仁比聡平 (日本共産党)

2026年5月28日・第221回国会 参議院 法務委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 187 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 197 発言)

私は、日本共産党を代表して、入管法改定原案及び修正案に反対の討論を行います。

反対理由の第一は、法案が在留資格の変更、更新、永住資格の取得など在留資格に係る手数料の上限をそれぞれ十万円、三十万円へと、これまでの十倍、三十倍に引き上げ、在留外国人にとって我が国で生きる根底的基盤である在留資格を脅かすことは断じて許されないからです。

政府は受益者負担といいますが、本委員会質疑によって、手数料の過度な引上げが現に在留する外国人の生存を脅かすことにならないか実態把握さえ行われていないこと、一方で、在留外国人にとっての受益とは何か、どれだけの負担が相応かも定まっていないことが明らかになりました。

直近の令和六年在留手数料の総額は、六十七億円にすぎません。本来、国家の作用である出入国在留管理、難民認定行政に要する費用を在留外国人の手数料で賄おうとする政府の説明そのものが極めて不合理なのです。

結局、法案は、受益者負担を口実に、我が国で真面目に働き、共生こそ求められる外国籍住民、また数か月間隔で更新を繰り返さざるを得ない難民申請者らに、手数料の名の下に法外な経済的負担を課すことによって日本社会における生存を困難ならしめ、人道と多文化共生に反する排外主義のそしりを免れません。

在留資格、経営・管理について、実態のない不正件数さえ把握していないにもかかわらず、ペーパーカンパニー対策などとして資本金要件を五百万円から三千万円へと六倍化し、現に真面目に営業する中小零細業者と家族を危機にさらしているのも同様です。

政府が、外国人の基本的人権は在留資格の枠内でのみ与えられるという前時代的考えを憲法と国際人権諸条約に基づいて根本的に改めることを厳しく求めるものです。

なお、公明党提出の修正案は、手数料減額免除の対象を入管庁が裁量で定める点で変わらないことから、賛成できません。

反対理由の第二は、本法案で導入する電子渡航認証制度、JESTAが、我が国に入国しようとする外国人に対し、事前の認証によって入国前のスクリーニングで出入国審査を厳格化することで、これまでも入管が行ってきた、難民であるがゆえに有効な旅券が得られないなどの事情がある者の上陸拒否が強められる危険があるからです。

本法案は廃案にすべきことを強く申し上げ、討論を終わります。

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