天畠大輔 (れいわ新選組)

2026年7月9日・第221回国会 参議院 厚生労働委員会 第17号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 219 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 228 発言)

新たなビジネスモデルで雇用を劣化させてはなりません。代読お願いします。

れいわ新選組の天畠大輔です。

私は、会派を代表して、労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案に対して、反対の立場から討論を行います。

本法案は、就業構造の変化と働き方の多様化に対応し、労働災害に対するセーフティーネットを強化することを主要な目的としています。改正案には、遺族補償年金の支給要件の見直しによる男女差別の撤廃や、一部の小規模な個人経営の農林水産業で任意加入だった労災保険を強制加入にし、作業者の保護を強化したことなど、評価できる点も含まれています。

一方で、法案の目的に比べて不十分な点が幾つも残されています。

まず、労災保険給付請求権の消滅時効の問題です。

そもそも、労働者にとっては労災請求はハードルが高いことに加え、疾病の種類によっては労災に当たるかどうか判断がすぐにできないケースがあることなどから、労働者側は消滅時効の撤廃を求めてきました。しかし、改正案は二年から五年への延長にとどまっています。消滅時効の延長の対象が特定の疾病に限られていることも問題です。労政審では、疾病の対象を特定しないよう求める意見も出ましたが、採用されていません。この点、改正案は全く不十分と考えます。

第二は、フリーランスなどの就業形態で働く人たちの保護に関する問題です。

今回の改正により、一人親方や芸能従事者、そして急拡大するプラットフォーム事業の就労者などが加入可能な特別加入団体が法定化されることについては、改善点として評価できます。しかし、改正案では、通常は事業者が全て負担する労災保険料をフリーランスなどの就労者側が全て負担せざるを得ないケースが多いことや、労災事務を取り扱う事務組合を対象にした政府の報奨金制度が特別加入団体には適用されないなどといった公平性を損なう制度上の課題については、解決策が示されていません。

かつて建設業界では、けがと弁当は自分持ちと言われることがありました。この言葉は、自らの責任感を強める言葉として美化された面もありますが、もし事故に遭ってもそれは自己責任であるという、現在の労働者保護政策とは懸け離れた考え方を示すものでもありました。そして、今でもこのあしき慣習は業界や形を変えて残っているのです。

働く時間や場所、雇用形態などの多様化が進み、政府統計で二〇二二年に初めて把握されたフリーランスの数は二百九万人に上ります。この大勢の方々に対する保護政策の実施は喫緊の課題であることを指摘して、反対討論を終わります。

前後のやりとり

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