氷見野良三日本銀行副総裁

2026年6月19日・第221回国会 衆議院 財務金融委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 56 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 159 発言)

お答えいたします。

日本銀行は、二%の物価安定の目標の下で、景気が改善することによって、個人消費や設備投資が増加し、賃金の上昇を伴いつつ、物価が緩やかに上昇することを目指しております。

この点、最近の賃金の動向を見ますと、もちろん、各企業ごとに状況は様々であり、きめ細かく見ていく必要はあると思いますが、総じて見れば、企業収益が中小企業を含めて高水準で推移する下で、本年の春季労使交渉では、三年連続でしっかりとした賃上げが実現しており、相対的に規模が小さい企業では前年を上回る賃上げ率となっております。

物価面では、米などの食料品価格上昇の影響が減衰している一方、労働需給が逼迫する下で賃金上昇を販売価格に転嫁する動きが続いており、幅広い財やサービスの価格が緩やかに上昇しております。この間、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費が底堅く推移していることも、需要面から物価を押し上げる方向に作用していると考えられます。

このように、我が国では、賃金と物価が相互に参照しながら緩やかに上昇していくメカニズムは全体として見れば定着してきているというふうに見ておりますが、足下では、中東情勢を受けた原油価格上昇が企業収益や家計の実質所得の下押し要因となっていることから、こうしたメカニズムが今後ともしっかり持続するかどうかにつきましては、様々なヒアリングも含めまして、丁寧に確認してまいりたいと考えております。

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