大島九州男 (れいわ新選組)

2025年6月10日・第217回国会 参議院 内閣委員会 第21号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 125 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 138 発言)

れいわ新選組を代表し、日本学術会議法案について、反対の立場から討論を行います。

反対の第一の理由は、法案の必要性自体を全く感じられないからです。

二〇一五年度に発足した防衛装備庁の安全保障技術研究推進制度は、軍産に学を加えた軍産学の連携強化を図ろうとしたものだと考えます。こうした動きに対し、日本学術会議は、二〇一七年三月、軍事的安全保障研究に関する声明を発表しました。これは軍産連携に学を巻き込もうとした政府の取組に対する異議申立てとも考えられます。その後、二〇一八年十一月に政府が取りまとめた文書では、内閣総理大臣に、日学法第十七条による推薦のとおりに任命すべき義務があるとまでは言えないと考えられるという、こういう解釈を表明し、この取りまとめが二〇二〇年十月の菅総理による六名の任命拒否につながったと考えざるを得ないわけですが、軍産連携に学を巻き込もうとした政府に異議を申し立てたことに対する学術会議への脅しと捉えざるを得ません。こうした政府の強引で傲慢なやり方は、学術会議が時の政権に異議を申し立てることができなくなるよう制度的に縛るという形で今回の法案につながっていると考えられます。

政府は、日本学術会議を特殊法人化し、政府から独立させると説明しますが、全くの詭弁であり、その内実は、内閣総理大臣の息の掛かった候補者選考委員会による会員候補者の選定や内閣総理大臣による会員予定者の指名といった立案担当者ですらこんがらがっている難しい仕組みを使い、政府の意向に従う、政府に忖度する会員で構成された政府の代弁機関をつくるものだと確信をしています。また、選定助言委員会などという、目的が不明で、他の機関では類似のものを聞いたことがないものまでつくり、将来の天下り確保も盛り込ませた、そして、併せて会員選定の自主性、自律性を制約しようとしている点も甚だ疑問であります。

参考人として本委員会に出席した同志社大学の川嶋教授は、個々の関与、介入の組合せによって形成される統制メカニズムが巧みに組み込まれ、国益を損なうと断言せざるを得ないというふうに述べられていますが、私もそうした意見に同意するところであり、将来に禍根を残す悪法であると言わざるを得ません。

反対の第二の理由は、今回の法案では、現行法にある前文が削除されている。

前文にある平和的復興、人類社会の福祉に貢献といった科学者の崇高な使命は、変えてはいけない重要なものだと思います。この点については、日弁連も学術会議の使命が見失われることを危惧すると批判していますが、まさにそのとおりであり、問題であります。

なお、立憲民主・社民・無所属が提出した修正案については、内閣総理大臣による会員予定者の指名に係る規定の削除を始め賛同できる内容も幾つかございますが、本気で修正する気があるのであれば、衆議院の審査に間に合う段階で修正案を出すべきではないかといった疑念が拭えません。

以上のことから、れいわ新選組は、日本学術会議法案及びその修正案にいずれも反対とすることを申し述べ、討論といたします。

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