竹林俊憲法務省大臣官房審議官

2026年5月22日・第221回国会 参議院 沖縄・北方問題及び地方に関する特別委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 106 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 126 発言)

今お尋ねに、これまでお尋ねいただいたところと重なるところございますけれども、当初の提案の事項は、戸籍事務を取り扱うことがない都道府県が戸籍情報連携システムを都道府県自体におきまして利用して戸籍情報を閲覧するといったことを可能とする、それによりまして事務処理の負担の軽減などを図っていくというような趣旨のものであったと理解してございます。

先ほどお答えいたしました戸籍法の趣旨ですとか、あるいは、そこに、戸籍に記載されております情報の機微度、プライバシーに関わるような情報が、身分関係に関わる情報が記載されてございますので、そういったことを直接その戸籍事務を取り扱うことがない都道府県が閲覧したりすることは適切ではないと考えてございまして、その御提案そのものの実現は困難と判断したものでございます。

ところで、その検討の過程でございますけれども、今回の法改正に至る過程でございますが、その後、今申し上げましたような困難性の課題を引き続き検討することといたしまして、法令に根拠がある場合にのみ市区町村に対して認められる公用請求の枠組み、こちらは、都道府県自体が戸籍情報システムを使うというものではなくて、あくまで市町村が利用する戸籍情報連携システム、そちらに情報を提供してほしいと請求する仕組みでございますけれども、こちらの枠組みを利用して御提案の趣旨にあるような事務処理負担の軽減を図ることができないか、検討していたものでございます。

そのやり方といたしましては、現在、市区町村の機関が、その市区町村長、その当該市区町村長に対して請求する場合に限定して認められておりますいわゆる広域交付といった仕組みでございますけれども、広域交付の公用請求、これに倣いまして、都道府県が公用請求をする場合にも同じような仕組みを整えることができないか、検討させていただきました。

しかしながら、都道府県においてこのような、今申し上げましたような枠組みの公用請求を利用すること、これを可能とした場合には、これまで本籍地に対してされておりました公用請求、こちらが、都道府県の機関が所在する市区町村に対して集中してされることになることが想定されました。そういたしますと、請求する側の都道府県といたしましては事務処理が軽減されるわけでございますけれども、ある特定の市区町村に対してそういった公用請求が集中する、かえってそちらの市町村の、市区町村の事務負担が増大するということが懸念されました。そのため、都道府県のそのような枠組みでの公用請求を可能とすることも困難と判断してございます。

ちょっと長くなって恐縮ですが、そのようにして明らかになった課題を踏まえつつ検討を進めた結果、今回の戸籍電子証明書等の制度を活用して都道府県のオンラインでの本籍地の市区町村に対する公用請求を認めることといたしました。こういたしますと、本籍地のところに請求しているという事務負担自体は相手方としては同じでございますので、特定の市区町村に請求が集中することなく、都道府県の戸籍証明書等の公用請求に係る郵送等の事務処理負担、これが軽減されると考えて今回実現させていただいた次第でございます。

前後のやりとり

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