吉良よし子 (日本共産党)

2025年6月10日・第217回国会 参議院 文教科学委員会 第13号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 90 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 101 発言)

私は、日本共産党を代表して、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。

教員の長時間労働は深刻で、小中学校の教員は平均で連日十一時間半働き、休憩はほとんど取れず、土日の出勤、持ち帰り残業まであります。精神性疾患による病休者は増加の一途で、過労死も起きています。SNSには毎日のように、もう限界、もう辞めたい、教員は未来が見えないと、教員の皆さんからの悲鳴が上がっています。この危機的な学校現場、教員の長時間労働の是正は待ったなしです。

ところが、文科大臣は、時間外在校等時間について、必ずしもゼロにはならないと、とんでもない答弁を繰り返しました。時間外在校等時間には自主的な残業が含まれるからと言いますが、現場の教員から、好きで在校していると思いますか、みんな帰りたいよ、これは国家ぐるみの違法労働隠しじゃないかと怒りの声が上がっていることを直視すべきです。

本法案では、給特法の残業代不支給には手を付けず、教職調整額を現行の四%から一〇%に引き上げると言いますが、今の教員の労働時間に全く見合わないばかりか、いわゆる働かせ放題の仕組みを温存し、長時間労働を助長し、固定化するおそれがあります。

しかも、特別支援教育に携わる教員への給料の調整額を引き下げ、学級担任手当の対象外にすることは余りに理不尽です。これに反対する署名は、二か月足らずで二万二千筆を超えました。特別支援教育の特殊性や重要性を理解しない差別的な対応はすぐに撤回すべきです。

また、主務教諭の新設は、参考人が、何の益もなく、むしろその弊害の方が大きいと述べられたように、教員の間に階層化と分断を生み、教員同士が対等な立場で共同することを困難にするおそれがある上、業務負担の増大も懸念されるため、到底容認できません。

なお、衆議院での修正については、義務標準法の改定や教員一人当たりの授業時数の削減について言及するなど評価できる部分もあるものの、原案を踏襲し、残業代不支給の働かせ放題を温存する上、管理職による教員の業務管理の規定など、これまで以上に時短ハラスメントや持ち帰り残業を増長させるおそれもあり、反対します。

文科省は、給特法で教員を残業代制度の適用除外にし、コスト意識ゼロで人を増やさず業務だけどんどん増やし長時間勤務を蔓延させてきたことを反省し、時間外労働を労働時間と認め、公立学校教員にも残業代制度を適用すべきです。そして、一日四こまを基本に乗ずる数を見直し、教員の基礎定数を増やすべきです。勤務実態調査の継続すらやると言わず、計画策定、見える化を現場に押し付けるのは余りに無責任です。

政府、文科省こそが教員の長時間労働をなくす責任を果たすべきであると申し上げ、討論といたします。

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