佐々木雅文 (公明党)

2026年3月19日・第221回国会 参議院 予算委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 287 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 368 発言)

公明党の佐々木雅文でございます。

今日は、これまで政府が進めてきた司法制度改革ありますけれども、その一環である損害賠償、特に慰謝料額の適正化について伺ってまいりたいと思います。

損害賠償請求は、様々な不法行為を原因となって請求をするものでありますけれども、従前から、特に人格権侵害、例えば名誉毀損であったりとかプライバシー侵害、こうしたことが問題となってまいりました。

〔理事長谷川岳君退席、委員長着席〕

私自身もこうした分野に元々関心がありまして、弁護士を目指そうといたしました二〇〇〇年代初頭また前半の頃というのは、いわゆるマスメディアと言われる媒体が情報発信の中心だったわけであります。

私の記憶では、当時は、そうした媒体が仮に名誉毀損事象を起こしてしまって、被害者側が損害賠償を提起して、仮にその請求が認容されたとしても、その認容される金額というのはおおよそ百万円台ということで大きくなかった、そうした実態もあったかと思っております。そうした意味では、ある意味では、そうした内容を、事象が生じたとしても相手にしないというのが大人の対応である、そういう風潮が当時はあったというふうに記憶しています。

ところが、昨今はSNSの普及もありまして、マスメディアに限らず個人も情報発信が可能となりました。そして、インターネット上の誹謗中傷事案も増えているというのが今の現状だと思います。そうした状況下で、今ではそうした事案に対して無視をするんではなくて、むしろ、うそやデマをきちんと正していくということが適切な対応だ、そういう時代背景になっているわけでございます。そうした意味でも、人権侵害に対する深刻さ、また重大さというのが広く認知されるようになってきている、そうした状況下にあると思っています。

そうした中で、昨年、情報流通プラットフォーム対処法が施行をされました。施行前の令和六年は、発信者情報開示命令事件の受理件数は、裁判所における新件受理件数、全国で六千七百七十九件でした。それが、令和七年、情プラ法が施行された去年の四月以降ですけれども、その上で、令和七年は速報値で受理件数が約一万件となっています。既に約三千三百件増えている、こうした状況にあります。費用を掛けてまで開示手続をする理由というのは、投稿者を特定して、投稿の削除であったりとか、また名誉を回復していくために損害賠償請求を起こす、こうしたことが大きいかというふうに思います。

しかしながら、SNSにおける人格権侵害等の不法行為による損害賠償額、慰謝料額、これも決して高くなっていない状況があります。十分に精神的損害に対する回復がされていないんじゃないかという指摘、問題提起がされています。名誉を毀損されたりプライバシーを侵害されたりして、また誤った情報が流布されたとしても、慰謝料額が数十万から百万円台ということであれば、一般の市民感覚に照らしても低いと言わざるを、低いレベルにとどまっていると言わざるを得ません。

国としても、こうした指摘、問題提起、どのように把握、認識をされているか、大臣の所見を伺います。

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