西出順郎明治大学公共政策大学院教授

2025年2月26日・第217回国会 参議院 行政監視委員会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 109 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 114 発言)

ありがとうございます。

まず一つ目の質問なんですけど、これに関しては、欧米で非常に最近注目を浴びている言葉でシチズンサイエンスというのがあるんですね。これは何かというと、いわゆる行政や大学機関の研究活動に一般市民も一緒にやってもらいましょうと。目的は何かというと、いわゆる、それらを政策に使うという前提なんですけれども、情報の透明性を高めること、それから参加している市民の一般的なリテラシーを高めましょうということ、それからいわゆるその研究に関して専門家の研究者のみが結論を導くだけではなくて一般の市民の人たちも研究に参加しましょうと。

背景にある考え方というのは、江戸時代には読書をするのは武士階級の特権だったかもしれないけど、今はもう誰しも読書をしますよね。それと一緒で、研究活動というのも研究者だけがすることじゃないんだと、一般の人が研究活動に参加しても当たり前の話なんだと。

独立研究者という言い方をしたり、市民研究者という言い方をするんですけれども、そういうことを一緒になって政策立案をしていきましょうという動きがあって、アメリカではクラウドソーシング・アンド・シチズンサイエンス法という法律までできています。このような形で、市民を一緒に政策立案活動に参加してもらおうという手だてが講じられています。このようなことは日本でも今後参考になると思っています。

次です。行政の無駄は難しいですね。EBPMをしたから無駄になるというよりも、EBPMをしたら逆に、よりクオリティーの高い政策を求めて、よりお金が出ていく可能性があるかもしれない。したがいまして、いわゆる何らかの政策検証をした結果、それに基づいて直ちに行政の無駄、それが政策の無駄という言葉に置き換えれば、政策の無駄が導かれるという考え方は極めて冒険的でありまして、それを始めると逆に怖いのは、予算を切るためにこのような手法を用いるんだという方向に行ってしまって、ニュートラルな政策議論ができなくなってくる可能性がありますよね。

したがいまして、EBPMでも政策評価でも無駄を削減するためにやるんだというアプローチはすごく、いわゆる操作的な評価プロセスを生む、EBPMプロセスを生む可能性があるということを危惧する必要があるんじゃないかと思います。

以上でございます。

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