その秘匿制度、秘匿手続というのが、住所、氏名を相手方に知らせないようにする制度です。大事な制度なんです。しかし、この事案で問題になっているのは、住所を隠せるかどうかだけの話じゃないんですよ。
第一に、嫡出否認の手続をすれば、その手続が始まったこと自体は、相手方である前夫に知らされます。住所は隠せても、子供の存在がまず伝わるわけですから、リスクが発生します。
第二に、秘匿制度は、一部にしか認められない場合もあれば、認められても、相手が争えば取り消される可能性もある不安定な制度です。
第三に、そもそもこの類型の方は、DVの証拠も、前夫の夫ではないこと、すなわち、推定の及ばない子であることを立証するための証拠も持っていない、そうしたことが多いです。長い年月がたって、警察などの記録も、別居の記録も、当時の証拠も資料も残っていない。血縁上の父の協力も得られない。
つまりは、秘匿制度があるから安全に手続を利用できるという説明と、現実の手続を利用できるということは別の問題です。
法務省は、無戸籍者に対して寄り添い型の支援を行っていると繰り返し説明してこられました。私は、その努力自体を否定するつもりはありません。ただ、先ほどの大学生のように、戸籍を得たいと願いながらも現実的には得られない方たちに対して法務省が実際に行ってきたのは、嫡出否認などの法的手続を取るようにと案内して督促をすることであったという声が届いています。
手続案内をして申立てを促す、それだけであれば寄り添いではありません。手続案内の際に、先ほど指摘した秘匿制度を利用するに当たって、利用者が当然に感じるリスクは丁寧に説明されてきたのでしょうか。されているという話を聞いたことはありません。当事者にとってその手続が安全に使えないからこそ、無戸籍が続いているんです。
手続を促すことがかえって当事者を危険にさらしていくという場合もあるということ、これを民事局長は認識されていますか。
97馬馬渡直史最高裁判所事務総局家庭局長
司法統計としてどのような数値を取得するかにつきましては、その時点における実務のありようを適切に把握するという観点や事務処理上の負担等を踏まえて検討されているところでございます。
現在、就籍許可審判事件について数値を取得している項目は、就籍許可審判事件に関する裁判実務の動向を適切に把握するために必要十分なものということで取っているということでございます。
これ以上に、委員御指摘のような項目別の件数の数値を取得することにつきましては、就籍許可審判事件に関する裁判実務の動向を適切に把握するための有用性が明らかにあると言えるか、そのためにどの程度の事務負担が…
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井戸まさえ(国民)
経過措置の人数について言ったら、年齢とか、ゼロ歳、一歳、二歳、四歳以上、こういったところの統計は取っているんですよね。それによって無戸籍の状況というのはやはり分かるわけですよ。就籍事案で、例えば、どの事案、何歳ぐらいの人は却下されているだとか、客観的なことというのが分かるというのは非常に重要だと思うので、本来はそうした数字を取らなければいけないと私は思っています。これまでの数字というのが救済の実態を全くそういう意味では表していないということを確認してまいりました。
次に、その数字の背後にいる、現実の当事者について伺います。
今年の六月九日、今月ですね…
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99松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
まず、個別の事案についてお答えすることが難しいことは御理解いただきたいと存じますが、その上で、一般論として申し上げますと、嫡出推定を避けるために無戸籍となっている場合において、嫡出推定を覆して無戸籍を解消するためには、母の元夫又は実の父に対する裁判手続をすることが必要となります。
そして、相手方からDVなどを受けている場合においてこのような裁判手続を行う際には、民事訴訟法上、相手方に対する住所等の秘匿決定の手続というものが予定されておりまして、これが関係法令で準用されているということもございまして、この住所等の秘匿決定の手続を活…
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- (上の発言)
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井戸まさえ(国民)
その秘匿制度、秘匿手続というのが、住所、氏名を相手方に知らせないようにする制度です。大事な制度なんです。しかし、この事案で問題になっているのは、住所を隠せるかどうかだけの話じゃないんですよ。
第一に、嫡出否認の手続をすれば、その手続が始まったこと自体は、相手方である前夫に知らされます。住所は隠せても、子供の存在がまず伝わるわけですから、リスクが発生します。
第二に、秘匿制度は、一部にしか認められない場合もあれば、認められても、相手が争えば取り消される可能性もある不安定な制度です。
第三に、そもそもこの類型の方は、DVの証拠も、前夫の夫ではないこと、すなわち、推定の及ばない子であることを立証するための証拠も持っていない、そうしたことが多いです。長い年月がたって、警察などの記録も、別居の記録も、当時の証拠も資料も残っていない。血縁上の父の協力も得られない。
つまりは、秘匿制度があるから安全に手続を利用できるという説明と、現実の手続を利用できるということは別の問題です。
法務省は、無戸籍者に対して寄り添い型の支援を行っていると繰り返し説明してこられました。私は、その努力自体を否定するつもりはありません。ただ、先ほどの大学生のように、戸籍を得たいと願いながらも現実的には得られない方たちに対して法務省が実際に行ってきたのは、嫡出否認などの法的手続を取るようにと案内して督促をすることであったという声が届いています。
手続案内をして申立てを促す、それだけであれば寄り添いではありません。手続案内の際に、先ほど指摘した秘匿制度を利用するに当たって、利用者が当然に感じるリスクは丁寧に説明されてきたのでしょうか。されているという話を聞いたことはありません。当事者にとってその手続が安全に使えないからこそ、無戸籍が続いているんです。
手続を促すことがかえって当事者を危険にさらしていくという場合もあるということ、これを民事局長は認識されていますか。
101松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
裁判所における各種手続において、そこに出頭するですとか、その手続に参加することについて不安を覚えていらっしゃる方がいることは存じ上げております。先ほど申し上げたような相手方に対する住所等の秘匿決定という手続は、そのようなおそれに対処するために設けたものでございますが、この制度が適切に運用され、その趣旨もしっかりと伝わり、皆様に御不安を感じさせることがないような運用が望まれるというところでございます。
また、先ほど委員からは、証拠が実際にはないんだというお話もございました。DVを受けられた方々について、様々な法律関係が問題になりま…
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井戸まさえ(国民)
本日の議論の中で明らかになったこと。
第一に、令和四年の改正の経過措置、実際に何人の無戸籍者の方が戸籍を得たのかは、法務省はその人数を把握していない。国会に示された百二十二名という数字も、実際に救済された無戸籍者数は分からないという不正確なものであった。
第二は、就籍を始めとする裁判手続も、申立てと救済は別であり、誰が救済され、誰が救済されなかったのかを把握する属性の統計は存在をしない。
第三に、制度があっても、安全に使えないために、戸籍を得られない方たちが現に存在をしているということです。
つまり、現在の制度は、戸籍を得たい人が自分の力で裁判所…
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平口洋(自民)法務大臣
体験に基づいたお話を伺いまして、大変重く受け止めたいと思っております。
無戸籍は人間の尊厳にも関わる重大な問題であるというふうに認識しております。委員御指摘のとおり、無戸籍の解消に御不安を感じておられる当事者の方々が現にいらっしゃることに十分留意しながら、法務省としては、無国籍者の解消に向け、裁判手続の案内や支援を含めて、引き続き寄り添い型の支援をしっかりと進めるとともに、当該問題については、関係省庁及び関係機関、裁判所と連携しながら必要な検討を進めてまいりたいと考えて、済みません、無国籍と言ったようですけれども無戸籍の間違いです、必要な検討を進めてい…
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