野村修也中央大学法科大学院教授・弁護士

2026年6月25日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第23号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 26 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 88 発言)

御質問ありがとうございます。

御懸念の表現の自由との関係は、この法案を考えるに当たって最も重要な論点であるというふうに私も思っております。ですからこそ、この条文の中に表現の自由を尊重すべしという条項が入っているものとも理解しております。

これを実際に実務家として見た場合に、刑を執行する側の警察官がこの条文があることによってどういう対応を取るかといった場合には、まずは、表現の自由に侵害が及んでいないかどうかということを一番最初に考えることになるだろうというふうに思います。

そういう点で、事例としましては、私が先ほど申し上げましたように、例えば侮辱罪というものは存在しております。侮辱罪に該当する行為は、幾ら表現の自由があったとしても、刑事罰を受けるというのは現行法上確立したものでありますから、その侮辱行為を更に著しいという形で表現しているものがこの構成要件になっているんだというふうに思います。

これは先ほども、ヘイトスピーチ解消法の中でも出てくる用語でありますが、侮辱という刑事罰の対象となる行為のうち、更にそれを限定して、著しい侮辱といったような行為に限定した上で刑罰を規定するということであれば、現に存在している侮辱罪との関係でいけば、謙抑的な法律であって、憲法違反だと言われる余地はないのではないかというふうに考えている次第であります。

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