倉林明子議員の御質問にお答えいたします。
有期雇用についてお尋ねがありました。
正社員、正職員の方とそれ以外の方との間の雇用形態間の賃金格差については、近年、縮小傾向にあるものの、依然として課題はあると認識をしております。
その上で、合理的な理由がない有期労働契約の締結を禁止することについては、公労使の三者による議論の結果、導入すべきとの結論には至らず、現行の無期転換ルールが定められていることから、引き続き同ルールが適切に運用されるように取り組んでまいります。また、パートタイム・有期雇用労働法に基づく同一労働同一賃金の遵守の徹底を通じて、非正規雇用労働者の待遇改善を進めてまいります。
間接差別の対象範囲の拡大についてお尋ねがありました。
男女雇用機会均等法では、性別以外の事由を要件とする措置のうち、厚生労働省令で定めるものであって、一方の性の労働者に相当程度の不利益を与えるものを合理的な理由がないときに講ずることを間接差別として禁止しています。間接差別は、性別要件のような直接差別とは異なり、どのような要件でも間接差別に該当し得る広がりのある概念であるため、行政指導等を行う上では対象となる間接差別の範囲を明確化する必要があることから、このように省令に列挙しています。
更なる対象の追加については、間接差別として違法となる範囲についての社会的合意の形成状況等も踏まえつつ、必要に応じて検討してまいります。
男女の固定的な差別役割分担意識に基づく働き方についてお尋ねがありました。
我が国には、依然として、男性が仕事をしつつ家事、育児に取り組むことが当然とは受け止められにくい職場風土があり、その是正に向けては、固定的な性別役割分担意識を解消しつつ、男女とも希望に応じて仕事と家事や育児等を両立できるようにしていくことが重要です。
このため、男女雇用機会均等法の遵守徹底や女性活躍推進法による取組を推進するとともに、育児・介護休業法等において、男女共に希望に応じて仕事と育児、介護を両立できる職場環境の整備に取り組んできました。また、今国会においては、更なる女性活躍の推進に向け、女性活躍推進法が改正されました。
引き続き、男女共に希望に応じて仕事と家庭生活を両立し、その個性や能力を生かして活躍できる社会の実現に向けて取組を進めてまいります。
ILO第百九十号条約の批准等についてお尋ねがありました。
職場におけるハラスメントに関しては、これまで、労働者を保護する観点から、その未然防止のための措置を講ずることを事業主の義務として男女雇用機会均等法等の複数の法律に規定してきました。こうした中で、ハラスメント自体を包括的な規定で禁止することについては、現行の法体系との整合性などについて課題があると考えています。
今国会で成立した改正労働施策総合推進法等では職場におけるハラスメント対策の更なる強化を図ることとしており、御指摘のILO第百九十号条約の締結に向けた環境整備にも資するものと考えています。同条約の締結に関しては、引き続き、国内法制との整合性を確保する観点から、関係省庁と連携して検討を進めてまいります。
病床削減と新型コロナの検証についてお尋ねがありました。
医療提供体制については、質の高い効率的な体制を確保するため、地域医療構想による医療機関の役割分担、連携や、患者数の減少等を踏まえた病床数の適正化等を進めています。
今後の病床の適正化に当たっては、自由民主党、公明党、日本維新の会による合意を踏まえ、感染症に対応する病床等の医療体制への影響や医療機関の意向等にも留意しながら、地域の実情を踏まえた調査等を進めてまいります。
また、新興感染症の発生に備えた体制については、在宅で亡くなる事例を含め有識者会議で新型コロナの検証が行われたところであり、これも踏まえ、令和四年に感染症法を改正した上で体制整備を進めており、引き続き、平時から都道府県と医療機関で協定を締結するなど、必要な取組を進めてまいります。
医療従事者の賃上げについてお尋ねがありました。
医療分野における賃上げの実現は重要な課題と認識しており、これまで、令和六年度報酬改定で一定の措置を講じた上で、令和六年度補正予算においても緊急的な支援を実施したところです。
御指摘のような全額国費による診療報酬の引上げは財源の確保などの課題があると認識しており、まずは補正予算による支援を全国へ速やかに行き届かせるよう対応するとともに、その効果や足下の情勢変化、現場の御意見も丁寧に把握した上で、経営の安定や現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につながるよう、次期報酬改定も含め必要な対応を検討してまいります。
訪問介護事業所等や自治体への支援及び介護職の賃上げについてお尋ねがありました。
訪問介護については、人手不足や燃料代等の高騰など厳しい状況にあり、報酬改定以降も処遇改善加算の取得要件の弾力化や、先般の補正予算等による物価高騰・賃上げに対応する支援、訪問介護事業所向けの各種支援などを講じており、政府としては、自治体への支援を含めて、こうした対応、対策を進めることで対応してまいります。
その上で、介護分野につきましては、骨太の方針二〇二五に基づき、施策の効果を把握しつつ、他産業の賃上げの動向や昨今の物価上昇による影響等を踏まえながら、経営の安定や現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につながるよう、報酬改定や予算措置を組み合わせて必要な対応を行ってまいります。(拍手)
〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
29
福岡資麿(自民)厚生労働大臣
芳賀道也議員の御質問にお答えいたします。
医師偏在についてお尋ねがありました。
都道府県ごとの医師偏在指標を見ますと、御指摘のように、東京都を除く関東地方や東北地方の各県の値は他の地域と比べて相対的に小さく、医師の地域偏在があると認識しています。この要因につきましては、医師の養成状況、勤務や生活の状況、地域の医療体制等の様々な要因があると考えています。
こうした状況も踏まえまして、厚生労働省においては、昨年末に総合的な医師偏在対策パッケージを策定したところであり、経済的インセンティブや医療機関の支え合いの仕組み、医師と医療機関との全国的なマッチング…
この発言のページ
30
関口昌一議長
倉林明子君。
〔倉林明子君登壇、拍手〕
この発言のページ
31
倉林明子(共産)
日本共産党の倉林明子です。
会派を代表して、ただいまの報告に対して質問します。
参議院の行政監視機能の強化に向けて、昨年、ジェンダー主流化の必要性を提案しました。しかし、公表された二〇二五年ジェンダーギャップ指数は、昨年と同様、百十八位と先進国で最下位であり、世界から大きく遅れたままとなっています。
男女雇用機会均等法は、一九七九年に採択された女性差別撤廃条約批准に向けて制定されました。女性たちは職場における女性の地位向上と差別禁止を求めましたが、労働基準法の改悪により、男性並みの働き方との平等とされ、女性の残業や夜間・休日労働を規制緩和する保護抜…
この発言のページ
- (上の発言)
32
福岡資麿(自民)厚生労働大臣
倉林明子議員の御質問にお答えいたします。
有期雇用についてお尋ねがありました。
正社員、正職員の方とそれ以外の方との間の雇用形態間の賃金格差については、近年、縮小傾向にあるものの、依然として課題はあると認識をしております。
その上で、合理的な理由がない有期労働契約の締結を禁止することについては、公労使の三者による議論の結果、導入すべきとの結論には至らず、現行の無期転換ルールが定められていることから、引き続き同ルールが適切に運用されるように取り組んでまいります。また、パートタイム・有期雇用労働法に基づく同一労働同一賃金の遵守の徹底を通じて、非正規雇用労働者の待遇改善を進めてまいります。
間接差別の対象範囲の拡大についてお尋ねがありました。
男女雇用機会均等法では、性別以外の事由を要件とする措置のうち、厚生労働省令で定めるものであって、一方の性の労働者に相当程度の不利益を与えるものを合理的な理由がないときに講ずることを間接差別として禁止しています。間接差別は、性別要件のような直接差別とは異なり、どのような要件でも間接差別に該当し得る広がりのある概念であるため、行政指導等を行う上では対象となる間接差別の範囲を明確化する必要があることから、このように省令に列挙しています。
更なる対象の追加については、間接差別として違法となる範囲についての社会的合意の形成状況等も踏まえつつ、必要に応じて検討してまいります。
男女の固定的な差別役割分担意識に基づく働き方についてお尋ねがありました。
我が国には、依然として、男性が仕事をしつつ家事、育児に取り組むことが当然とは受け止められにくい職場風土があり、その是正に向けては、固定的な性別役割分担意識を解消しつつ、男女とも希望に応じて仕事と家事や育児等を両立できるようにしていくことが重要です。
このため、男女雇用機会均等法の遵守徹底や女性活躍推進法による取組を推進するとともに、育児・介護休業法等において、男女共に希望に応じて仕事と育児、介護を両立できる職場環境の整備に取り組んできました。また、今国会においては、更なる女性活躍の推進に向け、女性活躍推進法が改正されました。
引き続き、男女共に希望に応じて仕事と家庭生活を両立し、その個性や能力を生かして活躍できる社会の実現に向けて取組を進めてまいります。
ILO第百九十号条約の批准等についてお尋ねがありました。
職場におけるハラスメントに関しては、これまで、労働者を保護する観点から、その未然防止のための措置を講ずることを事業主の義務として男女雇用機会均等法等の複数の法律に規定してきました。こうした中で、ハラスメント自体を包括的な規定で禁止することについては、現行の法体系との整合性などについて課題があると考えています。
今国会で成立した改正労働施策総合推進法等では職場におけるハラスメント対策の更なる強化を図ることとしており、御指摘のILO第百九十号条約の締結に向けた環境整備にも資するものと考えています。同条約の締結に関しては、引き続き、国内法制との整合性を確保する観点から、関係省庁と連携して検討を進めてまいります。
病床削減と新型コロナの検証についてお尋ねがありました。
医療提供体制については、質の高い効率的な体制を確保するため、地域医療構想による医療機関の役割分担、連携や、患者数の減少等を踏まえた病床数の適正化等を進めています。
今後の病床の適正化に当たっては、自由民主党、公明党、日本維新の会による合意を踏まえ、感染症に対応する病床等の医療体制への影響や医療機関の意向等にも留意しながら、地域の実情を踏まえた調査等を進めてまいります。
また、新興感染症の発生に備えた体制については、在宅で亡くなる事例を含め有識者会議で新型コロナの検証が行われたところであり、これも踏まえ、令和四年に感染症法を改正した上で体制整備を進めており、引き続き、平時から都道府県と医療機関で協定を締結するなど、必要な取組を進めてまいります。
医療従事者の賃上げについてお尋ねがありました。
医療分野における賃上げの実現は重要な課題と認識しており、これまで、令和六年度報酬改定で一定の措置を講じた上で、令和六年度補正予算においても緊急的な支援を実施したところです。
御指摘のような全額国費による診療報酬の引上げは財源の確保などの課題があると認識しており、まずは補正予算による支援を全国へ速やかに行き届かせるよう対応するとともに、その効果や足下の情勢変化、現場の御意見も丁寧に把握した上で、経営の安定や現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につながるよう、次期報酬改定も含め必要な対応を検討してまいります。
訪問介護事業所等や自治体への支援及び介護職の賃上げについてお尋ねがありました。
訪問介護については、人手不足や燃料代等の高騰など厳しい状況にあり、報酬改定以降も処遇改善加算の取得要件の弾力化や、先般の補正予算等による物価高騰・賃上げに対応する支援、訪問介護事業所向けの各種支援などを講じており、政府としては、自治体への支援を含めて、こうした対応、対策を進めることで対応してまいります。
その上で、介護分野につきましては、骨太の方針二〇二五に基づき、施策の効果を把握しつつ、他産業の賃上げの動向や昨今の物価上昇による影響等を踏まえながら、経営の安定や現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につながるよう、報酬改定や予算措置を組み合わせて必要な対応を行ってまいります。(拍手)
〔国務大臣岩屋毅君登壇、拍手〕
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岩屋毅(自民)外務大臣
倉林明子議員にお答えいたします。
女子差別撤廃条約選択議定書の批准についてお尋ねがありました。
女子差別撤廃条約選択議定書で規定されている個人通報制度は、条約の実施の効果的な担保を図るとの趣旨から注目すべき制度であると考えております。一方で、一方で、同制度の受入れに当たりましては、様々な検討課題があると認識しております。
引き続き、政府として早期締結について真剣に検討してまいります。同時に、政府として、女性差別の完全撤廃と男女共同参画社会の確立を目指した様々な取組を進めていく所存です。
続きまして、女子差別撤廃条約選択議定書の検討状況についてのお…
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鈴木馨祐(自民)法務大臣
倉林明子議員にお答えを申し上げます。
選択的夫婦別氏制度についてお尋ねがございました。
夫婦の氏の在り方については、現在でも国民の間に様々な御意見があり、また、今国会においても三つの法案が提出をされるなど、各党、各議員の間でも様々な考え方があるものと承知をしております。
政府といたしましては、家族の形態や国民意識の変化、家族の一体感や子供への影響など様々な点を考慮の上、今般の衆議院法務委員会における御審議も含め、国会において建設的な議論が行われ、より幅広い国民の理解が形成されることが重要であると考えております。
法務省といたしましては、国民の間は…
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林芳正(自民)内閣官房長官
倉林明子議員にお答えをいたします。
ジェンダー平等の前進についてお尋ねがありました。
我が国の女子差別撤廃条約の実施状況に関して女子差別撤廃委員会から示された最終見解につきましては、その内容を関係省庁において十分検討した上で、必要に応じ適切に対応してまいります。
また、女性活躍、男女共同参画の推進は重要な課題であると認識しておりまして、男女共同参画基本計画や、先日決定いたしました女性版骨太の方針二〇二五に基づき、政府を挙げて取組をしっかりと進めてまいります。(拍手)
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