お答え申し上げます。
先生がおっしゃるとおり、裁判官も検察官も弁護人も個性があり、それぞれに能力差もあり、誠実さにも差があるんだろうと思います。
ただ、これだけ再審制度の在り方が国民の注目を集める中で、法曹三者全員がこの問題に襟を正して取り組まないといけないという意識は確実に高まっているものと思います。そのように考えた場合、たとえ能力差があるとしても、このように明確な根拠規定も設けられた以上、裁判官は、その再審請求理由に関連するというふうに疑われるような段階でも、その標目の一覧表や証拠の提示命令を出して、きちんと確認をし、必要な範囲では全部提出させるというふうな運用に変わっていくものと思います。
職権主義に慣れていないのではないかという御懸念があるかと思いますけれども、現在も少年審判は職権主義で行われておりまして、裁判官、刑事裁判官の多くの方は少年審判も経験済みであります。少年審判になりますと、証拠が足りなければ補充捜査を警察に依頼したりするのも裁判官であります。そのような経験も踏まえながら、この再審請求審における証拠提出の在り方というものをこれから裁判所内でもきっちりと研究会等を重ねてプラクティスをつくっていかれると思いますので、能力差や誠実さに差があることを踏まえても、本制度が導入されれば証拠提出命令は十分にワークするというふうに考えております。
98高高平奇恵一橋大学大学院法学研究科教授/弁護士
田岡参考人の意見に基本的に同じ意見を持っております。
そもそも、最初のハードルだけではないんですよね。最初に新証拠を用意すればいいということではなくて、やはりきちんと合理的疑いが生じるんだというところまで言える証拠を出さなきゃいけない責任はなお請求人の側に負わされているんです。出したら全部裁判所が解決しますよという構造ではそもそもないです。そのスタート地点が誤っていると私は思います。
また、これ、そもそも弁護人が付いている場合、こういうやり方をするのは全然合理性がないように思います。それぞれに得意な分野がありますよね。当事者主義の中で裁判をやってきて…
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99
仁比聡平(共産)
終わります。ありがとうございました。
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100
北村晴男(保守)
日本保守党の北村晴男です。
私の方からは、恐らく田岡参考人と高平参考人とは前提の立場が違うかもしれませんが、私は、死刑制度の維持をすべきだという立場から、であればなおさら、この再審で万が一にも無罪の方が死刑執行されるというようなことがないように、そういったリスクを最小化するべきであるという立場を取っております。その立場からお聞きします。
まず、成瀬参考人にお聞きしたいんですけど、先ほど田岡参考人が、成瀬参考人の御意見自体は積極的かつ誠実な裁判官像を前提としておられるのではないかという御指摘がありました。実は私も、どんな職業にも、弁護士にも裁判官にも検…
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- (上の発言)
101成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
お答え申し上げます。
先生がおっしゃるとおり、裁判官も検察官も弁護人も個性があり、それぞれに能力差もあり、誠実さにも差があるんだろうと思います。
ただ、これだけ再審制度の在り方が国民の注目を集める中で、法曹三者全員がこの問題に襟を正して取り組まないといけないという意識は確実に高まっているものと思います。そのように考えた場合、たとえ能力差があるとしても、このように明確な根拠規定も設けられた以上、裁判官は、その再審請求理由に関連するというふうに疑われるような段階でも、その標目の一覧表や証拠の提示命令を出して、きちんと確認をし、必要な範囲では全部提出させるというふうな運用に変わっていくものと思います。
職権主義に慣れていないのではないかという御懸念があるかと思いますけれども、現在も少年審判は職権主義で行われておりまして、裁判官、刑事裁判官の多くの方は少年審判も経験済みであります。少年審判になりますと、証拠が足りなければ補充捜査を警察に依頼したりするのも裁判官であります。そのような経験も踏まえながら、この再審請求審における証拠提出の在り方というものをこれから裁判所内でもきっちりと研究会等を重ねてプラクティスをつくっていかれると思いますので、能力差や誠実さに差があることを踏まえても、本制度が導入されれば証拠提出命令は十分にワークするというふうに考えております。
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北村晴男(保守)
ありがとうございます。
続いて、成瀬参考人、恐縮です。
今は能力差とか誠実さの観点からお聞きしましたが、別の観点で、証拠の重要性とか関連性などについては、請求人であったり弁護人でなければなかなかその判断に行き着かないということも多く指摘されていて、私もそうだよなと思っておりますと。その観点から、いわゆるインカメラ制度として提示命令あるいは証拠の標目の提示命令、それをインカメラ、つまり裁判官だけが見てその提出命令につなげられるのか、適切な提出命令につなげられるのかという疑問、これも強く指摘されていますが、これについてはいかがお考えですか。
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103成成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授
お答え申し上げます。
今先生が御指摘のとおり、今回の標目一覧表の提示命令というのは、裁判所は、何人にもそれを閲覧、謄写させることはできないとなっておりまして、弁護人にも見せられないということであります。ただ、先ほど来強調しておりますように、証拠提出命令というのは再審請求審や弁護人の請求に基づいて行われることも可能でありまして、実務における柔軟なコミュニケーションの中で弁護人がどのような意図を持っているのかということは裁判所が十分確認できるだろうと思います。
さらに、この標目の一覧表というのは、いわゆる三百十六条の十四で出される弁護人に渡される一覧表と…
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北村晴男(保守)
ありがとうございます。
ちょっと時間の関係もありますので、今の成瀬参考人のお話について、田岡参考人、何か御意見があればお聞かせください。
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