私は七十点だと思っています。というのは、この改正案を読んだときに、もう感動したんですね。
山本先生おっしゃいましたけれども、令和二年のときには、刑事罰なんていうのは一番最初のときにもう蹴落とされました。そんなの導入できないという一言で、もう検討もされなくなったんですね。その刑事罰というのが導入されているのはすばらしいと思いました。それは、事業者は刑事罰がなければ何をしても痛くないわけですよ、自分は不利益何もないですから。そこは入れなきゃいけないと濱田さんが物すごく強くおっしゃっていた。で、入ったのはすばらしいと思っています。
それと評価すべきなのは、推定規定を入れているというところですね。立証責任転換しているというところ、それから探索行為と妨害行為の禁止を明文にしていただくということ、これは評価しています。これは本当は前回入れていただくべきだったんですけれども、遅いですけれども、まあいいということを思っています。
ただ、配置転換、これが入らなかったというところ、それから資料の持ち出し行為について民事、刑事上の免責規定というのも入らなかったというところはすごく残念です。といいますのも、本人が幾ら不正があると言ったところで、弁護士のところに来られてですよ、口頭で説明して分かりませんねって、それってどの法律に違反しているんですかってなってしまうわけですよ。どうしても客観的な資料をお持ちいただかないと、相談にきっちり乗れない。そうなると、やはり資料が必要です。なので、資料の持ち出し行為自体が違法なんだと、免責されませんと言われてしまうと困ります。通報する人が一番困るんですよね。その行為に関しては免責をするというのは、EU指令でもフランス法でもドイツ法でも載っているんですよ。それが日本にはないというのは余りにも通報者保護に欠けていると思います。なので、そこはマイナスと思っています。
あと、フリーランスが入ったのはいいんですけれども、フリーランスの人はどこに通報するんですかという問題です。フリーランスの人は事業者に言えるような立場じゃないんですよ。弱いから入れたわけですよね。そうすると、二号通報しかできない、あるいは三号になると。二号通報、三号通報は非常に要件が厳しいです。この点をもうちょっと考えていただきたい。そうすると、どこに通報したらいいのかという外部の相談窓口を徹底する、内部通報の外部窓口ですね、それをつくるということを明言していただくとか、そういう必要があるのかなと思っているところです。
また、濫用的な通報があるじゃないかということをおっしゃっているんですけれども、私は公益通報の担当を某市でやりました。年間六百件以上通報が来ます。濫用的な通報というのは、繰り返し繰り返し来る通報のことだと思います。その人は思い込んでいるんです、これは不正だと思っているから通報される。悪意があるわけではないんですよ。その人にこれもう解決したから終わったんですよというふうに教えてあげるのも窓口の仕事だと思っております。そういう故意のない人に対して罰則というのはなかなか難しいと思いますので、その点についてまた今後の検討をしていかなくてはいけないと考えているところです。
以上です。
52
松沢成文(維新)
日本維新の会の松沢成文と申します。
今日は、三人の皆さんに貴重な意見表明いただきまして、ありがとうございました。
これまで、同僚委員の方から各問題になってきたテーマについて、個別の質問が続いたと思うんですが、私は極めて人間がアバウトなもので、ちょっと総括的な質問をしたいと思うんですね。
今回、この公益通報者保護制度が二〇〇四年にできて、できたにもかかわらずなかなか実効性が上がらないんで、二〇二〇年に改正したわけですよね。通報者をもうちょっと保護できる仕組みはないのか、あるいは罰則も入れようじゃないか、抑止力を高めようじゃないか、あるいは事業者にも守…
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53山山本隆司東京大学大学院法学政治学研究科教授
私はふだん学生の答案等を採点している立場で、なかなか点数を自分に付けるのが難しいということがございますけれども、先ほど七十点ぐらいじゃないかというふうに言われました。私も、関わった立場から申し上げると、それぐらいは付けられるのではないかというふうに思っております。
評価できる点と申しますか、私が経験をして一番変わったと思われる点は、とにかく刑事罰を入れるということです。これは先ほども申しましたけれども、前回は、これはもうおよそこれでは議論がまとまらないだろうという感じでした。それが今回、不利益取扱いに対して直罰の規定が入り、それから、従事者指定に関しま…
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54濱濱田正晴元オリンパス株式会社社員
結論から言いますと、本来であればマイナス六十点。本来であればマイナス六十というのは、優、良、可でいうとマイナスの可、マイナスとしては大いに分かりやすいと。(発言する者あり)そうですね。なぜかというと、やはりさっき申し上げた、冒頭に申し上げた裁判ですね、この裁判やるということをやっぱりこれ軽く考え過ぎですよ。これだけでも減点点数、ここに、五年前私ここへ来て、あれからもう五年たっているのに何らメスが入っていないというところから、減点としてはマイナス五十ぐらい行っていますね、これ。それがまず一点ですね。
それともう一つが、刑事罰、私の無断漏えいの件で入りまし…
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- (上の発言)
55林林尚美日本弁護士連合会消費者問題対策委員会委員/弁護士
私は七十点だと思っています。というのは、この改正案を読んだときに、もう感動したんですね。
山本先生おっしゃいましたけれども、令和二年のときには、刑事罰なんていうのは一番最初のときにもう蹴落とされました。そんなの導入できないという一言で、もう検討もされなくなったんですね。その刑事罰というのが導入されているのはすばらしいと思いました。それは、事業者は刑事罰がなければ何をしても痛くないわけですよ、自分は不利益何もないですから。そこは入れなきゃいけないと濱田さんが物すごく強くおっしゃっていた。で、入ったのはすばらしいと思っています。
それと評価すべきなのは、推定規定を入れているというところですね。立証責任転換しているというところ、それから探索行為と妨害行為の禁止を明文にしていただくということ、これは評価しています。これは本当は前回入れていただくべきだったんですけれども、遅いですけれども、まあいいということを思っています。
ただ、配置転換、これが入らなかったというところ、それから資料の持ち出し行為について民事、刑事上の免責規定というのも入らなかったというところはすごく残念です。といいますのも、本人が幾ら不正があると言ったところで、弁護士のところに来られてですよ、口頭で説明して分かりませんねって、それってどの法律に違反しているんですかってなってしまうわけですよ。どうしても客観的な資料をお持ちいただかないと、相談にきっちり乗れない。そうなると、やはり資料が必要です。なので、資料の持ち出し行為自体が違法なんだと、免責されませんと言われてしまうと困ります。通報する人が一番困るんですよね。その行為に関しては免責をするというのは、EU指令でもフランス法でもドイツ法でも載っているんですよ。それが日本にはないというのは余りにも通報者保護に欠けていると思います。なので、そこはマイナスと思っています。
あと、フリーランスが入ったのはいいんですけれども、フリーランスの人はどこに通報するんですかという問題です。フリーランスの人は事業者に言えるような立場じゃないんですよ。弱いから入れたわけですよね。そうすると、二号通報しかできない、あるいは三号になると。二号通報、三号通報は非常に要件が厳しいです。この点をもうちょっと考えていただきたい。そうすると、どこに通報したらいいのかという外部の相談窓口を徹底する、内部通報の外部窓口ですね、それをつくるということを明言していただくとか、そういう必要があるのかなと思っているところです。
また、濫用的な通報があるじゃないかということをおっしゃっているんですけれども、私は公益通報の担当を某市でやりました。年間六百件以上通報が来ます。濫用的な通報というのは、繰り返し繰り返し来る通報のことだと思います。その人は思い込んでいるんです、これは不正だと思っているから通報される。悪意があるわけではないんですよ。その人にこれもう解決したから終わったんですよというふうに教えてあげるのも窓口の仕事だと思っております。そういう故意のない人に対して罰則というのはなかなか難しいと思いますので、その点についてまた今後の検討をしていかなくてはいけないと考えているところです。
以上です。
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松沢成文(維新)
ありがとうございます。
もうちょっとありますね。林参考人にもうちょっと聞きたいんですけれども、第三号通報で、大体メディアですよね。ただ、ほかにも例えば労働組合とか業界団体でそういう窓口設けるというのも考えられると思うんですが、弁護士会の皆さんも言われている独立した第三者機関をつくって、弁護士の皆さんに協力いただいて、それでこの通報の敷居を下げて、気軽に通報して相談に行ける、もっとこういうものがないと、なかなか内部通報でやるのは敷居が高いですし、怖いですし、この辺りはどうですか。弁護士会も協力して第三者機関をつくろうみたいな動きになっているんでしょうか。
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57林林尚美日本弁護士連合会消費者問題対策委員会委員/弁護士
まだその動きはないんですけれども、財政的な支援とかも必要になってくるんですが、ADR、済みません、これは私の見解です、弁護士会の見解ではないですけれども、ADRというようなものをつくるというのも考えられると思っています。
第三者機関がないとやはり通報者保護されないと思っていますので、是非それは国会で動いていただければと思っています。
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松沢成文(維新)
ありがとうございました。
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