この間、イランでも千五百人以上が亡くなっているということもまた見なければならないと思います。
もう一点、今日のお話の中に、欧州、中東とインド太平洋は戦略的に不可分、こういう話がありました。私もそういう向きはあるかと思うんですが、ただ、今度の攻撃をめぐってNATO諸国は米国と少し距離を取っているかと思います、ドイツ、フランス、イタリア、スペインなどですね。艦艇の派遣も拒みました。
日本とNATOとではホルムズ海峡をめぐっての利害状況の違いがあるのですが、ヨーロッパはヨーロッパでロシアとの関係などまた日本との違いもあるかと思います。にもかかわらず、NATO諸国がイラク戦争のときとも違って今度のような対応を取っている、このことについてはどのようにお考えでしょうか。
251宮宮家邦彦キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問
法の支配を回復すると戦争が終わるわけではなくて、戦争が終わったら法の支配が回復されるのでございます。
ですから、国際法が万能ではもちろんなくて、国際法の研究者の方には大変申し訳ないですけれども、国際法というのはまだ開発途上の法体系でございます。なぜならば、強制力がないからです。国内法であれば当然強制力が、法執行機関があるわけですが、それがない。そして、強制力のあるものというのは安保理の決議だけですけれども、この安保理の決議も機能しない場合が多いということで、残念ながら、もちろん国際法が大事ですし、我々は国連を中心とした外交を続けるべきだと思いますけれど…
この発言のページ
252
山添拓(共産)
ありがとうございます。
その意味では、先ほどトランプ大統領の今度の行動は必ずしも正しい判断ではないのではないかという宮家公述人の御意見がありましたが、そうした正しい判断ではない下で戦争を始めて、今のように長期化の様相があるときに、これを終わらせるためにはやはり攻撃を始めた側が判断するということが必要になるかと思うんです。そのためには、例えば日本はどのような対応を取ることが必要だとお考えでしょう。
この発言のページ
253宮宮家邦彦キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問
私の申し上げた趣旨は、将来の歴史家が、この問題について正しい判断をするかどうかにもよりますけれども、いかがなものかというふうに見る方がいるかもしれないということを理論的な可能性として申し上げただけであって、今の時点でトランプさんの行動が国際法上どうだということについて私は議論をするつもりはありません。
オンゴーイングである、しかもイランにはイランの言い分がもちろんあるんですが、アメリカにはアメリカの言い分もあるわけです。そして、イスラエルも千二百人の人が殺されている。アメリカはレバノンで多くの海兵隊員が亡くなっている。
これ、彼、トランプさんが言うよ…
この発言のページ
- (上の発言)
254
山添拓(共産)
この間、イランでも千五百人以上が亡くなっているということもまた見なければならないと思います。
もう一点、今日のお話の中に、欧州、中東とインド太平洋は戦略的に不可分、こういう話がありました。私もそういう向きはあるかと思うんですが、ただ、今度の攻撃をめぐってNATO諸国は米国と少し距離を取っているかと思います、ドイツ、フランス、イタリア、スペインなどですね。艦艇の派遣も拒みました。
日本とNATOとではホルムズ海峡をめぐっての利害状況の違いがあるのですが、ヨーロッパはヨーロッパでロシアとの関係などまた日本との違いもあるかと思います。にもかかわらず、NATO諸国がイラク戦争のときとも違って今度のような対応を取っている、このことについてはどのようにお考えでしょうか。
255宮宮家邦彦キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問
これは戦略的というよりは、個人的とは言いたくありませんが、やはり指導者同士のケミストリー等々があるのではないかと個人的には推測いたします。特に、トランプさんのNATO嫌いと言っていいと思いますが、これはかなり根の深いもののようでございますので、その感覚がやはりNATOの指導者にも伝わっているのかなという気がいたします。
日本はそういった状況にないことに加えて、やはり圧倒的にヨーロッパ、欧州、NATO諸国に比べてもエネルギーの依存度が湾岸地域については極めて高いですから、当然、おのずから対応が違ってくるのは当然だと思っています。
この発言のページ
256
山添拓(共産)
ありがとうございました。終わります。
この発言のページ
257
伊勢崎賢治(れいわ)
まず、松尾先生にお願いします。
この一番最後のスライドの日本への御意見の中で、エネルギー自給率の向上、そして原発の再稼働のことをメンションされたと思うんですけれども、これちょっと見方を変えて、この原発の保安ですね、セーフティー、つまり事故とか故障への備えではなく、セキュリティーの話です、原発のセキュリティー。つまり、テロとか武力攻撃への備えですよね。その観点からちょっと一つお伺いしたいんですけれども。
ちょっと、今、世界からこれを俯瞰する形で、ウクライナ戦争では御存じのように原発が何と陸上歩兵戦の戦場になってしまいました。この恐怖を味わったばかりであ…
この発言のページ