舩後靖彦 (れいわ新選組)

2025年5月15日・第217回国会 参議院 文教科学委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 105 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 151 発言)

障害者権利条約で、合理的配慮とは、障害者が障害のないほかの者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を享有し又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、均衡を失した又は過度の負担を課さないものをいうとあります。

また、文科省作成の参考資料には、受検上の合理的配慮とは、学校生活において提供される合理的配慮と同様に一人一人の障害の状態や教育的ニーズなどに応じて対応されるものであり、本人、保護者や都道府県教育委員会などと可能な限り合意形成を図った上で決定し、本人に提供することが望ましいとあります。

熊本県教委は、当初の合理的配慮提供案で、昨年同様、支援者として指導主事二人が付き、面接官の質問に回答しなかった場合、支援者は面接官と同じ質問を二回まで繰り返す、支援者は面接時の回答の支援を行うと示してきました。

しかし、本人が理解できない言葉を分かりやすく翻訳することなく繰り返すことは、障害の状態やニーズに応じた対応とは言えません。また、本人との意思疎通に慣れていない指導主事がどのように回答の支援を行うというのでしょうか。

その後、私の要望書に応えて、熊本県教委は、面接官の質問に回答しなかった場合、支援者は面接官と同じ質問を伝わりやすい言葉にして二回まで繰り返すと変更しましたが、本人に慣れた支援者の配置に関しては受験上の公平性を理由に認めませんでした。その根拠として、県教委は、有識者によるインクルーシブ教育に係る検討委員会で高校入試における合理的配慮の在り方について検討した結果、入試の公平性を確保する観点から、支援者は利益相反がない第三者である方が望ましいという意見を得たとしています。

しかしながら、この検討会では、教育委員会側からの資料提供のみで検討がなされ、当事者からのヒアリングはなされていません。公平性を担保するという観点で、中学の担任であれば利益相反には当たらないとしていますが、現役の高校受験のときはそもそも意思疎通支援者の配置が認められず不合格。卒業後一年のブランクがあるため、元担任とは意思疎通が難しく頼めないという事情は何ら考慮されていません。障害がある受験生が障害のない受験生と平等に学力検査や面接という土俵に上がるための合理的配慮と受験の公平性の比較衡量については、個別に丁寧に検討すべきと考えます。

インクルーシブ教育に係る検討会という名称ながら、インクルーシブ教育を実践する現場の人も障害当事者も委員の中にはいません。そして、本人に会ったこともなく、本人、保護者から聞き取りもしていない検討会の意見で合理的配慮不提供にお墨付きを与えるような方法は不適切と考えますが、大臣、いかがですか。

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