お答え申し上げます。
申立て手続に煩雑さがあるとの御指摘があることは承知しておりますが、本人の判断能力の低下を裏づける診断書など、法定後見制度を利用するための要件を裏づける資料の提出は不可欠であり、民法等改正法案においてもそのような資料の省略が困難であることはまず御理解いただければと存じます。
補助人の代理権につきましては、民法等改正法案では、包括的な代理権等の制度を廃止し、本人に必要な範囲に限って補助人に代理権の付与等をすることとしているため、申立人において必要な代理権を選択して申立てをする必要がございます。
もっとも、補助の制度を利用する際には、その動機となる法的課題が存在し、その課題に対応するために複数の代理権の付与が必要である場合には、一回の申立てにおいて複数の代理権の付与を求めることが可能です。
そして、審理期間については、現行法の下で、成年後見等の事案の約七割は申立てから二か月以内に家庭裁判所の審判がされております。民法等改正法案による改正が審理期間に影響を及ぼすか否かについては、改正法の下における制度運用の在り方にも関わるため、現時点で具体的な見通しを申し上げることは困難でございますが、仮に補助開始の審判の申立てから本案の審判の確定までの間に緊急に本人を保護する必要がある場合には、保全処分を活用することも考えられます。
また、家事事件手続については、令和五年の改正法により、オンラインによる裁判の申立て等を実現するための規定の整備がされており、その施行後は、裁判の申立てを含む家事事件手続のデジタル化によっても申立人の負担が軽減され得るものと考えております。
104
井戸まさえ(国民)
金曜日もまた質疑の機会があるので、ちょっと残った残余の質問についてはそこでもやらせていただきたいと思っているんですけれども、この遺言の制度もそして成年後見の制度も、単なる法的な、法律事項そして法律技術だけではないと思っています。本人の意思そして人生最後の意思というのをどう社会が支えるのかという、人権と尊厳の問題であると思っています。だからこそ、私は、この視点というのをしっかり真ん中に据えて、改正の議論というのを進めていかなければいけないと思っています。
では、また金曜日に質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
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105井井上英孝(維新)
次に、鈴木美香君。
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106鈴鈴木美香(参政)
こんにちは。参政党の鈴木美香でございます。
本日もお時間をいただき、ありがとうございます。本日、私も、成年後見制度の改正について質問させていただきます。
成年後見制度は、民法の親族に関する分野に位置づけられており、本来は家族や親族が中心となって本人を支える制度であると考えております。しかし、現行制度におきましては、親族ではなく専門職後見人が選任されることで、本人や家族の意思が十分に反映されにくいこと、申立て手続が煩雑で利用開始までに時間がかかること、また、後見人等に支払う報酬の負担が大きいこと、家族や親族が十分に関与できないまま本人の財産処分や施設入…
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- (上の発言)
107松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
申立て手続に煩雑さがあるとの御指摘があることは承知しておりますが、本人の判断能力の低下を裏づける診断書など、法定後見制度を利用するための要件を裏づける資料の提出は不可欠であり、民法等改正法案においてもそのような資料の省略が困難であることはまず御理解いただければと存じます。
補助人の代理権につきましては、民法等改正法案では、包括的な代理権等の制度を廃止し、本人に必要な範囲に限って補助人に代理権の付与等をすることとしているため、申立人において必要な代理権を選択して申立てをする必要がございます。
もっとも、補助の制度を利用する際には、その動機となる法的課題が存在し、その課題に対応するために複数の代理権の付与が必要である場合には、一回の申立てにおいて複数の代理権の付与を求めることが可能です。
そして、審理期間については、現行法の下で、成年後見等の事案の約七割は申立てから二か月以内に家庭裁判所の審判がされております。民法等改正法案による改正が審理期間に影響を及ぼすか否かについては、改正法の下における制度運用の在り方にも関わるため、現時点で具体的な見通しを申し上げることは困難でございますが、仮に補助開始の審判の申立てから本案の審判の確定までの間に緊急に本人を保護する必要がある場合には、保全処分を活用することも考えられます。
また、家事事件手続については、令和五年の改正法により、オンラインによる裁判の申立て等を実現するための規定の整備がされており、その施行後は、裁判の申立てを含む家事事件手続のデジタル化によっても申立人の負担が軽減され得るものと考えております。
108鈴鈴木美香(参政)
ありがとうございます。
本当にいろいろな諸状況が考えられる中、申立て時にあらかじめ予想、必要性を予期しておくということもなかなか難しい問題であると思いますし、また、デジタル化という、今、世の中は進んでおりますけれども、オンラインで申請できるとはいえ、そろえる書類が減るわけでもありませんし、また、そもそも不慣れな方々にとってデジタル化が逆に申請の負担をかける可能性もあったりとか、手続の煩雑さといった問題や、それに伴う本人の負担ということは増えてしまうのではないかというふうに懸念しております。
また、成年後見を廃止することは、取引の安全と本人保護の関係に…
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109松松井信憲法務省民事局長
お答え申し上げます。
取引の安全の観点から御質問がございました。
まず、意思能力を有しなかったことによる法律行為の無効を主張するためには、行為者において法律行為時に意思能力を有しなかったことを主張、立証する必要がございます。このことは、民法等改正法案による改正の前後を通じて異なりません。そのため、そのような主張、立証の負担を負うことなく本人が保護されるためには、事理弁識能力を欠く常況にある者が法定後見制度の利用を適時に開始することが改正の前後を問わず重要でございます。
そして、民法等改正法案では後見の制度を廃止することとしておりますが、他方で、補助…
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110鈴鈴木美香(参政)
ありがとうございます。
そうしますと、法務省としては、これまで成年後見を利用してきた事理弁識能力を欠く常況にある方、常に欠けている状況にいらっしゃる方は、今後は特定補助の活用を推奨していくということになりますでしょうか。お尋ねいたします。
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