黒崎将広防衛大学校総合安全保障研究科教授

2025年3月28日・第217回国会 衆議院 内閣委員会 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 79 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 119 発言)

お答えいたします。

まず、外国からのサイバー攻撃について、武力攻撃に当たり得るというのはこれまでも多くの国が認めてきたことだと思いますし、私の記憶が間違っていなければ、日本も、伝統的な武力攻撃と同じぐらいの被害が出れば、なり得るんだと。それに対して、武力の行使としてサイバー手段を用いる、そのためにサイバー防衛隊というのもできているわけですし、その際には、相手のサイバー空間における利用を妨げる能力というような形で武力の行使を、サイバー手段を用いて行うというような、ただ、これは武力攻撃が起きたときということで説明してきたことなんだと思います。

今回の法案は、全くそこまで至らないレベルということになるわけです。武力攻撃についても、重要インフラがやはりターゲットになって、それが従来の武力攻撃と同じぐらいの被害が物理的に出た場合であれば、ターゲットが同じでもこれは武力攻撃になり得るというような場合もあるけれども、そうじゃない場合が、ただ、一般的に想定され得る場合だろうということで、今回そこを何とか対処しなきゃいけないんだろうということで法案が出ているというふうに承知をしております。

やはり、そういうような、基本的に一番想定され得るのが、よっぽど、武力攻撃になることはないだろうけれども、ただ、いろいろなサイバー事案というものは、そこの烈度が低い、武力攻撃未満であるというところで何としてでも対処しなきゃいけない。

それをやはり武力で対処しなければいけないんじゃないかというような、そこまで至るぐらいの烈度でやらなきゃいけないんじゃないかという質問の御趣旨であるならば、少なくとも今回の法案は、非常に、公共秩序維持というような観点からやる、比例原則、いわゆる警察措置として。ただ、犯罪捜査ではないので、捕まえるとかそういうことじゃないので公共秩序維持という表現をしているというふうに認識しているわけですが。ただ、それが、やはり強調しているということは、エスカレーションを何としてでも回避したい、それは、やはり武力の行使の定義がないからこそ、多分日本は慎重になっているんだと思います。

やはり、それが武力の行使と安易に言われてしまうと、武力の行使となれば自衛権でないと我々は正当化できない国でございますので、それはできない。何としてでも、そういう定義がないからこそ、歯止めをしっかりかけて、しっかり濫用を防がなきゃいけない。

そういうふうに、範囲内でできることはやる。ただ、それが武力攻撃に至るぐらいまで、至ったということになれば、武力攻撃、自衛権に基づいて事態認定をしてやるというような形で考えているんだと思います。

取りあえずは以上でございます。

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