この際、身分法小委員会では、A案、B案、C案ということで、それぞれ検討されたところでございまして、言わば婚姻によって氏を改める者の不利益、不都合の解消という要求に応える範囲において現行制度を改めようとするものでありましたところ、意見の募集手続におきましても、現行の制度を維持しつつ、婚姻によって氏を改める者の社会生活上の不利益を回避することができるものであることを理由として、この案を支持する意見があったものと承知をしております。
竹内努法務省民事局長
2025年5月27日・第217回国会 参議院 法務委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 28 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 155 発言)
前後のやりとり
このC案ですけれども、元々委員からの発案ではなくて、法務省から示した複数案の中の一つの案ということでよろしいでしょうか。
お答えいたします。
法制審議会の民法部会身分法小委員会の議事録及び配付資料を調べましたところ、平成三年七月九日の身分法小委員会におきまして、夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫の氏又は妻の氏を夫婦の共通の氏として称しなければならない、この場合において、自己の氏を共通の氏と定めなかった夫又は妻は、届出により婚姻前の氏を称することができるものとする案が提示をされ、これがその後、平成六年七月に公表された婚姻制度等に関する民法改正要綱試案におけるC案になったものと承知をしているところでございます。
このC案についてですけれども、この部会の委員たちの意見はどのようなものだったのでしょうか、御紹介お願いします、端的に。
- (上の発言)
この際、身分法小委員会では、A案、B案、C案ということで、それぞれ検討されたところでございまして、言わば婚姻によって氏を改める者の不利益、不都合の解消という要求に応える範囲において現行制度を改めようとするものでありましたところ、意見の募集手続におきましても、現行の制度を維持しつつ、婚姻によって氏を改める者の社会生活上の不利益を回避することができるものであることを理由として、この案を支持する意見があったものと承知をしております。
いや、ほとんどなかったじゃないですか、その支持する意見はね。もう消極的に妥協的で仕方ないかなというお一人の、たった一人の意見があったぐらいで、あとの皆さんはほとんど反対だったわけですよね。その辺りを正確におっしゃっていただきたかったです。
このC案にはほとんど賛成がなかったというのはどうしてでしょうか。様々意見が主張されていたと思うんですけれども、よろしく御答弁お願いします。
委員御指摘のとおり、このC案は結局のところ採用されませんでした。 その理由でございますが、呼称という概念を用いて事実上の夫婦別氏制を実現しようとするものでありますが、制度上は夫婦の一方が婚姻によって氏を改めることになるから、個人の氏に対する人格的利益を法律上保護するという夫婦別氏制の理念はここにおいては後退していること。また、氏とは異なる呼称という概念を民法に導入することになると、その法的性質は何か、氏との関係をどのように捉えるかなど、理論的に困難な問題が新たに生ずること。さらに、この民法上の呼称は現在戸籍事務において用いられている呼称上の氏との混同を…
そうなんです。
それで、百五十四回、要綱試案公表前の会議、平成六年六月七日の会議では、もうC案には賛成は誰一人なかったわけですよね。これはもう載せるべきじゃないと、削除した方がいいという御意見も、例えば川井委員からは表明されていましたし、もうこの順番も変えてしまった方がいいと、この委員としてはどれがいいと思っているかをきちんと示した方がいいんだということもありました。
その上で、参事官の方は、この甲案だったものをC案、最後に持っていこうと、そういう並べる案を百五十八回だったと思いますけれども提案なさったと、そのことでよろしいでしょうか。