害への対応力を高めるというところを目指してきたところでございます。
約七割の対象システムが標準準拠システムに移行して実際にこの運用が本格化しているところでございまして、所期の目標を実現するための基盤の構築、これは一定程度進んだところでございますけれども、所期の効果の発揮に関しましてはまだ道半ばでございまして、自治体関係者始め、標準化の効果を実感するのに至っていないというところが現状であるというふうに認識をしております。
126
伊波洋一政府参考人など
多くの自治体の情報システム担当、あるいは地域の中小ベンダー、中央の大手ベンダーなど、あらゆる現場で日本の希少なデジタル人材がイノベーティブとは言えない標準化移行の作業に駆り立てられています。一方、デジタル庁には、社会全体の生産性向上とデジタル化を牽引する任務が求められています。
明確なプラスの効果を伴わない事業に、日本の希少なデジタル人材が動員されている現状について、デジタル庁は問題だと思わないでしょうか。
この発言のページ
127
松本尚(自民)デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障)
令和七年度末までを移行支援期間と位置付けましてこの標準システムの移行を進めてまいりまして、全対象システム三万四千余のシステムのうち七割を移行することができました。関係者の皆さんには改めて感謝申し上げたいところなんですが、そういったことをやることによって将来の自治体事業の職員の減少といった労働供給制約に備えること、あるいは調達などの負担を軽減すること、AIの利活用や書かない窓口などを完成させること、そういった多くの行政サービスの改善の基盤となるものをつくっているということです。短期間でこの基盤をつくるために、今委員のおっしゃったデジタル人材を多く動員したと…
この発言のページ
128
伊波洋一政府参考人など
従来から、主要ITベンダーによるベンダーロックインとすみ分けにより、自治体ごとに情報システムが林立するような状況が生じていました。今回の標準化、ガバクラ移行は、これを温存したまま政府がデータ仕様を標準化して、標準化データに対応する多数の標準化システムを容認した形になっています。
基幹二十業務のシステムが新たにつくられ、二十業務以外の従来の業務システムや複数のクラウドとネットワークが併存したまま、現場が苦労してデータ連携を図って、何とか自治体全体の情報システムを回しているのが実態です。自治体にとって、効率化や負担軽減とは懸け離れています。
今後も、税制…
この発言のページ