打越さく良 (立憲民主党)

2026年5月28日・第221回国会 参議院 法務委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 186 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 197 発言)

立憲民主・無所属の打越さく良です。

私は、会派を代表し、出入国管理及び難民認定法等の一部改正案原案及び公明党提出の修正案に反対の立場から討論いたします。

入管行政は公正であるべきです。ところが、原案には公正さを見出すことはできません。政府は、秩序ある共生との旗の下、我が国の法とルールを守れと求める一方で、自らは難民条約を始めとする国際人権法秩序という上位の法とルールにのっとろうとしません。本来、政治とは、困難を抱える人々の苦境を和らげ、共生を下支えすべきものです。ところが、本法案は、外国人住民や難民申請者に過重な負担と不安を課し、排除を強めるものとなっています。

入管庁は、在留資格変更、期間更新や永住許可に係る手数料の大幅引上げについて、諸外国の同種の手数料に比べて低いと説明してきましたが、その説明は極めて不十分かつ不正確でした。諸外国の雇用主負担である就労系資格の手数料と日本での本人負担の手数料、日本で生まれ育つ子供の手数料は同種とみなすことはできません。比較対象の諸外国は子供に手数料を課していないことも入管庁は自ら説明しようとしませんでした。諸外国は難民申請者に手数料負担を課していないことも私が資料の提出を求めるまで明らかにしませんでした。永住許可取得までに長期間を要する日本において更新手数料が累積することも入管庁は説明しませんでした。不誠実極まりありません。さらに、難民認定業務のコストを外国人にも相応の負担を求めることは、難民条約批准国の責務を外国人に転嫁するものであり、到底容認できません。

JESTAについても問題があります。とりわけ、庇護を求める人々の入国を事前に拒む仕組みとして機能するおそれがあり、難民条約批准国としての責任を果たせなくなる懸念は重大です。

入管庁は、いまだ、諸外国で行われている多様な手数料減免等の措置を調査すらしていません。深刻な影響を受ける一人親家庭、高齢者、障害者、DV被害者など、当事者の声を聞こうともしていません。思いを致した形跡も皆無です。外国人材に選ばれる国を掲げながら、多文化共生、差別解消、人権保障などには後ろ向きで、排除と分断を強めるのであれば、日本は安心して共に生きる国にはなり得ません。そうなれば、多様な人々に選ばれることなく、持続可能性も危ぶまれることになります。

本法案の問題点は、公明党提出の修正案によっても解消されておりません。よって、原案及び修正案に反対せざるを得ないことを申し上げ、私の反対討論といたします。

前後のやりとり

182の発言を見る

190の発言を見る

顔写真の出典(Wikimedia Commons、4件)