天畠大輔 (れいわ新選組)

2026年6月9日・第221回国会 参議院 厚生労働委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 224 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 244 発言)

代読します。

関係団体にヒアリングした際には、糖尿病の高齢者の方への製剤の投与というのは担当するケースの中で実際にあり得るので、投与そのものが簡単にできるものであれば介助者でもやっていいかもしれないという意見があったと聞いています。また、先ほど大臣答弁されませんでしたが、調査結果では、約三割の事業所が研修や訓練を受け、利用者が必要としている医療ニーズに対応したいという回答もあったと承知をしております。介護現場は国の判断を待っています。

施設関係も確認いたします。

資料一を御覧ください。

令和六年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査です。

介護保険の公的施設、特養、老健、介護医療院のうち、九割近くがインスリン投与可能ですが、残りの一割は夜間の体制などから受入れ体制がありません。この結果を受け、厚労省は、糖尿病の高齢者が増えても必要な処置はある程度可能だと説明していますが、見通しが甘過ぎます。

資料二を御覧ください。

介護施設では、インスリン注射を理由に強制退去や門前払いの事例が多数報告をされています。

資料三を御覧ください。

日本糖尿病協会、JADECの医療者教育委員や福岡県糖尿病協会常務理事をお務めの糖尿病専門医赤司朋之先生は、在宅や施設でインスリン注射を継続するための最低条件を整理しております。一、食事を食べることができる、二、誰かがインスリンの注射を実施できる、三、時々は血糖の状態を知る手段がある、四、患者、患者家族、支援スタッフいずれにも困ったときの相談窓口がある。この何とか一番がクリアできても、二番と三番が問題です。四番については未整備です。

赤司先生によると、厚労省が十分な医療体制があるという特養でもインスリン注射を理由に入所を断られる事例はとても多く、打診の際、一日一回の注射なら何とか可能であっても、一日四、五回注射が必要な1型糖尿病患者などの受入れは極めて困難で、拒否されることがとても多いそうです。また、夜間の対応を行うようにするために人員を増やしたり、手当を充実させたりする必要があるため、現場は人的運用上の負担が増えてしまう状況だそうです。

特に、1型糖尿病などのインスリン依存型の方や2型糖尿病でも頻回注射が必要な方の場合は、必ず一日複数回の注射が必要です。また、インスリン量は運動量や体調、食事量によって変える必要があるため、その都度、血糖値を簡便に知ることが必須ですが、現在、周囲はすぐに把握できる状況にありません。針による血糖測定は医行為であること、持続血糖測定器はそもそも費用負担が重く、導入できない方が多いからです。

また、訪問系の実態はより深刻です。訪問医や看護師が毎食時に注射を打ちに行くのは現実的には非常に難しいからです。

これらの理由から、頻回注射が必要な方は、在宅生活の継続も施設入所も困難なケースが少なくないのではないでしょうか。そして、同居家族がいれば、家族の負担がおのずと増え、単身の場合は生命維持すら困難になります。しかし、その実態が見えていません。厚労省の認識と現場の実態には大きなギャップがあるのではないでしょうか。これまでの調査では、糖尿病を持つ高齢者の生活実態やニーズが把握し切れていない可能性があります。

そこで、まず糖尿病を持つ方の介護施設への受入れ実態については、薬の投与方法や頻度に場合分けをして調査を行うべきと考えます。例えば、食事ごとの頻回注射が可能か、一日一回の単回注射なら可能か、不可かの三つに分けた実態調査等で、受入れが可能かどうかだけではなく、受け入れた実態も把握することが必要ではないでしょうか。厚労省、いかがでしょうか。

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