お答え申し上げます。
条文を構成しておりますそれぞれの文言につきましては、日本の他の法制との比較におきまして適切な文言を選び、また、その他の法制などを含めました運用実績を踏まえながら解釈されていくということだと思います。
御指摘のありました例えば不正の利益を得る目的と申しますのは、公序良俗又は信義則に反する形で不当な利益を図る目的のことを想定してございまして、例えば、不正に取得した氏名、住所などを名簿事業者に販売して利益を得ようとする場合でございますとか、不正に取得したそういった情報を用いて当該本人に対し詐欺や恐喝を行おうとするような場合が含まれると思いますし、また、損害を加える目的といいますのも、有形無形の不当な損害を加える目的のことでございますので、例えば、本人の名誉を毀損し信用を失墜させるために、不正に取得した個人情報をインターネットの掲示板に書き込もうとする場合が該当するというふうに私どもは考えてございます。
委員が御指摘されました内部告発や取材の活動、そういったものは正当な範囲で行われるわけでございますので、その目的は公益を図る目的と認められますから、今述べた目的要件のいずれにも該当せず、本罪の対象とはならないと考えております。
170
安野貴博(みらい)
心強い御答弁、ありがとうございます。
守りの技術を国が率先して示すということは安全性の向上につながると思いますので、是非継続的なモニタリングと情報発信をお願いいたします。
次に、個人情報保護法で新たに設けられる第百八十条の罰則規定について、個人情報保護委員会にお伺いします。
この規定は、個人情報を取得した時点での罰則を名宛て人を定めずに新たに設けるものです。条文を読む限り、対象となる取得行為がかなり広く解釈できるようにも見えます。
そこで、まずは確認をさせてください。この罰則で政府として想定している主な対象事例とは具体的にどのようなものでしょうか…
この発言のページ
171佐佐脇紀代志個人情報保護委員会事務局長
お答え申し上げます。
例えば、行政機関の調査などをかたって個人情報をだまし取る、いわゆるかたり調査の事例でございますとか、あと、フィッシングの手口により個人情報をだまし取る、そういった事例が想定されようかと思います。
この発言のページ
172
安野貴博(みらい)
ありがとうございます。
続けて、本罰則の目的要件について伺います。この罰則は、自己又は第三者の不正な利益を図る目的、又は本人やデータ保有者などに損害を加える目的という目的要件を定めております。これと人を欺くなどの行為要件が掛け合わせることで対象となる行為を限定していると理解しております。
私は、この目的要件の解釈が決定的に重要と考えます。というのも、条文を文字どおり読むと、内部告発や報道取材といった正当な活動までもが対象に入っているように見えかねないからです。
例えば、会社の不正を疑う従業員が、目的を伏せて同僚から上司の個人情報を聞き取ったとします…
この発言のページ
- (上の発言)
173佐佐脇紀代志個人情報保護委員会事務局長
お答え申し上げます。
条文を構成しておりますそれぞれの文言につきましては、日本の他の法制との比較におきまして適切な文言を選び、また、その他の法制などを含めました運用実績を踏まえながら解釈されていくということだと思います。
御指摘のありました例えば不正の利益を得る目的と申しますのは、公序良俗又は信義則に反する形で不当な利益を図る目的のことを想定してございまして、例えば、不正に取得した氏名、住所などを名簿事業者に販売して利益を得ようとする場合でございますとか、不正に取得したそういった情報を用いて当該本人に対し詐欺や恐喝を行おうとするような場合が含まれると思いますし、また、損害を加える目的といいますのも、有形無形の不当な損害を加える目的のことでございますので、例えば、本人の名誉を毀損し信用を失墜させるために、不正に取得した個人情報をインターネットの掲示板に書き込もうとする場合が該当するというふうに私どもは考えてございます。
委員が御指摘されました内部告発や取材の活動、そういったものは正当な範囲で行われるわけでございますので、その目的は公益を図る目的と認められますから、今述べた目的要件のいずれにも該当せず、本罪の対象とはならないと考えております。
174
安野貴博(みらい)
ありがとうございます。
この国会質疑の場において、正当な報道活動や内部告発は百八十条の対象ではないと御明言いただいたことは非常に有益だと考えます。
続きまして、改正個人情報保護法とほかの関連法の整合性についてお伺いします。
ディープテックのような先進領域では、学術研究と社会実装の両方を手掛けている事業者が一般的です。そのため、ヘルスケアディープテックの場合、個人情報保護法だけではなく、医療研究におけるルールを定めた医学系研究の倫理指針の両方を遵守しているケースがあります。つまり、倫理指針の側で要配慮個人情報を取得する際のインフォームド・コンセントや…
この発言のページ
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松本尚(自民)デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障)
本法案が成立した場合に、関係省庁、これは文科省、厚労省、経産省などでございますけれども、本法案の内容を踏まえた、人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針の改正について必要な検討が行われるというふうに承知をしております。
これについては、個人情報保護委員会としても、関係省庁と適切に連携をすることで必要な助言等々を行うことを想定しておりまして、これについては、何というか、利用者側が迷わないようにきっちりと対応していかなければいけないと思っております。
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176
安野貴博(みらい)
ありがとうございます。
関連法との関係の整理、是非連携を進めていただければと思います。
その上で、倫理指針所管する厚生労働省に伺います。
事業者の混乱を招かないよう、個人情報保護法改正案が成立した場合には倫理指針の改定の検討を速やかに行っていただけますでしょうか。
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