あれですね、個人情報保護法の六十九条の辺りに行政機関が提供できるケースが書いてございます。もうそこに既に統計の作成、目的とする場合は提供できるともありますよね。
もう一つは、今おっしゃったように、それなりの目的があればということなんですけれども、今回警察は、警察法第二条、たった短いフレーズなんですが、公共の安全と秩序の維持、これを理由にいろんなことやってきているわけなんですけど、これ以外何もないらしいんですよね。そう言われたら、ある行政機関は要配慮個人情報も本人の同意なしに提供をしたんだろうというふうに思うんですけれども、それが裁判で違法だというふうに判定されたわけですね。
したがって、ここのところはもう少し厳格に、個人情報保護法の例外ですね、提供できる場合の、きちっとしておくべきではないかと、これは指摘だけしておきます。
といいますのも、この前、参議院で国家情報会議・局設置法案が通りましたけれども、率直に言って、各省庁から、国家情報局が要請すれば割と自由に個人情報を集められるというふうな流れになっておりますので、このこともきちっと、個人情報保護法もきちっとしておかないと、後々裁判で違法だと言われるような情報提供が起こるのではないかという点で、これは指摘しておきたいというふうに思います。
法案についてお聞きをいたしますけれども、今日もございましたが、本法案の最大の焦点は、問題点は、既にございましたけど、AI開発との関係だと思います。AI開発のためならば、統計作成等を行う目的であれば、要配慮個人情報も本人の同意なしに第三者、企業だけとは限りませんよね、ほかの行政機関も含めて提供できるということなんですね。
経済界の要望も、検討会の資料とか見てみましたら、要するにAI活用したいと、データを、そのためにはデータがたくさん必要だということで、本人同意なしのデータ利用を認めてほしいということが強い経済界の要望だったわけですね。それは全て、AI開発、AIで分析したいということなんですね。
問題はその中身でございまして、今、AI開発というのはどういうことになるかというと、AI、ビッグデータの時代でございますので、大量の個人情報、たくさんあればあるほどいいわけですね。それを解析すると。その中から情報の関連性や相関関係を発見すると。AIに見付けてもらって、ファイリング、プロファイリング、分類すると。これによって個人の行動とか特性の分析を行うと。その分析、ファイリングをある決定に使うということなんですね。
企業はそれをマーケティングに使って、ある商品を売るときに、こういう人たちというターゲットを発見してそれに合うように売る。あるいは、企業が人を採用するときにそれを使って、本人の履歴書に書いていない部分もあるわけですね、例えばその親の収入や親の学歴なども、本人に何の関係もないことまで含めて全部統計化されて活用すると。これがいろいろ問題になっておりますけど。
あるいは、国は、先ほど「一九八四」の話ありましたけれど、何だかんだ国家による市民監視にずっと行っておりますよね、そういうものに使っていくというようなことで、要するに何が問題になっているかというと、そのAIで分析した結果の使い方なんですね。
そこに、さらに要配慮個人情報、人種や信条、思想信条、社会的身分、犯罪歴、被害者になったことあるかどうか、病歴、障害の有無まで加わって、これはビッグデータに、AIでビッグデータで処理されてファイリングされて、これが具体的にアメリカでも世界でも問題を起こしているのが、採用差別とか、取引からの排除とか、お金が借りられなくなるとか、あるいは人事上の差別ですね。そういう差別につながるということが問題になっているので、AI活用というのは相当慎重に気を付けるべきではないかということがあるわけですね。
したがって、このAI開発というのは、人を選別とか、ターゲットを絞る方にとっては大変便利で効率的なんですけれど、選別される方の個人にとっては差別や具体的な損害が生じるということが問題になっています。
例えばアメリカでは、大企業のワークデイが、採用希望者をAI分析して自動的に拒否していたと。人種とか年齢とか、あるいは障害がどの程度あるかということで、もう応募しただけで自動的に拒否の不採用の通知を出していたということがあって、これは集団訴訟ということになっております。
実はこういう問題があるので、この個人情報がAIに分析に使われることが非常に危惧されているというのが今の状況だと思うんですね。
ヨーロッパはどうなっているかということなんですが、先ほど司さんの資料の七枚目ですかね、もっと司さんの話聞きたかったですけど、EHDSの資料がございます。これ、ヨーロピアン・ヘルス・データ・スペースですかね、ですよね。要するに、欧州の健康データ空間、直訳すると。GDPRってございますよね、それを補完する医療データを活用するときの規制、指針ですよね。
このEHDSは、実は診療履歴を二次利用して、活用して、統計で分析をして、新しい医学的知見につなげるというふうなことで、何も活用しちゃいけないということではないんですよね。ただし、分類、分析、先ほど言ったようなファイリング、個人の分類の決定に使うべきではないというところはきちっとしているわけですね。
GDPRも同じように、別に個人データを活用することに否定的ではないんですよね、目的外利用だというふうにしないわけですね、二次利用について。ただし、GDPRも同じように、その分類、分析を、個人の、さっき言ったようなファイリングとか、個人が差別されるとかそういうことに使ってはいけないというところはきちっとしているわけなんですね。
申し上げたいこと、質問は、今回のこの法改正は、こういうAI分析、AI活用、開発のもちろん利点がありますよね、いろいろ便利になるというのがありますが、一方でそういう危惧があるということについて、EHDSやGDPRのような、個人の分類、ファイリングに使わないというようなことがどこで担保されているのか、今回の法改正あるいは個人情報保護法の現状でプロファイリングはどのように規制されているのか、ちょっと教えてくれますか。
117鈴鈴木敏夫警察庁長官官房審議官
お答え申し上げます。
お尋ねの令和六年九月十三日の名古屋高裁判決におきましては、民間企業が作成した議事録に直接記載されている原告の方々の個人情報につきまして、岐阜県警察が収集していたと認定したものと承知をしております。
本件の原審及び控訴審におきましては、警察の情報収集活動という事柄の性質上、岐阜県警察からその目的、態様などを明らかにすることができなかったところでありまして、個別の情報収集活動について御説明することは困難であることを御理解いただきたく存じます。
一般論といたしまして、警察の情報収集活動は、公共の安全と秩序の維持という責務を果たす上で…
この発言のページ
118
大門実紀史(共産)
答えられないだろうと思っておりましたけれども。
民間の病院というのは守秘義務がありますよね。ましてや、犯罪者でもないのに病歴を警察に教えることはあり得ないと思いますよね。恐らく、市町村国保とか健康保険関係機関から病歴の情報を入手したんではないかというふうに思うんですけれど。
個人情報保護委員会に聞きます。
一般論で結構なんですけれども、現行法において、ある行政機関が持っている要配慮個人情報ですね、病歴を含む、これをほかの行政機関に対して提供できるというのは、これ一般論で結構なんですが、どういうケースになりますか。
この発言のページ
119佐佐脇紀代志個人情報保護委員会事務局長
現行の規律、行政機関にも適用されてございます。
元々、行政機関が提供することを本来の目的にする場合には当然提供できますし、あるいは目的外でございましても公益性を理由とする提供はできることになってございますが、その場合には、行政機関が自らの所掌、任務に照らし、合理性のある説明をすることが求められることになろうと思います。
この発言のページ
- (上の発言)
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大門実紀史(共産)
あれですね、個人情報保護法の六十九条の辺りに行政機関が提供できるケースが書いてございます。もうそこに既に統計の作成、目的とする場合は提供できるともありますよね。
もう一つは、今おっしゃったように、それなりの目的があればということなんですけれども、今回警察は、警察法第二条、たった短いフレーズなんですが、公共の安全と秩序の維持、これを理由にいろんなことやってきているわけなんですけど、これ以外何もないらしいんですよね。そう言われたら、ある行政機関は要配慮個人情報も本人の同意なしに提供をしたんだろうというふうに思うんですけれども、それが裁判で違法だというふうに判定されたわけですね。
したがって、ここのところはもう少し厳格に、個人情報保護法の例外ですね、提供できる場合の、きちっとしておくべきではないかと、これは指摘だけしておきます。
といいますのも、この前、参議院で国家情報会議・局設置法案が通りましたけれども、率直に言って、各省庁から、国家情報局が要請すれば割と自由に個人情報を集められるというふうな流れになっておりますので、このこともきちっと、個人情報保護法もきちっとしておかないと、後々裁判で違法だと言われるような情報提供が起こるのではないかという点で、これは指摘しておきたいというふうに思います。
法案についてお聞きをいたしますけれども、今日もございましたが、本法案の最大の焦点は、問題点は、既にございましたけど、AI開発との関係だと思います。AI開発のためならば、統計作成等を行う目的であれば、要配慮個人情報も本人の同意なしに第三者、企業だけとは限りませんよね、ほかの行政機関も含めて提供できるということなんですね。
経済界の要望も、検討会の資料とか見てみましたら、要するにAI活用したいと、データを、そのためにはデータがたくさん必要だということで、本人同意なしのデータ利用を認めてほしいということが強い経済界の要望だったわけですね。それは全て、AI開発、AIで分析したいということなんですね。
問題はその中身でございまして、今、AI開発というのはどういうことになるかというと、AI、ビッグデータの時代でございますので、大量の個人情報、たくさんあればあるほどいいわけですね。それを解析すると。その中から情報の関連性や相関関係を発見すると。AIに見付けてもらって、ファイリング、プロファイリング、分類すると。これによって個人の行動とか特性の分析を行うと。その分析、ファイリングをある決定に使うということなんですね。
企業はそれをマーケティングに使って、ある商品を売るときに、こういう人たちというターゲットを発見してそれに合うように売る。あるいは、企業が人を採用するときにそれを使って、本人の履歴書に書いていない部分もあるわけですね、例えばその親の収入や親の学歴なども、本人に何の関係もないことまで含めて全部統計化されて活用すると。これがいろいろ問題になっておりますけど。
あるいは、国は、先ほど「一九八四」の話ありましたけれど、何だかんだ国家による市民監視にずっと行っておりますよね、そういうものに使っていくというようなことで、要するに何が問題になっているかというと、そのAIで分析した結果の使い方なんですね。
そこに、さらに要配慮個人情報、人種や信条、思想信条、社会的身分、犯罪歴、被害者になったことあるかどうか、病歴、障害の有無まで加わって、これはビッグデータに、AIでビッグデータで処理されてファイリングされて、これが具体的にアメリカでも世界でも問題を起こしているのが、採用差別とか、取引からの排除とか、お金が借りられなくなるとか、あるいは人事上の差別ですね。そういう差別につながるということが問題になっているので、AI活用というのは相当慎重に気を付けるべきではないかということがあるわけですね。
したがって、このAI開発というのは、人を選別とか、ターゲットを絞る方にとっては大変便利で効率的なんですけれど、選別される方の個人にとっては差別や具体的な損害が生じるということが問題になっています。
例えばアメリカでは、大企業のワークデイが、採用希望者をAI分析して自動的に拒否していたと。人種とか年齢とか、あるいは障害がどの程度あるかということで、もう応募しただけで自動的に拒否の不採用の通知を出していたということがあって、これは集団訴訟ということになっております。
実はこういう問題があるので、この個人情報がAIに分析に使われることが非常に危惧されているというのが今の状況だと思うんですね。
ヨーロッパはどうなっているかということなんですが、先ほど司さんの資料の七枚目ですかね、もっと司さんの話聞きたかったですけど、EHDSの資料がございます。これ、ヨーロピアン・ヘルス・データ・スペースですかね、ですよね。要するに、欧州の健康データ空間、直訳すると。GDPRってございますよね、それを補完する医療データを活用するときの規制、指針ですよね。
このEHDSは、実は診療履歴を二次利用して、活用して、統計で分析をして、新しい医学的知見につなげるというふうなことで、何も活用しちゃいけないということではないんですよね。ただし、分類、分析、先ほど言ったようなファイリング、個人の分類の決定に使うべきではないというところはきちっとしているわけですね。
GDPRも同じように、別に個人データを活用することに否定的ではないんですよね、目的外利用だというふうにしないわけですね、二次利用について。ただし、GDPRも同じように、その分類、分析を、個人の、さっき言ったようなファイリングとか、個人が差別されるとかそういうことに使ってはいけないというところはきちっとしているわけなんですね。
申し上げたいこと、質問は、今回のこの法改正は、こういうAI分析、AI活用、開発のもちろん利点がありますよね、いろいろ便利になるというのがありますが、一方でそういう危惧があるということについて、EHDSやGDPRのような、個人の分類、ファイリングに使わないというようなことがどこで担保されているのか、今回の法改正あるいは個人情報保護法の現状でプロファイリングはどのように規制されているのか、ちょっと教えてくれますか。
121佐佐脇紀代志個人情報保護委員会事務局長
お答え申し上げます。
今回の統計作成等がAIに関連するという意味では関係してございますが、基本的な規制のための根拠は現行法上既にございまして、不適正利用の禁止というものがございます。事業者が違法又は不当な行為を助長し、又は誘発するおそれのある方法により個人情報を利用することの禁止でございます。
これを、AIに関連し、開発と利用の二つの局面でどういったものが禁止になるのかを御紹介いたしますが、まず、AIモデルの開発につきましては、違法な差別が誘発されるおそれのあるAIモデルをわざわざ作って、そういったものが予見されるにもかかわらずそれを公開すること、あ…
この発言のページ
122
大門実紀史(共産)
見てみたら、あれですね、ガイドラインにも一定そういうことが書いてございまして、本人から得られた情報から本人に関する行動、関心等の情報を分析する場合、個人情報取扱事業者は、どのような取扱いが行われているかを本人が予測、想定できる程度に利用目的を特定しなければならないとかあるようですね、今おっしゃられたようにありますよね。
だったらば、先ほどから危惧されているような、欧米でも、アメリカでも問題になってきたような、そういう何か悪用されるという意味ではなくて、そういうファイリングそのものが今問題になっているんですね。そういうことをもう一歩踏み込んで規制していく…
この発言のページ
123佐佐脇紀代志個人情報保護委員会事務局長
お答え申し上げます。
プロファイリング、直感的には様々なところで使われておりますので、人それぞれ意味、内容の理解があろうかと思いますが、法制的に範囲を特定し、かつ社会として排除すべき外延がどこにあるのかということにつきましては、様々な形でプロファイリングということが使われているものですから、今回、先ほど申しましたように、そのうち明らかに違法、不当ということで整理できるものを、前回、令和二年の改正かと記憶しておりますけれども、不適正利用という条項に表現したというところでございまして、委員御指摘のような社会実態が更にどんな形で深刻化するのかということを見定…
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