田村智子 (日本共産党)

2025年3月4日・第217回国会 衆議院 財務金融委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 141 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 155 発言)

私は、日本共産党を代表して、所得税法等改正案に対し反対の討論を行います。

反対の第一の理由は、政府税調や与党税制改正大綱ですら効果に疑問を呈した大企業優遇税制や法人税減税に対して、全く改善がなされていないことです。

連結、通算納税や研究開発減税などの大企業優遇税制を積み上げると、二三年度に過去最高の十一・一兆円の減税効果を記録しました。例えば、租税特別措置による減税額も、二三年度には一兆七千三百三十八億円と過去最高額を更新しています。最も減税額の多い研究開発減税は初めて九千億円を超え、中小企業分を除いても八千六百億円もの恩恵が大企業に集中しています。研究開発費を減らしても減税を受けられるなど、大企業へのばらまきそのものです。政府税調でさえも、租税特別措置について、廃止を含めてゼロベースで見直せと要求しましたが、本法案では全く改善されていません。与党税制改正大綱も、この間の法人税減税によって企業収益は拡大したが、国内投資の拡大や賃上げにつながらず、現預金が積み上がり続けたと指摘せざるを得なくなっています。

大企業は、過去最高の利益を上げ、配当金や役員報酬を増やし、内部留保を積み上げています。このような不公平税制は早急に正し、大企業に応分の負担を求める税制改革が必要です。

反対する第二の理由は、低所得、中所得層の税負担を軽減するために必要な消費税減税に踏み出していないことです。

今国会の質疑で、収入階級別の税負担割合を推計すると、中間所得層以下の世帯では所得税よりも消費税負担が圧倒的に重く、消費税の逆進性が強いために、収入八百万円以下の世帯では税負担率の累進性が失われているという実態を明らかにしてきました。生計費に課税しない原則や応能負担原則は、もはや崩壊しています。物価高騰の下で国民生活を守るためにも、消費税減税に踏み出すべきです。

同時に、一億円以上の収入のある富裕層の所得税負担率が軽くなる一億円の壁の問題も先送りせず、応能負担の税制を取り戻す抜本改正に取り組むことが必要です。

第三の理由は、安保三文書に基づく五年間で四十三兆円もの大軍拡の財源確保のため、防衛法人特別税を新設し、たばこ税増税と合わせ、約一兆円の増税を盛り込んでいることです。

憲法違反の敵基地攻撃能力を保有し、南西諸島の基地強化など、大軍拡と日米同盟の強化を進めるため国民に増税を強いるなど許されません。戦争国家づくりの軍拡増税には反対です。

中小企業の法人税軽減税率の延長など当然の措置もありますが、以上の理由から、本案に対して反対といたします。

なお、与党の修正案は、低所得、中所得層の減税額が少ないという批判に対する小手先の修正です。その上、収入階層ごとに基礎控除が四段階で変わる複雑な仕組みとなっています。複数の基礎控除が混じることで、控除などで積み上げた最低生活費を除いた所得に課税するという所得税の仕組みの公平性が崩れ、税制の信頼を失うことが懸念されるものであり、反対です。

立憲民主党と国民民主党の修正案は、食品などの物価高騰の要因となっているガソリン価格を引き下げる内容であり、賛成といたします。

以上で討論を終わります。

前後のやりとり

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