お答え申し上げます。
民法等改正法案では、本人の自己決定をより尊重することを基本として制度の見直しを行っています。
本人の自己決定をより尊重するという観点からは、委員御指摘のように、受動的なニュアンスがある被補助人との文言も改めることが適切であると考えられます。
また、民法等改正法案では、後見及び保佐の制度を廃止し、補助の制度に一元化しており、新しい補助の制度の対象者の範囲は現行法の被補助人と異なることとなるため、文言を改めることでこの点の誤解を防ぐことができると考えております。
さらに、法制審議会の部会では、特定の制度を利用する方について特定の用語で定義づけをすること自体がラベリングにつながるとの御意見もあったところです。
そこで、民法等改正法案では、引き続き被補助人との文言を用いることとはせずに、補助開始の審判を受け補助の制度を利用する方を、新たに、補助開始の審判を受けた者と言うこととしております。
142
井戸まさえ(国民)
時間の関係で、ちょっと順番を変えます。
制度の名称について伺います。
ずっとこのことを議論しながら何となくもやもやしていたのは、成年後見制度という名称についてです。
今回、改正によって後見、保佐がなくなり、補助に統一をされるということですけれども、そうなると、成年後見制度という名称を使い続けるのかという問題も出てくるのではないか。制度名はその制度がどのようなものかを端的に表すものでありますので、そういう意味でもこの名称は大きな役割を担っていると思います。
成年後見制度という名称は改正後も使い続けるということでよろしいのでしょうか。その場合、なぜそ…
この発言のページ
143松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
現行民法の規定においては、成年後見制度との用語は用いられておりません。民法上は用いられておりません。
もっとも、一般的には、未成年後見の制度との対比で、精神上の理由により判断能力が不十分な方についての制度として、現行民法の後見、保佐、補助の制度と現行任意後見契約法の任意後見の制度を総称するものと理解をされております。
他方、他省庁が所管する法律においては、成年後見制度との用語をそのような意味で用いている例がございまして、今回の民法等改正法の施行に伴う整備法案では、補助及び任意後見の制度を総称するように改めているところでございま…
この発言のページ
144
井戸まさえ(国民)
一方で、今回の改正では、被後見人とか被補助人という言葉はなくなって、補助開始の審判を受けた者というように規定されることになります。
被という文字が消えるということ自体に、本人を客体化しないというような思想が表れているというふうにも解されているとは思うんですけれども、補助制度に統一する中で、被補助人という名前、名称を変更する理由は何だったのでしょうか。その趣旨についてお伺いをいたします。
例えば、四半世紀前の前回の改正では、禁治産から禁という字が消えて、さらに、今回は被という文字も消えていくということなんですけれども、これは、本人を管理対象としてではな…
この発言のページ
- (上の発言)
145松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
民法等改正法案では、本人の自己決定をより尊重することを基本として制度の見直しを行っています。
本人の自己決定をより尊重するという観点からは、委員御指摘のように、受動的なニュアンスがある被補助人との文言も改めることが適切であると考えられます。
また、民法等改正法案では、後見及び保佐の制度を廃止し、補助の制度に一元化しており、新しい補助の制度の対象者の範囲は現行法の被補助人と異なることとなるため、文言を改めることでこの点の誤解を防ぐことができると考えております。
さらに、法制審議会の部会では、特定の制度を利用する方について特定の用語で定義づけをすること自体がラベリングにつながるとの御意見もあったところです。
そこで、民法等改正法案では、引き続き被補助人との文言を用いることとはせずに、補助開始の審判を受け補助の制度を利用する方を、新たに、補助開始の審判を受けた者と言うこととしております。
146
井戸まさえ(国民)
補助開始の審判を受けた者というのはちょっとやはり長いので、なかなか、ぱっとこれも分かるような名前にしていくというのが大事なのかなと思うんですけれども、この改正をしていくという御趣旨については理解をするところでもありますので、ありがとうございます。
それでは次に、家事事件の手続法について伺いたいと思います。首長申立てについてです。
先ほどからお話が出ているんですけれども、やはり、私は、ずっとこの二十年間、無料の電話相談をいろいろ受けていて、その中には御高齢者の方もいらして、この方たちというのが、認知が進まれたらとか、いろいろなパターンがあるんですけれど…
この発言のページ
147林林俊宏厚生労働省大臣官房審議官
お答え申し上げます。
成年後見制度に係る市町村長申立ては、御指摘のとおり、判断能力が十分でない認知症高齢者、精神障害者、知的障害者のうち、身寄りのない方、親族などによる申立てが期待できない方の成年後見制度の利用を可能とするものでありまして、市町村の重要な役割と認識しております。
その申立てを行う基準につきましては、老人福祉法、知的障害者福祉法、精神保健福祉法など各福祉法に規定されておりますが、法律上はその福祉を図るために特に必要があると認めるときに申立てを行うことができるとされておりますが、この具体的なケースとして、厚生労働省としましては、本人に親族…
この発言のページ
148
井戸まさえ(国民)
やはり、個人情報保護とか虐待の対応の上で慎重な配慮が必要な場面というのが非常にこのケースにはあると思っています。
ただ、やはりなぜそこの判断に至ったのかというところをしっかりお伝えをしていかないと、要らない臆測だとか不信感というのがあったならば、この制度というのは成り立たないと思うんですね。なので、そうしたことについて可能な限り丁寧な説明をして情報共有を図っていくことが重要だと思いますけれども、そうした制度への信頼性を確保していくためにはどのようにお考えになっているのか、厚生労働省にもう一度お伺いをしたいと思います。
この発言のページ