お答えいたします。
日弁連の見解というわけではなくて、私の私見となりますことを御容赦ください。
まず、高齢者のいわゆる連れ去りという問題に関しまして、後見人との関係につきましては、高齢者虐待防止法という仕組みと後見人との関係というところを少し整理する必要があるのではないかというふうに考えております。そういう意味で申し上げますと、いわゆる虐待という事実認定ですとか、若しくは養護者支援の問題というような形での検討というのも必要ではないかというふうに思っております。
議員御指摘の後見人による面会制限につきまして、昨日の政府答弁においても後見人の権限ではないという答弁があり、私個人としてもその考えには同意するところです。
いわゆる成人した親子の面会交流ということにつきまして、子が親に会う権利というのは、これは裁判例上も憲法上の人格権に基づいて認められているものというふうに承知をしておりまして、それがかつ請求権として成立するか否かにつきましては、御本人、親御さん、親御本人が同意する能力があるという前提であれば、その御本人の同意があるかないかによって決せられているものというふうに承知をしております。
他方で、虐待を伴う事案につきましては、高齢者虐待防止法等において行政による面会制限という処分が規定をされており、また、ほかには、施設が施設として有している施設管理権というものに基づいて、当該施設で誰を面会させ、誰が当該施設に立ち入るのかについて判断をされているということだと承知をしております。
そのような中で、後見人は、例えば虐待対応の状況を考慮し若しくは後見人が主体となって面会制限を行うということではなくて、行政が行っている面会制限に応じた対応を決めていくということはあり得るところでありますし、また、施設が有している施設管理権を施設が行使するに当たって、その契約者の代理人である後見人の意見、意向を踏まえて、若しくは自治体の虐待対応状況を考慮して判断をされるということは、これは妨げられないものであるというふうに理解をしております。
後見人が面会制限をしているというふうな御指摘については、養護者の方からはそのように見えるということがあるのかと思いますが、今申し上げたような観点から申し上げますと、面会制限をしている主体は自治体ないしは施設管理権に基づく施設ということになるかと思いまして、後見人は後見人の権限で面会制限をしているということではなく、虐待対応の判断の中で、後見人の権限や責任において一義的に制限しているというふうに法的に構成するということではないのではないかというふうに考えております。
その上で、例えば虐待対応において、再統合への調整過程が進んでいるのに、なお後見人が、自治体等の助言を聞くことなく、合理的な理由もないのに制限をしているという場合には、これは後見人の不法行為ないし善管注意義務の問題が生じ得るということではないかというふうに考えております。
136
有田芳生(中道)
先ほどもお伝えしましたけれども、一つの改正案を見ても、画期的だという評価をされる方もいれば、一方で、利用者のために改悪であるという受け止めをされる方もいらっしゃるということについてはどうお考えでしょうか。
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137小小澤吉徳日本司法書士会連合会会長
ありがとうございます。
そのような御意見があるということは承知をしております。恐らくは、今回の改正については、比較的、専門職の後見人の側に寄ったものであり、そして、本来後見人は親族が担うべきだという御意見があるというふうに思っています。
私も、もちろんケースによっては親族の方が後見人になる方がふさわしい事案というのは一定程度存在していると思います。しかしながら、現場の感覚で申し上げますと、相談を受けた際に、私も、事例によっては、まずは親族の方はいらっしゃいますか、そして後見人になっていただける方はいらっしゃいますかというふうにお伺いするのですが、実際…
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138
有田芳生(中道)
根本参考人にお聞きをしますけれども、いわゆる連れ去りは社会問題にもなっていることなので、今回の改正案と直接には関係ないように見えるんだけれども、しかし、後見人が出てくるケースというのは結構目立つ。
例えば、昨年の三月に、江東区にいらっしゃるある女性、当時九十七歳、今九十八歳になっていらっしゃるんだけれども、警察官がいきなり家にやってきてドアを壊して入ってきて、家族三人を任意だといって連れ去っていって、それからこの九十七歳の女性と、娘さんそしてその娘さんがいまだ会えないという。だから、これまでもいろいろなケースがあって、結局、いわゆる連れ去りをされて連絡…
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- (上の発言)
139根根本雄司日本弁護士連合会日弁連高齢者・障害者権利支援センター成年後見制度利用促進法対応プロジェクトチーム座長/弁護士
お答えいたします。
日弁連の見解というわけではなくて、私の私見となりますことを御容赦ください。
まず、高齢者のいわゆる連れ去りという問題に関しまして、後見人との関係につきましては、高齢者虐待防止法という仕組みと後見人との関係というところを少し整理する必要があるのではないかというふうに考えております。そういう意味で申し上げますと、いわゆる虐待という事実認定ですとか、若しくは養護者支援の問題というような形での検討というのも必要ではないかというふうに思っております。
議員御指摘の後見人による面会制限につきまして、昨日の政府答弁においても後見人の権限ではないという答弁があり、私個人としてもその考えには同意するところです。
いわゆる成人した親子の面会交流ということにつきまして、子が親に会う権利というのは、これは裁判例上も憲法上の人格権に基づいて認められているものというふうに承知をしておりまして、それがかつ請求権として成立するか否かにつきましては、御本人、親御さん、親御本人が同意する能力があるという前提であれば、その御本人の同意があるかないかによって決せられているものというふうに承知をしております。
他方で、虐待を伴う事案につきましては、高齢者虐待防止法等において行政による面会制限という処分が規定をされており、また、ほかには、施設が施設として有している施設管理権というものに基づいて、当該施設で誰を面会させ、誰が当該施設に立ち入るのかについて判断をされているということだと承知をしております。
そのような中で、後見人は、例えば虐待対応の状況を考慮し若しくは後見人が主体となって面会制限を行うということではなくて、行政が行っている面会制限に応じた対応を決めていくということはあり得るところでありますし、また、施設が有している施設管理権を施設が行使するに当たって、その契約者の代理人である後見人の意見、意向を踏まえて、若しくは自治体の虐待対応状況を考慮して判断をされるということは、これは妨げられないものであるというふうに理解をしております。
後見人が面会制限をしているというふうな御指摘については、養護者の方からはそのように見えるということがあるのかと思いますが、今申し上げたような観点から申し上げますと、面会制限をしている主体は自治体ないしは施設管理権に基づく施設ということになるかと思いまして、後見人は後見人の権限で面会制限をしているということではなく、虐待対応の判断の中で、後見人の権限や責任において一義的に制限しているというふうに法的に構成するということではないのではないかというふうに考えております。
その上で、例えば虐待対応において、再統合への調整過程が進んでいるのに、なお後見人が、自治体等の助言を聞くことなく、合理的な理由もないのに制限をしているという場合には、これは後見人の不法行為ないし善管注意義務の問題が生じ得るということではないかというふうに考えております。
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有田芳生(中道)
この問題は根が深いので、金曜日、質問する機会がありますので、そこで詳しくお尋ねしようと思っているんですけれども。
最後に、山野目参考人、幾つかの文章を読ませていただいて、比喩がとてもよく分かるので、今日の御説明もそうでしたけれども、三つの「でも」というようなことを含めて、今日の御巣鷹山のお話もよく分かりました。
最後にお聞きをしたいのは、真の意味で終われる制度にするために、これはこれまでインタビューに答えられた中で、地域の社会福祉の営みに委ねられる見通しがなければならない、社会福祉法の改正案とも関わってというお話ですけれども、そこをもう少し、残った時…
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141山山野目章夫早稲田大学法学学術院教授
終われる後見ということがキーワードになって、報道におきましても、今般、成年後見制度を象徴する言葉として時に耳にすることが多うございます。
反面、成年後見制度はこういう方向に変わっていくのではないかというようなことを私は申し述べる機会がいろいろ講演等でございます。お話を聞いてくださる方から時に反発が出ることがあります。福祉を担っておられる現場の皆さんからは、あなたはそういうふうにおっしゃるけれども、それは理念というか、理屈の上ではそうかもしれないけれども、現場で抱える様々な事案においては、終われるというふうに言うけれども、そんなに簡単に終われないような事…
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有田芳生(中道)
ありがとうございました。
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