酒井啓亘早稲田大学法学学術院教授

2025年5月8日・第217回国会 参議院 内閣委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 63 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 140 発言)

ありがとうございます。

もう国内法での緻密な議論というのは積み重なっていると思いますので、国際法の側から言えることというのはそれほどないんですけれども、ただ一点、参考までに申し上げますと、例えば、日本も批准しております自由権規約という国際条約ありますけれども、そこの十七条に通信の秘密に関する規定があります。ただ、この規定というのは、六条だったかな、四条ですね、申し訳ないです、同じ自由権規約の四条で、公の非常事態においては権利が停止されるそのカテゴリーに入っているんですね。つまり、そのバランスという意味で言えば、公の秩序の維持のために一定程度通信の秘密というのが権利として停止されてもやむを得ないという状況が条約上認められているということになるかと思います。これは、生存権とか、そういった停止が認められない権利とは性質を異にするものだという考えの下にそういう立て付けになっているんだろうというふうに思いますけれども、国際法の側からは、今申し上げたように、一定の条件の下で、やはり通信の秘密というものが制限を受けてもこれはやむを得ないのだということでは各国とも合意が取れているということを参考までに申し上げたいというふうに思います。

以上です。

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