お答え申し上げます。
まず、自筆証書遺言を偽造し、又は変造するためには、遺言者の筆跡をまねて遺言の全文を記載するなどの必要があります。また、そもそも押印に用いる印鑑の種類については制限がなく、認め印でも足りるとされていることを踏まえると、押印要件が偽造等を防止する機能は大きいとは言えないとの指摘もございました。このため、押印要件を廃止することにより、自筆証書遺言の偽造又は変造が容易になるとの批判は当たらないものと考えております。
また、完成した書面と下書きの区別については、例えば契約書など一定の方式に従うことが求められていない書面に関して現行法の下でも生じ得る問題であり、遺言書を含め、完成したか否かについて紛争が生じた場合には、今後とも個別事案における具体的な事情に即して裁判所において適切に判断されていくものと承知をしております。
さらに、昨今の押印の機会の減少に伴って署名が果たす機能等に変化が生じ、押印要件を廃止しても、氏名の自書等が押印に代わって完成した遺言書と下書きとを区別する機能等を果たすと認識されていくことも考えられます。そのため、押印要件を廃止することによって完成した遺言書と下書きとの区別が困難になるものとは言えないと考えております。
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北村晴男(保守)
まさにデジタル技術の進展、これは目覚ましいものがあります。今おっしゃった確認方法、偽造、成り済ましについての対策、そのとおりだと思いますが、これ、弁護士をしていますと、いわゆるこれまでの自筆証書遺言などでは、遺言の有効、無効を争う訴訟が極めて多く起こっていました。
この保管証書遺言においては、恐らく、今おっしゃったウェブ会議を使ったケースでは、そのときの画像を出せ、その画像を見たい、訴訟で画像を見たいというようなことが必ず起こると思います。そこで、そのときウェブ会議でどのようなやり取りがなされたのか、それらを、どういう動画だったのか、これを示しておくと…
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124松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
御指摘のとおり、受遺者は遺言の内容に直接利害関係を有しており、また、受遺者自身によってだけでなく、その被用者を通じて遺言者に不当な影響を及ぼすおそれがございます。そのため、民法等改正法案では、証人等の欠格事由について、現行の欠格事由である受遺者に加えてその被用者を、また受遺者が法人である場合にはその被用者及び役員を追加することとしております。
証人に欠格事由があった場合には、遺言はその全部が無効になると解されております。そのため、遺言者の最終意思は実現されず、また、遺言によって財産を取得するはずであった者は財産を取得することがで…
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北村晴男(保守)
現に、身元保証会社が高齢者の方の残余財産、特に現金を全額遺贈を受けると、そういう遺言について、公序良俗違反を理由にして無効とされた判例が確かにあります。
ただ、これ一般論で考えますと、身元保証会社とかあるいは介護施設、これが、高齢者などに遺言を作ってもらって、お亡くなりになったときには全てその会社に残余財産を遺贈を受けるということをすることが結構行われているように感じています。そもそも、その高齢者をサポートする立場にある会社、企業、事業者が高齢者が亡くなったら利益を受けるような、そういった遺言を作成してもらうということ、これが果たしていいことなのか、事…
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- (上の発言)
126松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
まず、自筆証書遺言を偽造し、又は変造するためには、遺言者の筆跡をまねて遺言の全文を記載するなどの必要があります。また、そもそも押印に用いる印鑑の種類については制限がなく、認め印でも足りるとされていることを踏まえると、押印要件が偽造等を防止する機能は大きいとは言えないとの指摘もございました。このため、押印要件を廃止することにより、自筆証書遺言の偽造又は変造が容易になるとの批判は当たらないものと考えております。
また、完成した書面と下書きの区別については、例えば契約書など一定の方式に従うことが求められていない書面に関して現行法の下でも生じ得る問題であり、遺言書を含め、完成したか否かについて紛争が生じた場合には、今後とも個別事案における具体的な事情に即して裁判所において適切に判断されていくものと承知をしております。
さらに、昨今の押印の機会の減少に伴って署名が果たす機能等に変化が生じ、押印要件を廃止しても、氏名の自書等が押印に代わって完成した遺言書と下書きとを区別する機能等を果たすと認識されていくことも考えられます。そのため、押印要件を廃止することによって完成した遺言書と下書きとの区別が困難になるものとは言えないと考えております。
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伊藤孝江(公明)
時間になっております。
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北村晴男(保守)
時間ですので、最後に、実印あるいはその方が日常的に使用していた印鑑を押していること、これは非常にその信用性を補完する意味で重要な事実でもありますので、その点、押印は必要ではなくなったけれども、その押印をすること自体は今後も妨げられないというふうに理解しておりますが、ここで終わりにします。
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伊藤孝江(公明)
本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
午後零時二十分散会
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