花井十伍特定非営利活動法人ネットワーク医療と人権理事長/大阪HIV薬害訴訟原告団理事

2025年12月15日・第219回国会 参議院 予算委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 125 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 373 発言)

今、秋野先生が指摘した内容には、二つ、一つ論点があると思います。

一つはJIHSに関してですが、私は繰り返し、JIHSが設立するまでの間に、様々な機会において、JIHSは日本の感染症パンデミックに対応するためにいろんなデータを集めるというところなんですが、事実、予防接種台帳を統合したデータベースがそろそろ稼働すると聞いています。これもJIHSで統合、そして分析するという形になっていますが、単にその内々で分析するのではなくて、そのデータは、今オープンソースという概念が世界では言われていて、こういった科学的データをみんながオープンに使えるという環境が大事と言われている中で、やっぱりJIHSのデータはそういうふうにしてくださいと何度も言っています。一応、行政官の方は、いやいや御心配なくと、皆さんが使えるデータですよとおっしゃっているんですが、今、秋野先生がおっしゃられたようなお話があるとすれば、これは本来のJIHSのあるべき姿と乖離していると思います。

それから、今指摘のあった治験の件ですけれども、これは医師主導治験という形で行われております。医師主導治験という形で行われているということは、これは保険は先進医療と同様な評価療養、すなわち保険財源を使います。それで、メーカーの負担が少ないということになっておりまして、こういった治験というのはなぜ構想されているかというと、例えば希少がんであるとか、それから、小児の希少疾病の診ている先生が、適用外で、使いたいけれどもなかなか市場性がないから企業治験は難しい、だからこの医師主導治験で何とか患者に届けたいという思いを実現するための制度であります。

ところが、今回の治験はそうではなくて、全くの新薬、しかも既に上市している経口剤の注射薬というものであって、本来、通常の医師主導治験であれば、もう上市されている薬を使って設計するのが当たり前なんですけれども、なぜか世界のどこでも使われていない注射薬を使うと。

それから、個人的な見解ですが、私、アビガンの審査報告書、オーラルの分を見てきましたけれども、いわゆるAUC、濃度自体の全体量は変わらないんですけれども、その動態が異なっていまして、注射でやるとその血中濃度が五日間の間に高い濃度が持続されるという形になります。これ極めて危険な治療法であって、安全な錠剤があるのに、わざわざその誰も使っていない注射薬の開発をするのにこの医師主導治験、すなわち貴重な保険財源と、それからAMEDの資金を使ってやるというのは、どう考えても企業が利益を、自分の治験コストを下げるためにJIHSを利用している、若しくはAMEDを利用している、若しくはJIHSの中にそのようなことを先導することがあるということだと考えます。

ましてや、黒塗りにした部分というのは有害事象の件で、そもそもアビガンの有害事象は既存薬だからいっぱい出ているので情報はあるわけです。それに加えて、注射薬になったからといって、新しい有害事象のところに黒塗りをしているというのは一体いかがなものかと。

やっぱり、この患者のためにある制度をどうも違う目的のために使用しているのではないかという懸念を私は抱いた次第であります。

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