ありがとうございます。
多極分散型の国土形成を進めていくということの必要性と、一方で、もし現在首都機能を担っている東京圏が大きな直撃を何らかの自然災害で受けた場合にバックアップをどうするかという問題は、なかなか両方ともうまく両立させて進めていくことは難しいかなと思うので、そのバランスを取りながらという大変陳腐な言い方になってしまいますけれども、一つはバランスを取りながらということかと思います。
しかし、その上でなおかつ申し上げるならば、やはり多極分散型の国土形成を進めていく上では、一つ議論のピークになりましたのは、先ほど申し上げましたけれども、今回の副首都法案と内容的には重なるものとして、国会等の移転に関する法律、首都機能移転法、これが一九九二年、それから多極分散型国土形成促進法が一九八八年ですので、ちょうどバブルもあり、一極集中ということが盛んに言われた時期にこういう法律ができました。しかし、御案内のとおりでございますけれども、国会等の移転に関する法律、首都機能移転法は事実上は塩漬けみたいな形に現在なっているわけですけれども、なぜそうなったかというと、それは一九九五年以降、地方分権というのは、実は首都機能を分散して全国に、首都機能をどこか一つに移すんじゃなくて、全国に分散していくやり方としてそれは賢いやり方だということで、恐らく分権改革の波の中で首都機能移転みたいな議論は薄れていったんだろうと思います。
地方分権というのは非常に地道でこつこつとやるしかないんですけれども、しかしこのやり方をきちんとやっていく、それは確かに人口が少子高齢化している、私も田舎の出身でございますけれども、その現状はつぶさに認識しているつもりですけれども、なので、なかなか難しいなとは思うんだけれども、これ以上権限、財源を更に下ろしてというよりも、ちゃんとそれこそ今の制度、今の制度運用がちゃんとできるような、人を削減しないでください。公務員削減し過ぎないでください。一〇%も二〇%も削減しているとやっていた、やってきたじゃないですか。保健所削ってきたでしょうと。そういうこと是非やめてください。
で、地方交付税はちゃんと確保してください。いや、地方創生地方創生と言っているけれども、それは計画出しなさい、だったら補助金出しましょう。で、補助金出したお金、どこへ行くかというとコンサルに流れているという、そういう現状があるわけですよね。ちゃんとそこに、自治体に流して、公務員も確保して、地道だけど分権していってくださいよ。それが地方創生の、遠回りかもしれない、地道かも、地道に見えるかもしれないけど、実は近道であるという具合に私は思います。
80
伊勢崎賢治(れいわ)
れいわ新選組、伊勢崎賢治です。どうも。お疲れさまです。僕で最後ですので。
今、大門さんの、ちょっともうダブると思うんですけれども、それでは小原先生に、冒頭でいただいた意見陳述の中の今の部分ですよね、違和感の部分ですよね、ちょっと一つだけ確認させていただきたいんですけど、本法案のこの附則にある、先生はこそくと言われましたけれども、この特別区を包括する道府県を都に名称変更できるこの特例措置について、これは、つまり住民投票を経ずに議会の議決若しくは国会の承認若しくは内閣の決定、まあ政令とかですね、これで処理しちゃおうと。これは憲法九十五条、今九十二条の話して…
この発言のページ
81小小原隆治早稲田大学政治経済学術院教授
私は、すぐに違憲である、憲法違反であるという表現は抑制的であるべきかなという具合に思いますけれども、しかし、これまで憲法第九十五条が軽視されてきた歴史というのがございます。一九五〇年前後以降軽視されてきて、本来使われるべきところで使われなかった。その流れにさお差すものであるという意味でいうと、違憲とまでは言えないかもしれませんけれども、憲法との反り合いはとてもよろしくないというふうに私は思います。
以上でございます。
この発言のページ
82
伊勢崎賢治(れいわ)
分かりました。ありがとうございます。非常に抑制された言い方で恐縮でございます、本当に。
同じく小原先生にお願いしたいんですけど、この行政法の観点からちょっと離れて、地方創生のリアリズムの話をさせていただきたいんですけれども、本法案は目的の一つに多極分散型経済圏の形成を挙げておりますね。しかし、特定の都市を副首都に指定し、そこに国家機関の拠点や交通網とかを集中整備すれば、結果として起きるのは、多極分散ではなく、これは東京とその副首都への二極集中になってしまうのではないかと思うんですけれども。
それで、一極集中の是正案としては、ちょっと調べたんですけど、…
この発言のページ
- (上の発言)
83小小原隆治早稲田大学政治経済学術院教授
ありがとうございます。
多極分散型の国土形成を進めていくということの必要性と、一方で、もし現在首都機能を担っている東京圏が大きな直撃を何らかの自然災害で受けた場合にバックアップをどうするかという問題は、なかなか両方ともうまく両立させて進めていくことは難しいかなと思うので、そのバランスを取りながらという大変陳腐な言い方になってしまいますけれども、一つはバランスを取りながらということかと思います。
しかし、その上でなおかつ申し上げるならば、やはり多極分散型の国土形成を進めていく上では、一つ議論のピークになりましたのは、先ほど申し上げましたけれども、今回の副首都法案と内容的には重なるものとして、国会等の移転に関する法律、首都機能移転法、これが一九九二年、それから多極分散型国土形成促進法が一九八八年ですので、ちょうどバブルもあり、一極集中ということが盛んに言われた時期にこういう法律ができました。しかし、御案内のとおりでございますけれども、国会等の移転に関する法律、首都機能移転法は事実上は塩漬けみたいな形に現在なっているわけですけれども、なぜそうなったかというと、それは一九九五年以降、地方分権というのは、実は首都機能を分散して全国に、首都機能をどこか一つに移すんじゃなくて、全国に分散していくやり方としてそれは賢いやり方だということで、恐らく分権改革の波の中で首都機能移転みたいな議論は薄れていったんだろうと思います。
地方分権というのは非常に地道でこつこつとやるしかないんですけれども、しかしこのやり方をきちんとやっていく、それは確かに人口が少子高齢化している、私も田舎の出身でございますけれども、その現状はつぶさに認識しているつもりですけれども、なので、なかなか難しいなとは思うんだけれども、これ以上権限、財源を更に下ろしてというよりも、ちゃんとそれこそ今の制度、今の制度運用がちゃんとできるような、人を削減しないでください。公務員削減し過ぎないでください。一〇%も二〇%も削減しているとやっていた、やってきたじゃないですか。保健所削ってきたでしょうと。そういうこと是非やめてください。
で、地方交付税はちゃんと確保してください。いや、地方創生地方創生と言っているけれども、それは計画出しなさい、だったら補助金出しましょう。で、補助金出したお金、どこへ行くかというとコンサルに流れているという、そういう現状があるわけですよね。ちゃんとそこに、自治体に流して、公務員も確保して、地道だけど分権していってくださいよ。それが地方創生の、遠回りかもしれない、地道かも、地道に見えるかもしれないけど、実は近道であるという具合に私は思います。
84
伊勢崎賢治(れいわ)
ありがとうございます。
僕は学生時代、早稲田で都市計画を学びまして、非常に、非常に賛同いたします、今のお言葉。
それで、この法案にまた戻るんですけれども、実は私、安全保障の専門家として、昨日今日とこの委員会で全く逆の発想をちょっと、この箱物主義じゃなくて、逆の発想をちょっと訴えてきたんですけれども。
つまり、副首都というこの箱物を固定するのではなくて、どこが被災しても機能を引き継げる動的な分散、動的な分散、特に政府機能ですよね、その代替地への人の移動に必ずしも依存しない。逆に、権限の移譲、行政の若しくは政府の権限の移譲こそがこれ現代の危機管理ではな…
この発言のページ
85藤藤井敏嗣東京大学名誉教授/山梨県富士山科学研究所所長
ピナツボの噴火の際には、ちょっと幾つかの複数の原因があります。あの当時、一九九一年の直前には、フィリピン政府とアメリカ政府との間で基地の問題をめぐってかなり議論があったところであります。それで、アメリカ軍は基地の縮小を当初から考えていたということがあります。
ですから、火山噴火そのものは、本来ならば、本来ならばという言い方はちょっと言い過ぎかもしれませんが、ピナツボで噴火が起こった際に被害を受けるのは、マニラが被害を受けるはずでありましたが、その当時、台風が真上を通過したということがあって、それでクラーク空軍基地とスービック基地が予定以上の被害を受けた…
この発言のページ
86
伊勢崎賢治(れいわ)
その御答弁で十分だと思います。
いわゆる柔軟なやっぱり権限移譲ということ、つまり、やはり力を持ってしまうとなかなか手放したくない。でも、危機、災害が起こった、若しくは武力攻撃を受けた、非常事態のときにはそれを潔く分散して、もちろんシステマチックにですよ、そういう考え方って結構、やっぱり徹底していますよね、アメリカはやっぱり。そこは見習うべきで、日本は、やはりそれこそが本当の危機管理だと思うんですけれども、そしてお金も余り掛かりませんし、それを即座にこの法案の前にやってほしいなというのが僕の気持ちで、それでもって質問を終わらせていただきます。
ありがと…
この発言のページ