新たなビジネスモデルで雇用を劣化させてはなりません。代読お願いします。
れいわ新選組の天畠大輔です。
私は、会派を代表して、労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案に対して、反対の立場から討論を行います。
本法案は、就業構造の変化と働き方の多様化に対応し、労働災害に対するセーフティーネットを強化することを主要な目的としています。改正案には、遺族補償年金の支給要件の見直しによる男女差別の撤廃や、一部の小規模な個人経営の農林水産業で任意加入だった労災保険を強制加入にし、作業者の保護を強化したことなど、評価できる点も含まれています。
一方で、法案の目的に比べて不十分な点が幾つも残されています。
まず、労災保険給付請求権の消滅時効の問題です。
そもそも、労働者にとっては労災請求はハードルが高いことに加え、疾病の種類によっては労災に当たるかどうか判断がすぐにできないケースがあることなどから、労働者側は消滅時効の撤廃を求めてきました。しかし、改正案は二年から五年への延長にとどまっています。消滅時効の延長の対象が特定の疾病に限られていることも問題です。労政審では、疾病の対象を特定しないよう求める意見も出ましたが、採用されていません。この点、改正案は全く不十分と考えます。
第二は、フリーランスなどの就業形態で働く人たちの保護に関する問題です。
今回の改正により、一人親方や芸能従事者、そして急拡大するプラットフォーム事業の就労者などが加入可能な特別加入団体が法定化されることについては、改善点として評価できます。しかし、改正案では、通常は事業者が全て負担する労災保険料をフリーランスなどの就労者側が全て負担せざるを得ないケースが多いことや、労災事務を取り扱う事務組合を対象にした政府の報奨金制度が特別加入団体には適用されないなどといった公平性を損なう制度上の課題については、解決策が示されていません。
かつて建設業界では、けがと弁当は自分持ちと言われることがありました。この言葉は、自らの責任感を強める言葉として美化された面もありますが、もし事故に遭ってもそれは自己責任であるという、現在の労働者保護政策とは懸け離れた考え方を示すものでもありました。そして、今でもこのあしき慣習は業界や形を変えて残っているのです。
働く時間や場所、雇用形態などの多様化が進み、政府統計で二〇二二年に初めて把握されたフリーランスの数は二百九万人に上ります。この大勢の方々に対する保護政策の実施は喫緊の課題であることを指摘して、反対討論を終わります。
216
上野賢一郎(自民)厚生労働大臣
仮に消滅時効を撤廃をした場合には、過去の事実の立証が困難な事案が増えるなど、多数の事案に対応しなければならない労災保険制度の適正な運営に支障が生じるおそれがありますので、消滅時効の撤廃は困難だと考えております。
労災保険制度の不知や手続の失念等により時効期間を徒過して請求された事案も一定程度存在をいたしますが、消滅時効の期間の延長ではなくて、労災保険の申請を考慮する契機となるように、医療関係者への周知、協力依頼などを行うことや、保険給付に係る請求書の様式に消滅時効に関する記載を盛り込むなど、注意喚起をしっかり行う、そうした運用の改善に取り組んでいきたい…
この発言のページ
217
天畠大輔(れいわ)
時間ですので、まとめます。
被災労働者を本当の意味で保護するためにも、消滅時効の撤廃を求めて、質問を終わります。
この発言のページ
218
小川克巳(自民)
他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
これより討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
この発言のページ
- (上の発言)
219
天畠大輔(れいわ)
新たなビジネスモデルで雇用を劣化させてはなりません。代読お願いします。
れいわ新選組の天畠大輔です。
私は、会派を代表して、労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案に対して、反対の立場から討論を行います。
本法案は、就業構造の変化と働き方の多様化に対応し、労働災害に対するセーフティーネットを強化することを主要な目的としています。改正案には、遺族補償年金の支給要件の見直しによる男女差別の撤廃や、一部の小規模な個人経営の農林水産業で任意加入だった労災保険を強制加入にし、作業者の保護を強化したことなど、評価できる点も含まれています。
一方で、法案の目的に比べて不十分な点が幾つも残されています。
まず、労災保険給付請求権の消滅時効の問題です。
そもそも、労働者にとっては労災請求はハードルが高いことに加え、疾病の種類によっては労災に当たるかどうか判断がすぐにできないケースがあることなどから、労働者側は消滅時効の撤廃を求めてきました。しかし、改正案は二年から五年への延長にとどまっています。消滅時効の延長の対象が特定の疾病に限られていることも問題です。労政審では、疾病の対象を特定しないよう求める意見も出ましたが、採用されていません。この点、改正案は全く不十分と考えます。
第二は、フリーランスなどの就業形態で働く人たちの保護に関する問題です。
今回の改正により、一人親方や芸能従事者、そして急拡大するプラットフォーム事業の就労者などが加入可能な特別加入団体が法定化されることについては、改善点として評価できます。しかし、改正案では、通常は事業者が全て負担する労災保険料をフリーランスなどの就労者側が全て負担せざるを得ないケースが多いことや、労災事務を取り扱う事務組合を対象にした政府の報奨金制度が特別加入団体には適用されないなどといった公平性を損なう制度上の課題については、解決策が示されていません。
かつて建設業界では、けがと弁当は自分持ちと言われることがありました。この言葉は、自らの責任感を強める言葉として美化された面もありますが、もし事故に遭ってもそれは自己責任であるという、現在の労働者保護政策とは懸け離れた考え方を示すものでもありました。そして、今でもこのあしき慣習は業界や形を変えて残っているのです。
働く時間や場所、雇用形態などの多様化が進み、政府統計で二〇二二年に初めて把握されたフリーランスの数は二百九万人に上ります。この大勢の方々に対する保護政策の実施は喫緊の課題であることを指摘して、反対討論を終わります。
220
小川克巳(自民)
他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
これより採決に入ります。
労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
この発言のページ
221
小川克巳(自民)
多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
この際、小西君から発言を求められておりますので、これを許します。小西洋之君。
この発言のページ
222
小西洋之(立憲)
私は、ただいま可決されました労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・無所属の会、立憲民主・無所属、国民民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会、参政党及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
案文を朗読いたします。
労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一、遺族補償年金における夫婦間の支給要件の差の解消に当たっては、単に夫婦間の差を是正するにとどまらず、労働者の業務上の死亡によって失われた遺族の被扶…
この発言のページ