内野宗揮法務省大臣官房審議官

2025年4月10日・第217回国会 衆議院 農林水産委員会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 19 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 151 発言)

お答え申し上げます。

民法第二百五十二条第四項第一号は、樹木の栽植又は伐採を目的とする山林の賃借権等であって、十年の期間を超えないものの設定については、各共有者の持分価格の過半数で決することができるとしております。

この規定は、賃借権等は共有物の利用に制約を生じさせるものであり、長期間の存続期間の賃借権等の設定は、実際上、処分行為に近い性質を持つことから、短期間の賃借権等に限定して、その設定が管理行為としての性質を有することを明確にしたものであると考えられます。

このように、民法第二百五十二条第四項第一号は、土地の共有者が行う伐採を目的とする山林の短期間の賃借権の設定について、これを管理行為として整理し、共有者の持分価格の過半数で決することができるとしたものと考えられるところであります。そうだとすれば、この規定に基づいて設定された賃借権の内容は、通常、その山林の管理行為と認められる範囲内において、その山林上の樹木の伐採をすることができる権限が含まれているものと考えられるところであります。

その上で、賃借人による樹木の伐採のうちどのようなものが山林の管理行為に該当するかは、個別具体的な事情を総合して判断することになるため、一概に申し上げることは困難でございますけれども、一般論として申し上げれば、山林全体から見て立木の当該伐採の範囲が小規模にとどまるなど、伐採の規模、態様などから見て山林の形状又は効用の著しい変更を伴わないものと認められる限り、山林の管理行為に該当し得るものと考えられるところでございます。

したがいまして、委員のお尋ねの行為についてやはり一概に申し上げることは困難ではございますが、事案によっては、お尋ねのような行為が、土地の形状又は効用の著しい変更に当たらないものとして、山林の管理行為に該当することもあり得るのではないかと考えているところでございます。

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