前泊博盛沖縄国際大学経済学部長・経済学部教授/沖縄国際大学理事

2026年7月3日・第221回国会 参議院 沖縄・北方問題及び地方に関する特別委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 34 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 83 発言)

質問ありがとうございます。

これ、横に旗国法原理と領域主権論というのを二つ並べました。これは、旗国法原理というのは、アメリカ人にはアメリカの法しか適用できない、アメリカ軍にはアメリカの法が適用されるという、そういう読み方ができると思いますけれども、旗の国の原理ですね。これに対して、その国においてはその国の法に従うという領域主権論というのがあります。これは、郷に入っては郷に従うという。

これ、誰が書いているかというと、アメリカ軍の実は軍事マニュアルの中にも、あるいは国務省のその地位協定調査報告書の中にも、もう旗国法原理は古い、もう既に領域主権論の時代なんだと、そうでなければ同盟関係が危うくなるということを指摘しているんですね。これ、沖縄県の調査でも明らかになっています。

そういう意味では、いつまでこの旗国法原理、アメリカ人にはアメリカの法、あるいは、アメリカ軍を日本の法で裁いたり、あるいは規制したりすることがなぜできないのかという、こういった問題をやはり敗戦国としてまだ引きずっているのかどうか、国民全体が。例えば、具体的な事例として爆音訴訟があります。爆音訴訟では、受忍限度を超えている爆音だということを裁判所は認めています。ところが、その解決策としては、賠償金を払ってあげるという、そういう話ではないですよということを原告側は訴えているんですね。ところが、それに対しては、第三者行為論、アメリカ軍に対して我々は司法を及ぼすことはできないという。そこでできるのは賠償金を払うだけです、賠償金です。

これは、いじめがひどいからと訴えたら、ああ、それひどいねと、受忍限度を超えていると、じゃ、賠償金取ってあげるよと。いやいや、そうじゃなくて、いじめを止めてほしいんですと。無理です、有力者の子供ですから止められませんという、こういう状況は法治国家とは言わないんですね。これは、問題を放置する放置国家だと何度も言ってきました。この国はいつまで放置国家を続けるのか。そろそろ法律でしっかりと治める国になってはどうかという話をしています。

具体的なこの事例でいうと、北方領土問題でも同じように、安倍さん、一生懸命頑張ってレジェンドをつくりそうなときに、二島返還をまず実現しようとしたときに、この地位協定第二条、これ機密文書の中に出てきますけれども、返すというか、北方領土を返すときに、事前に、この北方領土、返された北方領土に基地を置かないという約束は安保上できないということを書いてあるんですね、ただし書に。このことをプーチン大統領から指摘をされました。返された後に基地を置くようなところを返還をするわけないだろうということで頓挫をしています。日本の外交権すらも地位協定ごときで縛られてしまっているというのがあります。

こういった事例、もう挙げると切りがないんですが、そういったところをしっかりと国民に伝えることによって国民が関心を持つ。爆音訴訟一つ抑えることができない、離発着を制限することもできない、騒音防止協定すら結ぶことができていない場所もあるということを伝えて、この国の、今、東京も含めて、あの横田ラプコン、管制権すら、首都圏の一都六県の管制権を他国軍隊に握られていること自体がこの国にとって本当にいいことなのかどうかということも含めて、国民に知らせてほしいというふうに思います。その辺りの議論を是非国会で踏み込んでやっていただければ、国民も目が覚めるのではないかというふうに思っています。

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