鬼木誠 (立憲民主党)

2026年5月26日・第221回国会 参議院 内閣委員会 第10号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 244 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 257 発言)

立憲民主・無所属の鬼木誠です。

会派を代表して、国家情報会議設置法案につきまして、修正案に賛成、政府案に反対の立場から討議をいたします。

私たちは、インテリジェンス能力の強化を全て否定しているわけではありません。しかし、国家のインテリジェンス機能は、軍事力や警察力と同様に、強力な権力的機能の一つであり、仮にインテリジェンス機関が暴走することがあれば、国民の人権を著しく不当に侵害する潜在的な危険性をはらんでいます。にもかかわらず、政府案には、そのことに対する危機意識が余りにも希薄であると言わざるを得ません。

当委員会においても、米国や英国を始めとした欧米主要国のインテリジェンス法制には、民主的統制の仕組みが備わっていること、インテリジェンス機関の活動を定期的に国会に報告するなどの仕組みが構築をされていることなど、情報活動特有の秘匿性とのバランスを図りながら可能な限り透明化を図る努力が行われていることなどが委員、そして参考人からも紹介をされ、その必要性が指摘をされてきましたが、政府はそのような仕組みの必要性を認めず、加えて、私たちが主張をしてきた情報収集活動等におけるプライバシー、個人情報の保護や政治的中立性の確保への配慮も明文化されませんでした。

情報収集活動等におけるプライバシー、個人情報の保護や政治的中立性の確保への配慮については、我が党に対し、地方議会の議員を始め、多くの国民の皆さんから懸念の声が寄せられています。

私たちも、この点について重ねて懸念を伝え、質問を行いましたが、官房長官は、今回の法案は一般的な組織法であり、他に規定されていないような規定を本法案のみに規定するということになれば、法体系全体のバランスの中で特別な意味合いを付与することになりかねず、現場に情報活動の萎縮であったり不作為を招きかねないという趣旨の答弁を繰り返すだけでした。全く納得できません。

大川原化工機事件や大垣警察事件を始めとしたインテリジェンス機関が起こしてきた暴走の歴史を踏まえれば、民主的統制に関する措置が明文化されていない政府案に賛成するわけにはいきません。

そのため、会派として、四つの柱から成る修正案を提出をいたしました。

第一の柱及び第二の柱は、国家情報局や警察、公安調査庁などが、本来の業務の範囲を逸脱し、個人情報やプライバシーの保護を無用に侵害する情報収集や政治的中立性を損なう情報収集を行わないための歯止めとしての役割を果たすものと考えています。また、第三の柱により国家情報会議の活動を透明化させることができ、そして、第四の柱でお示しをした新たな機関の設置は、独立した公正な立場において国家情報会議の活動を検証及び監察することができるものとして、民主的統制の確保のために必須の装置と考えています。

今回の政府案は、国家情報会議及び国家情報局に対し、インテリジェンス機関としての権限を強化するものです。だからこそ、民主的統制の仕組みを同時に設けることが必要不可欠であり、この法案に対する国民の強い不信と不安を払拭するためにも私たちの主張する修正が最低でも必要であることを改めて申し述べ、私の討論といたします。

御清聴ありがとうございました。

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