白川容子 (日本共産党)

2026年6月18日・第221回国会 参議院 厚生労働委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 135 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 145 発言)

日本共産党を代表して、社会福祉法等の一部を改正する法律案に反対する討論を行います。

反対する理由は、本法案が、要介護、要支援の認定を受けた方に全国一律のサービスを提供するという介護保険制度の原則を根底から覆す制度改正であるからです。

全国で訪問介護事業所がゼロか一という自治体が二割となり、介護崩壊の実態が明らかになっていますが、今回の法改正は、処遇改善や経営改善という本質的な課題には手を付けず、人員配置基準の緩和や要介護認定者への保険外しで対応しようとするものです。

新設される特定地域サービスは、都道府県が条例で規定すれば、人員配置基準の弾力化や月単位の定額報酬の導入が可能となりますが、市町村の約七割が既に高齢者人口のピークを過ぎており、多くの自治体でなし崩し的に基準緩和された定額払いのサービスが広がるおそれがあります。基準緩和により事業が継続できたとしても、低賃金のままでは人員確保は展望できず、介護労働者の負担の増加で離職が増え、人材不足に拍車が掛かることが懸念されます。既に基準緩和された基準該当サービスを実施している事業では、担い手の高齢化や赤字経営により事業所の存続が問われる事態になっています。

もう一つ、今回新設される特定地域居宅サービス等事業では、要介護認定を受けた方が介護給付でないサービスを受ける仕組みが初めて制度化されます。既に、要支援者、要支援認定者は介護給付から外され、地域支援事業で訪問介護、通所介護を実施していますが、地域間格差が顕在化しており、利用者は予算の上限があり、利用を制限せざるを得ない事態となっています。当該事業においても必要なサービスが受けられなくなることが懸念されます。

また、障害者、障害児分野にまで特定地域サービスを新設し、人員基準の緩和が可能となりますが、その必要性や具体的な内容が十分検討されたとは言えません。また、住宅型有料老人ホームに新設されるケアマネジメントの有料化については、居宅介護支援のケアプランの有料化に道を開くことにもなりかねず、認められません。

今求められるのは、全国一律のサービスを保持するために介護職員の処遇を改善し、事業を継続できるように経営基盤を安定化することであり、介護報酬の引上げや国による公費負担の引上げです。そのことを申し上げ、反対討論といたします。

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