一連の沖縄県における事案では、沖縄防衛局という国の機関が国土交通大臣という国に対して行政不服審査請求をし、県の自治権に基づく自主的、自立的な判断を国が上から是正、否定をするという結果になっています。しかも、県の出訴権が保障されていないため、県の判断内容の当否について第三者的な検討がなされていません。
地方分権を侵害するばかりでなく、国の政策の遂行としても極めて無責任ではないでしょうか。国と地方自治体という対等な主体の間での判断が分かれている以上、係争処理委員会や裁判所という第三者の判断を仰ぐべきです。せめて、国の機関による行政不服審査請求については、地方自治体の出訴権を保障するべきではありませんか。
149小小川康則総務省自治行政局長
お答えいたします。
平成十二年に施行されました地方分権一括法によりまして、国と地方の役割分担の明確化、機関委任事務制度の廃止、それから今言及のございました国と地方に関する一般ルールの整備、行われたところでございます。
この中で、例えば、御指摘のように、国の関与は法律又はこれに基づく政令によらなければならないとする関与の法定主義、あるいは、国の関与は必要最小限のものとするとともに、地方公共団体の自主性及び自立性に配慮しなければならないという関与の基本原則などが定められたところでございます。
これらの規定整備は、地方自治体の自主性、自立性を確保いたしま…
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伊波洋一政府参考人など
まさに地方公共団体の自主性、自立性の尊重を否定し、憲法の定める地方自治の本旨を死文化するものがこの裁定的関与です。
このような国の裁定について、地方公共団体の側で不服がある場合であっても、国地方係争処理委員会や裁判所へ出訴権が保障されていません。この出訴権が保障されていないのはなぜでしょうか。
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151小小川康則総務省自治行政局長
お答えをいたします。
地方自治法では、地方公共団体に対する国又は都道府県の一定の関与については、国地方係争処理委員会等に審査を申し出ることができるほか、その審査結果に不服がある場合などには、一定の場合に裁判所に訴えを提起することができると、このような仕組みが設けられておるところでございます。
その上で、この地方自治法上の関与においては、行政不服審査法の特例として、各個別法に基づいて地方公共団体の行った処分について国等に審査請求等ができる仕組みであるいわゆる裁定的関与、これは審査請求その他の不服申立てに対する裁決、決定その他の行為としてその定義から除く…
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- (上の発言)
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伊波洋一政府参考人など
一連の沖縄県における事案では、沖縄防衛局という国の機関が国土交通大臣という国に対して行政不服審査請求をし、県の自治権に基づく自主的、自立的な判断を国が上から是正、否定をするという結果になっています。しかも、県の出訴権が保障されていないため、県の判断内容の当否について第三者的な検討がなされていません。
地方分権を侵害するばかりでなく、国の政策の遂行としても極めて無責任ではないでしょうか。国と地方自治体という対等な主体の間での判断が分かれている以上、係争処理委員会や裁判所という第三者の判断を仰ぐべきです。せめて、国の機関による行政不服審査請求については、地方自治体の出訴権を保障するべきではありませんか。
153平平池栄一総務省行政管理局長
お尋ねの裁判所の訴えにつきましてでございますが、行政事件訴訟法、行政事件訴訟制度を所管しない総務省からお答えすることはなかなか困難ではございますが、法定受託事務に係る都道府県知事の処分についての審査請求に関し、令和四年の最高裁判決では、行政不服審査法及び地方自治法は、処分の相手方の権利利益の簡易迅速かつ実効的な救済を図るとともに、当該事務の適正な処理を確保するため、原処分を行った都道府県が行政事件訴訟法に基づく抗告訴訟により審査庁の裁決の適法性を争うことを認めていないものと解すべきとされているところでございます。
これは、行政事件訴訟法の訴訟要件に係る…
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伊波洋一政府参考人など
裁定的関与については、アカデミアからも厳しく批判され、これまで見直しが訴えられてきました。
二〇〇七年七月の総務省行政不服審査制度検討会の最終報告では、廃止の方向で検討すべきものと考えられるとしながら、既に二十年近く放置されています。この間、全国知事会も、国や都道府県が審査請求、再審請求を受けて行う裁定的関与については、地方公共団体が自らの判断と責任で行政を運営するという原則に立ち、国と都道府県、市町村それぞれが対等な立場で責任を果たせるよう見直すことを要請しています。
総務大臣は、裁定的関与が温存されてきたのはどうしてだとお考えでしょうか。また、裁…
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林芳正(自民)総務大臣
いわゆる裁定的関与につきましては、委員が今御指摘になられたような考え方や全国知事会からの要望も承知しておるところでございますが、その一方で、国民の権利利益の救済や判断の統一性の観点から設けられてきたという経緯もありまして、そうした意義もあるものと考えております。
裁定的関与の在り方につきましては、このような様々な観点を考慮しつつ、慎重に検討していく必要があるものと、そういうふうに考えております。
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