小原隆治早稲田大学政治経済学術院教授

2026年7月23日・第221回国会 参議院 沖縄・北方問題及び地方に関する特別委員会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 83 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 88 発言)

ありがとうございます。

多極分散型の国土形成を進めていくということの必要性と、一方で、もし現在首都機能を担っている東京圏が大きな直撃を何らかの自然災害で受けた場合にバックアップをどうするかという問題は、なかなか両方ともうまく両立させて進めていくことは難しいかなと思うので、そのバランスを取りながらという大変陳腐な言い方になってしまいますけれども、一つはバランスを取りながらということかと思います。

しかし、その上でなおかつ申し上げるならば、やはり多極分散型の国土形成を進めていく上では、一つ議論のピークになりましたのは、先ほど申し上げましたけれども、今回の副首都法案と内容的には重なるものとして、国会等の移転に関する法律、首都機能移転法、これが一九九二年、それから多極分散型国土形成促進法が一九八八年ですので、ちょうどバブルもあり、一極集中ということが盛んに言われた時期にこういう法律ができました。しかし、御案内のとおりでございますけれども、国会等の移転に関する法律、首都機能移転法は事実上は塩漬けみたいな形に現在なっているわけですけれども、なぜそうなったかというと、それは一九九五年以降、地方分権というのは、実は首都機能を分散して全国に、首都機能をどこか一つに移すんじゃなくて、全国に分散していくやり方としてそれは賢いやり方だということで、恐らく分権改革の波の中で首都機能移転みたいな議論は薄れていったんだろうと思います。

地方分権というのは非常に地道でこつこつとやるしかないんですけれども、しかしこのやり方をきちんとやっていく、それは確かに人口が少子高齢化している、私も田舎の出身でございますけれども、その現状はつぶさに認識しているつもりですけれども、なので、なかなか難しいなとは思うんだけれども、これ以上権限、財源を更に下ろしてというよりも、ちゃんとそれこそ今の制度、今の制度運用がちゃんとできるような、人を削減しないでください。公務員削減し過ぎないでください。一〇%も二〇%も削減しているとやっていた、やってきたじゃないですか。保健所削ってきたでしょうと。そういうこと是非やめてください。

で、地方交付税はちゃんと確保してください。いや、地方創生地方創生と言っているけれども、それは計画出しなさい、だったら補助金出しましょう。で、補助金出したお金、どこへ行くかというとコンサルに流れているという、そういう現状があるわけですよね。ちゃんとそこに、自治体に流して、公務員も確保して、地道だけど分権していってくださいよ。それが地方創生の、遠回りかもしれない、地道かも、地道に見えるかもしれないけど、実は近道であるという具合に私は思います。

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