小原隆治早稲田大学政治経済学術院教授

2026年7月23日・第221回国会 参議院 沖縄・北方問題及び地方に関する特別委員会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 74 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 88 発言)

大阪府に限らずでございますけれども、都道府県の名称変更する場合には、その都道府県民全体に関わることであるので、その単位で住民投票をするというのは全く理屈が通っている。

他方で、大阪、いわゆる大阪都を設置する場合には、大阪府と大阪市の存する区域に関して、大阪市を廃止し、そこに四つか五つ特別区を設置し、大阪府が制度としては都の機能を果たすということになるわけでございますけれども、では、そのいわゆる大阪都を設置することによって、制度上、大阪市、旧大阪市以外の大阪府民の方々が何か影響を受けるかというと、それはございません。ございませんので、その当事者としての資格といいましょうか、条件を持っていない大阪市民以外の大阪府民が大阪都にすべきかどうかということに関して住民投票をするというのは理屈に合わないということであって、それで、これを憲法第九十二条からいきなり持ってこようとするのはやや無理があって、強いて言うと、地方自治の本旨の中にはいわゆる住民自治の原則があって、住民に関わることは住民で決めるんだということであるから、そういう教科書的な理解でいうと、憲法第九十二条が一つ意味している住民自治に反するのではないかという、こういう議論の立て方ではなかったかと思いますが、繰り返しますけれども、九十二条違反というようなことが直ちに言えるわけでは恐らくないであろう、ただし、そもそも常識で考えて理屈が合わないということであろうかと思います。

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