ありがとうございます。
五点目です。ここからは、新たな論点であるBトゥーB、企業対企業間取引におけるハラスメントについて質問をいたします。
これまでのカスハラ議論は、主にBトゥーC、つまり企業と消費者間の取引が中心でした。しかし、企業対企業の取引、特に中小企業が大手企業と取引を行う場合にも優越的地位の濫用によるハラスメントが存在します。
今年の二月に、フード連合、UAゼンセンの合同調査、取引慣行アンケートの集計結果報告書が出されました。先日、内容の説明を受けました。その中で明らかになったのは、不当な労務提供の実態でした。
具体的には、中小企業の小売店や食品メーカーが、取引先である大手スーパーやコンビニチェーンに対して、以下のような労務を無償で提供させられているケースがあります。大手スーパーでの商品の陳列作業、店舗の清掃や棚卸し作業、販売促進イベントへの人員派遣、POP作成や商品説明員の配置など、これらは本来小売側が行うべき業務であり、仕入れ先に依頼する場合は正当な対価を支払うべきです。しかし、取引上の優越的地位を背景に、無償又は対価を請求できない雰囲気で労務提供を強いられているのが実態です。
公正取引委員会は、独占禁止法上の優越的地位の濫用として、こういった行為を厳しく禁止しています。
そこで、公正取引委員会にお尋ねします。
こうした不当な労務提供の実態についてどのように把握をされているのでしょうか。労務提供を受けた大手企業側に対して、実際に適正な支払いがされたかどうかの点検を行っているのでしょうか。行っていないのであれば、実効性を担保するためにも、抜き打ち検査や事後調査を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。
厚生労働省にもお尋ねします。
BトゥーB取引における不当な労務提供は、派遣される労働者にとっても問題です。本来の業務外の作業を強いられることは、労働者の権利侵害にもつながります。未来への希望を胸に入社した新入社員が、想定していた仕事内容と実態がかけ離れていると退職してしまうこともあるそうです。このような問題について、厚生労働省としてどのような認識をお持ちなのでしょうか。カスハラ対策との関連で、BトゥーB取引におけるハラスメントについても今後検討する予定があるのか、お尋ねします。
170山山田好孝警察庁生活安全局長
お答えいたします。
お尋ねのカスタマーハラスメントに関連する犯罪行為の認知件数や検挙状況に関する統計データについては、警察庁では保有をしていないところでございます。また、御指摘のカスタマーハラスメントに係る通報、相談があった際には、被害者の心情に寄り添い、訴えの内容を正確に把握し、適切な助言等を行うこととし、刑罰法令に違反する行為があれば、法と証拠に基づき適正に対処するよう警察庁から都道府県警察に対して指導しているところであります。
さらに、カスタマーハラスメントに係る通報、相談に適切に対応するため、企業等に対する防犯指導や各種通報受理業務、相談業務…
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171野野村美穂(国民)
ありがとうございました。
厚生労働省の方は警察庁と連携していくということも言われたんですけれども、データは保有していない、認知件数や検挙状況は保有していないという御答弁でしたけれども、こういったことを細かく積み上げていただきながら、また、連携してその対応策みたいなところをしっかりと練っていただけるとありがたいなというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、四点目の質問になります。
前回の質疑でも触れましたが、近年、SNSやインターネット上での企業、従業員への誹謗中傷、さらし行為、無断動画撮影、炎上扇動といったデジタル型カスハ…
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172大大隈俊弥厚生労働省大臣官房審議官
お答えいたします。
本年十月に施行される改正労働施策総合推進法におきましては、カスタマーハラスメントの行為者について「顧客、取引の相手方、施設の利用者その他の当該事業主の行う事業に関係を有する者」と規定しておりまして、SNSによる誹謗中傷についても、個別のケースごとの判断にはなりますけれども、社会通念上許容される範囲を超えて労働者の就業環境を害すると考えられるものにつきましては、カスタマーハラスメントに該当し得ると考えております。
本年二月に策定いたしましたカスタマーハラスメント防止指針におきましても、カスタマーハラスメントの三要素を満たす場合には、…
この発言のページ
- (上の発言)
173野野村美穂(国民)
ありがとうございます。
五点目です。ここからは、新たな論点であるBトゥーB、企業対企業間取引におけるハラスメントについて質問をいたします。
これまでのカスハラ議論は、主にBトゥーC、つまり企業と消費者間の取引が中心でした。しかし、企業対企業の取引、特に中小企業が大手企業と取引を行う場合にも優越的地位の濫用によるハラスメントが存在します。
今年の二月に、フード連合、UAゼンセンの合同調査、取引慣行アンケートの集計結果報告書が出されました。先日、内容の説明を受けました。その中で明らかになったのは、不当な労務提供の実態でした。
具体的には、中小企業の小売店や食品メーカーが、取引先である大手スーパーやコンビニチェーンに対して、以下のような労務を無償で提供させられているケースがあります。大手スーパーでの商品の陳列作業、店舗の清掃や棚卸し作業、販売促進イベントへの人員派遣、POP作成や商品説明員の配置など、これらは本来小売側が行うべき業務であり、仕入れ先に依頼する場合は正当な対価を支払うべきです。しかし、取引上の優越的地位を背景に、無償又は対価を請求できない雰囲気で労務提供を強いられているのが実態です。
公正取引委員会は、独占禁止法上の優越的地位の濫用として、こういった行為を厳しく禁止しています。
そこで、公正取引委員会にお尋ねします。
こうした不当な労務提供の実態についてどのように把握をされているのでしょうか。労務提供を受けた大手企業側に対して、実際に適正な支払いがされたかどうかの点検を行っているのでしょうか。行っていないのであれば、実効性を担保するためにも、抜き打ち検査や事後調査を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。
厚生労働省にもお尋ねします。
BトゥーB取引における不当な労務提供は、派遣される労働者にとっても問題です。本来の業務外の作業を強いられることは、労働者の権利侵害にもつながります。未来への希望を胸に入社した新入社員が、想定していた仕事内容と実態がかけ離れていると退職してしまうこともあるそうです。このような問題について、厚生労働省としてどのような認識をお持ちなのでしょうか。カスハラ対策との関連で、BトゥーB取引におけるハラスメントについても今後検討する予定があるのか、お尋ねします。
174品品川武公正取引委員会事務総局審査局長
お答え申し上げます。
お尋ねのような行為につきましては、まず、一般論としては、取引上の地位が相手方に優越している事業者が、取引の相手方に対し従業員等の派遣を要請する場合でありまして、当該取引の相手方にあらかじめ計算できない不利益を与えることとなる場合や、従業員等の派遣を通じて当該取引の相手方が得る直接の利益等を勘案して合理的であると認められる範囲を超えた負担となり、当該取引の相手方に不利益を与えることとなる場合には、正常な商慣習に照らして不当に不利益を与えることとなるというものでございまして、優越的地位の濫用として問題となるものでございます。
公正取…
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175大大隈俊弥厚生労働省大臣官房審議官
お答えいたします。
昨年六月に成立した改正労働施策総合推進法の規定における顧客等につきましては、取引先の担当者や企業間での契約締結に向けた交渉を行う際の担当者も含まれており、いわゆるBトゥーB取引において行われるものにつきましても、法律で定義する三つの要素を満たす場合にはカスタマーハラスメントに該当することとなります。
本年十月一日の施行に向けまして、都道府県労働局等による企業向け説明会の開催、リーフレットやパンフレットによる周知、ポータルサイトによる情報発信などを通じて、こうした内容も含めて周知してまいります。
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176野野村美穂(国民)
ありがとうございました。
先ほど公正取引委員会からの御答弁で、匿名で相談できる窓口があるという御説明がありました。これは是非もう一度徹底的に周知をしていただきたいと思います。相談の件数が、先ほど報告していただきましたけれども、その件数は、その件数だけなのか。実はもっとあるんだけれども、相談窓口が分かっていなくて相談できていないのかということも考えられますので、是非改めて周知の方、よろしくお願いいたします。
続きまして、六点目です。
前回の答弁で、今年度、職場のハラスメントに関する実態調査を実施し、労働者が受けたカスハラの内容、場所、行為者、心身への…
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