白川容子 (日本共産党)

2026年5月28日・第221回国会 参議院 厚生労働委員会 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 133 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 144 発言)

私は、日本共産党を代表して、健康保険法等の一部を改正する法律案、立憲民主、公明提出の修正案に反対の討論を行います。

本法案は、医療保険制度を持続的なものとしていくために給付と負担を見直すことが重要だとして提出されましたが、公費を抑制するために、その分の個人の窓口負担に転嫁できる仕組みづくりだと言えます。

反対する理由の第一は、療養の一部を保険から外す一部保険外療養を創設するからです。一部保険外療養は、有効性、安全性が確認されたものであっても保険外の自己負担を求められるようにするものです。

OTC類似薬七十七成分、千百品目を保険給付から外し、四分の一の追加負担を求めるとしていますが、月額約三十三円の保険料負担軽減の一方で、三割負担の方は現在の一・五倍の負担増となります。低所得者を中心に費用負担の重さから受診間隔を必要以上に空けたり薬を節約するなど、必要な医療を妨げ、国民の健康を犠牲にするものと言わざるを得ません。来年度中に保険からの除外割合や対象成分の拡大の検討が既定路線となっていることも重大です。

更に問題なのは、一部保険外療養について、OTC類似薬にとどまらない無限定な規定となっていることです。対象となる療養が薬以外の診察、処置、入院、手術などが排除されない規定に、また、一部保険外と言いながら、一連の療養から一部の療養を取り出して、それを全額保険給付から外すこともできる規定になっています。

しかも、厚労省が給付する必要性が低いと判断しさえすれば、保険外しの対象や金額は国会に諮らず決定することができます。必要かつ適切な医療は、基本的に保険診療により確保するという国民皆保険制度の根幹を揺るがしかねないものだと言わなければなりません。

審議の最終盤になって、厚労省が、薬剤のみを対象とするという、条文からは読めない解釈を示しました。そのような解釈を示しても、OTC類似薬を始めとした薬剤の保険外しを進めることに変わりはなく、一部保険外療養の創設自体が問題です。

第二に、協会けんぽの準備金増加を理由として、二〇一五年から実施されている国庫補助の特例減額の時限的措置を設け、三年間に限って更に毎年五百億円を削ることになっているからです。財政再建のために保険料率を引き上げた経過に照らしても、準備金が積み上がっているのであれば引下げにこそ使うべきです。

なお、高額療養費制度で長期療養者の家計への影響を考慮すると規定していますが、そもそも患者団体などの強い批判を浴びながら、月額上限額の引上げを八月から強行しようとしていることは到底認められません。

修正案につきましては、高額療養費制度に係る見直しについては評価をするものですが、一部保険外療養を容認する規定が含まれているため、反対です。

以上を述べて、討論を終わります。

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