大門実紀史 (日本共産党)

2026年4月2日・第221回国会 参議院 内閣委員会 第2号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 99 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 186 発言)

ここはもう大臣に答えてほしかったんですが、後でまた。

いや、これもうそもそも国家安全保障戦略の下に組み立てられていて、アメリカと歩調を合わせているというのは別にわざわざ否定するような、みんなが分かっていることでございます。

なぜアメリカ追随が危ないのかということ、日本の技術発展に本当にプラスになるのかどうかという点なんですけど、そもそもいつからこのデュアルユースの議論が始まったのかというと、この問題そのものがアメリカ主導で始まって、アメリカの物差しでデュアルユースとは何か、対象が決められていって、アメリカ基準のセキュリティー、機密保護が日本にも導入されてきたという流れなんですね。そこに、アメリカ主導のこのデュアルユース研究開発に付いていっていいのかという不安が生まれるわけでございます。

まず前提として、昔と違って戦争の仕方が大きく変わっておりまして、これもアメリカ主導で変わってきたというふうに言えるかも分かりません。つまり、ハイテク技術、ロボット、AI、ドローン、そういうものが戦争、先端技術が戦争に活用されるようになったということですね。

さらに、アメリカでは、先端技術だけじゃなくて、直接戦闘で使用する以外の後方装備の民生品に関するものでも、商用技術であってもデュアルユースとみなすというふうになってきております。

例えば、兵士が負傷したときの応急処置の薬ですよね、これも、民生品だけれどもつながるということでデュアルユース指定になったり、戦地での補給品、食料とかも含めてですね、そういうあらゆる後方装備までデュアルユース認定されてきて、もう今や軍用、商用の区別が付きにくくなっているということであります。つまり、アメリカは大変広くデュアルユースを捉えているということなんですね。

もう一つは、このデュアルユース技術の開発の仕方も変化してまいりまして、アメリカの軍事に詳しい学者、研究者のレポートをいろいろ読みましたが、例えば、政治学者のリンダ・ワイスさんなんか言っているのは、二〇〇一年の九・一一の同時多発テロ以前は、アメリカの政府と特定の研究機関、防衛産業等のクローズな研究開発の世界だったと。それが、同時多発テロ以降は、国家安全保障という新たな概念が入ってきて、政府は広く研究機関、大学、民間企業にデュアルユースの技術を開発してもらうと、お金も出すということで、隠れた産業政策と指摘もアメリカではされているわけですね。

じゃ、日本はどう対応してきたかというと、まさにこれに符合するわけでありまして、元海上自衛官の大庭弘継さんが最近新書で出されておりますが、「軍民両用化する技術」というのを出されていますが、日本も二〇〇〇年代までは自衛隊と防衛産業という小さなコミュニティーの中で研究開発をやってきたと。しかし、二〇〇〇年代に入って、アメリカの影響があってデュアルユースという言葉がちらほら出てきて、そして、二〇一三年の閣議決定された国家安全保障戦略で初めてデュアルユース技術の開発が政策に位置付けられたと。初めて明確にデュアルユース技術の獲得のために大学や研究機関と連携するということが明記されたということが分析されております。

国家安全保障戦略そのものが日米一体の戦略でありますので、このデュアルユース技術開発がこういうアメリカの主導で来たところに危惧されることがあります。

一つは、今申し上げたようなデュアルユースという概念が幅広く適用されるのではないかということですね。今まで日本の先端技術というのは、これからは知りませんが、少なくとも兵器の開発そのものが目的ではほとんどなかったというふうに思いますけれども、今まで日本では、日本の国内ではデュアルユースと対象にしなかったものが、このアメリカと一体になることによってデュアルユースと認定されて、日本の先端技術がそんな気もないのにデュアルユースとして認定される可能性があるんではないかという点が危惧されるわけですね。

幅広く、アメリカと一体にやることによって、日本の先端技術が幅広くデュアルユースとして対象にされてしまうんではないかという点が一つの疑問ですが、いかがでしょうか。

前後のやりとり

95の発言を見る

103の発言を見る