西村智奈美 (中道改革連合)

2026年5月26日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第13号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 139 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 143 発言)

ただいま議題となりました刑事訴訟法の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表して、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

巌だけが助かればいいという問題ではありません、冤罪被害で苦しんでいる方が大勢いらっしゃいます、抜け道をつくらないで。元死刑囚である冤罪被害者の袴田巌さんの姉、袴田ひで子さんは、再審法改正の議論に際して度々そう訴えてこられました。袴田巌さんの事件では、逮捕から無罪が確定するまでに五十八年もの年数がかかっています。この事件のほかにも、近年、再審無罪事件が相次いでいますが、いずれも長期間にわたる再審手続を要しており、刑事司法に対する信頼も大きく揺らいでいる状況です。

このような中で、刑事訴訟法の第四編、いわゆる再審法については、様々な制度的不備があることが指摘されています。本法律案は、刑事訴訟法を改正して再審及び再審請求手続に関する規定を整備することにより、冤罪被害者の適正かつ迅速な救済を図ろうとするものです。

次に、本法律案の内容の概要を御説明申し上げます。

第一に、再審又は再審請求手続について、当該再審等に係る被告事件の裁判等に関与した裁判官を、除斥及び忌避の対象に追加することとしています。

第二に、再審請求手続に関し、期日の指定、裁判長の手続指揮権等の規定を整備することとしています。

第三に、再審請求手続における証拠開示について、より広範な証拠開示を可能とする観点から、まず、開示請求があった場合には、開示の必要性や開示による弊害などを考慮して相当でないと認めるときを除き、再審請求人等に対し直接開示する制度を設けることとし、また、その対象は、検察官等が保管する証拠だけに限られず、警察から検察官に事件が送致されるときに作成、送付される証拠物や書類のリストにも及ぶこととしています。加えて、裁判所が証拠開示の必要性を認めた場合には、その証拠の再審請求理由との関連性を問うことなく、職権によりその開示を命じることができることとしています。なお、本法律案では、開示された証拠の目的外使用については、証拠の公表による支援活動の拡充や報道機関による報道がこれまでの再審無罪事件で大きな役割を果たしてきたことを踏まえ、禁止規定及び罰則規定は設けていません。

第四に、検察官は、再審開始の決定に対しては、即時抗告、異議の申立て及び特別抗告をすることはできないこととしています。

第五に、附則において、政府は、この法律の施行後三年を目途として、捜査段階における書類や証拠物の目録作成及び保存の在り方、再審の請求をしようとする者への検察官保管証拠等の開示の在り方について検討を加え、必要な法制上の措置等を講ずる旨の検討条項を設けています。あわせて、新法の規定は、この法律の施行の際現に係属している再審及び再審請求手続についても適用する旨の経過措置を設けることとしています。

最後に、本法律案の施行期日は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日としています。

以上が、本法律案の提案理由及び内容の概要です。

何とぞ、十分に御審議の上、本法律案に御賛同いただけますようお願い申し上げます。

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