小原隆治早稲田大学政治経済学術院教授

2026年7月23日・第221回国会 参議院 沖縄・北方問題及び地方に関する特別委員会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 47 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 88 発言)

ありがとうございます。

都区制度をどう理解するかということに関しては、大阪都構想をめぐって賛否両論あって、そのどちらも、私そのとき思いましたのは、都区制度を正しく理解していないように思いました。これはワン大阪をつくるのに向いている制度であるという賛成論があり、他方で、これは非常に昔の東京都政のような集権的な制度を実現するから反対しなくちゃいけないという、お互いに集権的な制度であるという点では一致していたわけですよね。

ところが、私が思うに、ずっとこの制度、大都市制度研究しておりますけれども、先ほど申し上げた六四年、七四年、二〇一六年の改革などを経て、それで、相当実は都区制度というのは分権的な制度になっていて、ワン大阪もワン東京も実現するには向いていない。

それで、特別区の区長が、いや、都がいろいろ持っていてとおっしゃったのは、それはどういう趣旨でおっしゃったか分かりませんけれども、確かに、私は、例えば大型の都市計画の制度の権限はどうかなとかいう、そういう個別論を入っていくと、なるほど、集権的な要素はあるとは思いますけれども、繰り返しになりますが、どこの市でも保健所なんて持っていない、福祉事務所は持っているけど保健所なんて持っていない、ましてや児童相談所なんというのは政令指定都市にならないと持てない、それすら持てるというところでございます。

にもかかわらず、何か東京が非常に大きな、東京都政、東京都知事が大きな力を持っているように見えるのは、それはひとえに、もう端的に申して東京都財政が物すごい豊かであるから。もう何でも無償化できると、学費も無償化だ、給食費も無償化だ、そういうことがどんどんできて、特別区はそれに対して上乗せして、無償化をまさに実現していくというような、こういう体制であるので、それは権限の面というよりも、財源の面で東京都が桁外れに大きいところが問題であって、ついでに申し上げると、それをどういうふうに分けていくかということが今後大きな問題に、今まさに税制の問題で問題になっていることでございますけれども、私は東京の一人勝ちのような状況は全く認められないと思っている立場なので、その点では恐らく共通の認識があるかもしれないと思うところでございます。

以上でございます。

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