佐久間亜紀慶應義塾大学教職課程センター教授

2025年4月18日・第217回国会 衆議院 文部科学委員会 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 33 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 76 発言)

御質問ありがとうございます。

定数改善について、小学校に続いて中学校も三十五人学級へと基礎定数を増やしていただいたということは高く評価したいと思います。

その上で、二つ申し上げたいことがございます。

一つは、高校の三十五人学級、まだなんです。そして今、高校生、大変な状況です。ですので、今、例えば不登校の高校生が増えてしまっていたり、高校は義務教育ではありませんので、一定期間休むと退学にされてしまうんですね。ですので、通信制高校ですとか、通う生徒さんたちが大変増えています。

ですので、子供たちの学びを止めないためには、是非高校でも退学しなくて済むような手厚い指導をあらかじめしていただきたい。ですので、高校の三十五人学級化というのも是非進めていただきたいということ。

それから、幼稚園の先生方の労働環境、また処遇につきましても、是非、別途御検討いただきたいというふうに強く要望いたします。

というのは、今回、教職調整額の一〇%引上げの対象からは幼稚園の教諭は外されています。その点につきましても、幼保一元化のメリットと同時にデメリットもあって、幼稚園の先生方が、例えば、保育園というような、こども園の方に行くと、職員として扱われて、教職調整額が払われていない自治体もあるという実態があるそうです。岡山などの自治体の中では、幼稚園教諭、職員扱いで教職調整額がない自治体もあるというふうに伺っています。このような実態では、幼稚園教育の質を高めていくということは難しいと思われますので、是非、高校、幼稚園の処遇に関しましても御検討いただきたい。

それから、二つ目は、急についたんです、今回。小学校も突然の大臣合意でみんな大変喜びました。中学校も今回来年度からということで、すごく期待を持っているという声を聞きます。ところが、小学校も事前の計画なく急に決まったので、それがしかも大臣合意は秋だったと思うんですけれども、そうすると、教員採用は終わってしまっているんです。

そうすると何が起こるかというと、必要な学級数が増え、その学級に結局先生が見つからないということで、前回、小学校三十五人化のときには、例えば石川県ですとか、先生が見つからなくて大変だったと。結局、二クラス分一緒に合わせて合同で七十人分の子供の授業をしなければならなくなった先生の話ですとか、非正規の先生をもう誰でもいいから見つけてきてといって、教員免許、眠っていたんだけれども、何にも準備ができていないという方が担任に来られて、かえって子供たちが大変な思いをしたというようなお話を別の県で聞きました。

ですので、先ほど来計画を立てていただきたいと言うのはそういうことなんですね。事前の準備が必要です。急に基礎定数が増えるというのは大変、教育委員会、現場としては困るということです。

それから、加配定数を増やしていただくということをこの間ずっと財務省は措置していただいてきてくださっていて、ないよりはずっといいんですけれども、加配定数というのは一年予算です。ですので、現場に下りてくると一体どうなるかというと、非正規雇用教員しか雇えないわけです。加配が一回ついても、来年度同じ加配数がつくとは限らないので、自治体としては、実際的に考えますと、一年任期のフルタイムの先生を雇うほかないということになります。

ですが、加配教員は、もちろん現場の戦力にはなるんですけれども、一年任期ですと、長期的な専門職としての研修を受けていく機会を制限されていたり、あるいは、来年自分に職があるかどうか分からないという不安の中で子供たちと接しなければならないという状況になります。

ですので、是非とも、基礎定数の手当てを、大きくなくていいので、ゆっくりでいいので、しかし着実に基礎定数が改善されていくという未来が保障されることが、地方自治体にとっては、終身雇用の先生方を専門職としてきちっと雇用していくということにつながるという点をお願いしたいと思います。

以上です。

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