成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授

2026年6月25日・第221回国会 参議院 法務委員会 第18号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 76 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 115 発言)

お答え申し上げます。

今、安達先生が御指摘くださった通常審における証拠開示については、三段階の証拠開示ができるということになっておりまして、まずは検察官が自分の有罪立証に必要な請求証拠を開示すると、第二段階として、その請求証拠の証明力を判断するのに必要と思われる類型証拠を開示すると、さらに三段階目で、それに加えて、被告人側から防御の主張が出てきた場合には、その主張に関連する証拠も開示するという法制度になってございます。

ただ、現在の実務においては、この制度どおりに厳密にやっているわけではなくて、その類型証拠とか主張関連証拠はいずれ出さないといけないものなので、もう検察官が最初に請求証拠を出す段階で、類型証拠に当たりそうなものは全部任意で出しますというふうな運用が行われています。

この制度というのは公判前整理手続を適用した事件にのみ一応法律上は適用されるものなんですけれども、今、安達先生が正確におっしゃったように、公判前整理手続に付されない事件についても、同じように任意の開示というものがかなり幅広く行われていると認識しております。

そうだといたしますと、今回、再審法改正案で証拠提出命令という権限を刑訴法に設ければ、その権限を背景にして、やはり検察官はもう幅広く証拠を提出しないといけない、あるいは請求人に開示をしないといけないという運用になることは必然でありまして、今回の衆議院の修正で附則四条二項に足していただいたこともあり、その運用はかなり確実なものとなっていくだろうというふうに私自身は思っているところです。

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