角田秀穂 (公明党)

2025年4月8日・第217回国会 衆議院 農林水産委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 106 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 132 発言)

二〇二二年十二月に東電が出した、処理水の放出に伴い風評被害が発生した場合の賠償基準と題する文書では、「風評被害が発生した場合には、その損害を迅速かつ適切に賠償してまいります。」と、こうはっきりと書かれております。

風評被害、広辞苑には、風評とは「世間の評判。」、風評被害とは「風評によって、売上げ減などの被害を受けること。」とあります。世間の評判によってですから、国家が科学的根拠に基づかず輸入を禁止することだけにとどまらず、より広い被害を含むことは明らかです。

主にカキを輸出している水産業者、十年ほど前から独自に販売ルートを開拓をして、シンガポールに冷凍カキの輸出を始めた。当初は少量の取引からスタートをいたしましたが、品質の高さが評判となって、二〇二三年に大口の商談がまとまり、コンテナ三本まで契約どおり順調に現地に納めていたものが、同年八月のALPS処理水放出により、日本産水産物の需要が二〇%ダウンをした。その後も更に二五%から三五%ダウンしたとして、輸出先の事業者から取引の停止を同年九月に告げられました。その時点で、四本目、五本目、六本目の仕入れを既に行っていたため、廃棄処分せざるを得なくなりました。

十月に関係書類をそろえて東電に賠償請求を行ったが、当初、東電は、輸出規制に対する賠償で、風評被害に対する賠償ではないとの回答だったといいます。粘り強く交渉を続けますが、この一年半近くの間に担当者が五人替わり、そのたびに新たな資料の提出を求められ、最近では問合せの電話にも出なくなるなど、不誠実な対応に終始をしております。

中小企業ですから、追加で提出を求められた書類も含め、資料の作成は社長一人で行っており、取引停止の理由がALPS処理水放出が理由だという証拠を出せと言われて、先方の経営者に頼み込んで一筆書いてもらい提出をしたら、こんな書類は誰でも作れると。はなから賠償に応じる気がないとしか、これは思えません。

風評被害の賠償に応じる気がないならないと初めからはっきり言ってくれた方が、よほど親切です。風評被害に対する賠償をする気がないならないと初めからはっきりそう言うように、国からも東電に指導していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

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