氷見野良三日本銀行副総裁

2026年6月19日・第221回国会 衆議院 財務金融委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 8 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 159 発言)

お答えいたします。

まず、今回の利上げの意図、位置づけについて御質問をいただきました。

金融政策運営に当たりましては、物価安定の目標を持続的、安定的に実現することが重要であることから、日本銀行では、一時的な要因を除いた基調的な物価上昇率の動きを重視しております。

賃金と物価の好循環の御指摘もあったと思いますが、この点、各種のデータやヒアリング情報などを踏まえますと、賃金と物価が相互に参照しながら緩やかに上昇していくメカニズムは維持されており、そうした中、基調的な物価上昇率は、このところ二%に近づいていると判断いたしております。

こうした状況にある中で、足下では、これも御指摘がありましたように、原油価格上昇を起点に企業間取引における価格転嫁がやや速いスピードで進んでおり、これが、今後、消費者段階における幅広い品目の価格上昇に波及していく可能性があると見ております。加えて、中長期の予想物価上昇率が引き続き上昇していることを踏まえますと、物価については、供給ショックに伴う一時的な上昇にとどまらず、御指摘のありましたように、基調的な物価上昇率が二%の物価安定の目標を超えて上振れていくリスクがあると考えております。

こうした状況などを踏まえまして、リスクを未然に防ぐためという御指摘もございましたが、今週の金融政策決定会合では、政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整することが適当と判断いたしました。

また、金融環境についても御質問をいただきました。

実質金利の水準は、一頃よりも上昇しているものの、経済活動に及ぼす影響が大きい短中期ゾーンを中心に、引き続きマイナスで推移しております。全体として見ますと、企業などの資金需要は増加しており、CP、社債市場でも良好な発行環境が続いております。これらの動きを踏まえますと、今回の政策金利引上げの後も我が国の金融環境は緩和した状態が維持され、経済活動をしっかりサポートしていくと考えております。

以上です。

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