御質問ありがとうございます。
御懸念の表現の自由との関係は、この法案を考えるに当たって最も重要な論点であるというふうに私も思っております。ですからこそ、この条文の中に表現の自由を尊重すべしという条項が入っているものとも理解しております。
これを実際に実務家として見た場合に、刑を執行する側の警察官がこの条文があることによってどういう対応を取るかといった場合には、まずは、表現の自由に侵害が及んでいないかどうかということを一番最初に考えることになるだろうというふうに思います。
そういう点で、事例としましては、私が先ほど申し上げましたように、例えば侮辱罪というものは存在しております。侮辱罪に該当する行為は、幾ら表現の自由があったとしても、刑事罰を受けるというのは現行法上確立したものでありますから、その侮辱行為を更に著しいという形で表現しているものがこの構成要件になっているんだというふうに思います。
これは先ほども、ヘイトスピーチ解消法の中でも出てくる用語でありますが、侮辱という刑事罰の対象となる行為のうち、更にそれを限定して、著しい侮辱といったような行為に限定した上で刑罰を規定するということであれば、現に存在している侮辱罪との関係でいけば、謙抑的な法律であって、憲法違反だと言われる余地はないのではないかというふうに考えている次第であります。
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後藤祐一(中道)
中道改革連合の後藤祐一でございます。
四人の参考人、それぞれ全員の皆様に、百地先生から順にお伺いしたいと思います。この法律と憲法の関係です。
国旗損壊罪は、表現の自由に対する刑罰をもってする規制立法でございますから、基本的人権を公共の福祉が制約できるかという議論になるわけでございます。これについて我が国では、経済的自由に比べて精神的自由はより慎重に判断すべきだという二重の基準論というのが通説となっておりますし、明白かつ現在の危険が必要だという考え方もあれば、必要不可欠な公共的利益が必要だといった考え方もございます。
この法律が、そもそも違憲立法か、…
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24百百地章日本大学名誉教授
御質問ありがとうございます。
おっしゃるとおり、憲法学上そのような議論がなされておりまして、精神的自由、表現の自由の優越的地位ということが言われておりますし、経済的自由の制限とは違う、これはおっしゃるとおりであります。
現実に、この問題、今回の国旗損壊罪について考えた場合、確かに対象は国旗の損壊ということで、精神的自由に関わることではあると思います。しかし、実際に行う行為としては、これは器物損壊罪に該当するような、そういう行為ですから、その外形に着目しているわけであって、精神的な自由の侵害とかそういう点との関わりは、直接は対象になっていない。むしろ、…
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25江江藤隆之桃山学院大学副学長・法学部教授
御質問ありがとうございます。
表現の自由が無制限でないことは確かでございまして、一定程度の制約を受けます。ただし、その制約が刑罰による制約である場合については、単なる公共の福祉よりもより強い制約理由が必要になると刑法研究者としては考えております。
違憲であるか合憲であるかということにつきましては、恐らく合憲の部分もあり得ると思います。他人の物を損壊したような場合については、なお合憲であり得る部分もあると思いますが、本法案が成立して主に意味を持ちますのは、自己所有のものを損壊するときでございますから、このときは違憲の疑いが出てこようと思います。
ただ…
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- (上の発言)
26野野村修也中央大学法科大学院教授・弁護士
御質問ありがとうございます。
御懸念の表現の自由との関係は、この法案を考えるに当たって最も重要な論点であるというふうに私も思っております。ですからこそ、この条文の中に表現の自由を尊重すべしという条項が入っているものとも理解しております。
これを実際に実務家として見た場合に、刑を執行する側の警察官がこの条文があることによってどういう対応を取るかといった場合には、まずは、表現の自由に侵害が及んでいないかどうかということを一番最初に考えることになるだろうというふうに思います。
そういう点で、事例としましては、私が先ほど申し上げましたように、例えば侮辱罪というものは存在しております。侮辱罪に該当する行為は、幾ら表現の自由があったとしても、刑事罰を受けるというのは現行法上確立したものでありますから、その侮辱行為を更に著しいという形で表現しているものがこの構成要件になっているんだというふうに思います。
これは先ほども、ヘイトスピーチ解消法の中でも出てくる用語でありますが、侮辱という刑事罰の対象となる行為のうち、更にそれを限定して、著しい侮辱といったような行為に限定した上で刑罰を規定するということであれば、現に存在している侮辱罪との関係でいけば、謙抑的な法律であって、憲法違反だと言われる余地はないのではないかというふうに考えている次第であります。
27志志田陽子武蔵野美術大学造形学部教授・学長補佐
御質問ありがとうございます。
おっしゃるとおり、精神的自由権に関して規制を及ぼすという場合には、特に高度な現実的、具体的必要性があることが必要であるということが、憲法学でも、また判例でも確認されているところと考えております。そこに照らした場合に、そもそも法令違憲の部分と、それから適用、運用において違憲になる部分と、それぞれについて御質問をいただきました。
そもそも違憲となる部分というのは、一方の価値観を持つ国民の不快感、嫌悪感といった感情を保護するということ。この部分は、憲法上、憲法二十一条だけではなく、十四条の信条という文言からしても、憲法違反とな…
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後藤祐一(中道)
先生方、ありがとうございました。
続きまして、これは江藤先生と野村先生にお伺いしたいと思いますが、今の関連で、江藤先生は、違憲の疑いがあり得る、しかも、それは警察が立件するかしないか判断するところで結構判断されるんじゃないかとか、そういうお話もございました。
今の観点からすると、運用に当たって、違憲にならないようにするために、取り締まる側がこういうことを守らなきゃいけないというところを少し説明いただけないでしょうか。
特に、国旗の損壊等に形式上当たるにしても、それが政治的表現だとか芸術的表現だとかに当たる場合というのは、三条での留意規定があるように…
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29江江藤隆之桃山学院大学副学長・法学部教授
御質問ありがとうございます。
適用するに当たって、裁判まで行ってしまうと、これは違憲の審査がかなりされ得ると考えております。ですから、そのような危険な、危険なといいますか、起訴等まで行くと危険ですので、恐らく警察、検察の段階で、これは外国国章損壊罪がそうなっている、そのように運用されているので私はそのように考えているわけですけれども、外国国旗等が損壊されても、一応話は聞くけれども立件しないという形になっております。
政治的な表現、芸術的な表現について、本法案の三条の規定は余り意味をなさないと考えておりまして、といいますのは、表現の自由に留意するのは当…
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