竹詰仁 (国民民主党)

2026年5月20日・第221回国会 参議院 本会議 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 11 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 35 発言)

国民民主党・新緑風会の竹詰仁です。

会派を代表して、ただいま議題になりました産業競争力強化法案について、赤澤経済産業大臣及び城内担当大臣に質問いたします。

本法案が我が国経済を活性化し、企業は成長し、働く人を元気にし、国民の生活がより豊かになる法案であること、国会での議論を通じて法案の趣旨が広く共有され、不足部分が補われ、確実に実行されることを切に望みます。

我が国の賃金は三十年間停滞してきましたが、ここ二、三年でようやく上昇し始めました。私は、二〇二二年まで二十年以上、労働組合役員として春闘を始め賃上げ交渉に携わってきましたが、賃金はなかなか上がらず、経営側も、上げたくても見通しが立たないという状況でした。現在の賃上げは物価上昇や人手不足に伴うコストプッシュ型の側面が強く、労使交渉の現場からは息切れの声も聞かれます。賃金が上がり続け、努力が報われる社会を実現するには、企業の成長投資が不可欠です。

本法案の成立、施行により、我が国の産業競争力の一層の強化を図るとしています。そのために、国内投資の促進による事業の高付加価値化を進めるとしています。

我が国の国内投資の伸び悩みが経済成長の停滞にもつながったわけですが、国内投資が伸び悩んできた原因について、政府の見解を求めます。主にどういった分野での国内投資が伸び悩んできたことが経済成長に至らなかったと考えるのか、併せて見解を教えてください。

高市総理は、強い経済の実現に向け、国家戦略として十七分野を重点投資領域に位置付けるとしましたが、多過ぎて重点が分かりにくいとの指摘もあります。十七分野選定に当たり、どのような定量、定性評価を行ったのか、城内担当大臣の説明を求めます。

この十七の重点分野と本法案による投資の促進は密接な関係にあるかを確認いたします。

本法案には、大胆な投資促進税制や設備投資に対する金融支援の拡充が盛り込まれています。戦略十七分野と産業競争力強化法案の関係性をどのように整理しているのか、明確にお示しください。また、戦略十七分野以外の分野においても、本法案による税制措置や金融支援の対象になるかも説明を求めます。

企業にとっての投資は、大胆なと言える投資もあれば、大胆とまでは言えない投資もあり、それぞれの企業経営者の判断によるものです。一回の大規模な投資が功を奏することもあれば、中小規模の投資を継続的に順序立てて投資を積み重ねていくことがリターンを生むこともあります。

大胆な投資促進税制の対象となるのは、投資利益率が一五%以上、投資規模が三十五億円以上等の要件を満たす特定生産性向上設備等を定義するほか、税額控除の繰越しの対象となる計画類型を設けるなど、所要の規定を整備し、国内成長の投資の促進を図るとしています。これらを要件とした理由を説明願います。また、両要件は同時に成り立つことが必要であるかも説明をお願いします。

中小企業の設備投資に対しては、これまで、中小企業投資促進税制や中小企業経営強化税制、地域未来投資促進税制などの税制による支援が講じられてきました。本法案では、中小企業等による五億円以上の投資が適用対象としています。

従来の中小企業の設備投資支援ではどのような点に課題や不十分さがあり、本法案による支援は従来とは何が違い、どのような違う効果が期待できるのか、説明を求めます。

国民民主党は、国内投資の促進策として、いわゆるハイパー償却税制を提案してきました。企業が行った設備投資について、取得額を超える金額まで損金算入、減価償却を認めるという極めて強力な投資促進型の税制を提案してきました。

政府の提案では、対象要件、投資対象要件を満たした場合、即時償却又は税額控除七%としていますが、これらが国内投資を促進するに十分とした理由について説明を伺います。

国内投資の促進を賃上げにつなげていく必要があります。今回の税制優遇あるいは減税が企業にのみに効果がとどまってはなりません。懸命に働いて納税してきた働く人にこそ効果が行き渡らなければなりません。本法案による国内投資の促進を賃上げにどのように結び付けていくのか、政府の考えを伺います。

我が国の経済成長の重要なポイントとなるのが、エネルギーの確保と労働力の確保と考えます。

エネルギーにおいては、安定供給と負担が可能な価格、できるだけ安価な価格が企業においては欠かせません。逆に申せば、エネルギーが安定的に供給されず、高負担な価格であれば、企業は設備投資を行いません。

天然資源に恵まれない我が国にとってエネルギーはずっと主要な課題でしたし、これからもそうだと考えます。今まさに、ホルムズ海峡の事実上の封鎖により、私たちはエネルギーの調達に翻弄され、その価格にダメージを受け、製造や使用が足止めされ、エネルギーのことでさいなまれている状況です。

エネルギー全体を主管する経済産業省として、エネルギーの安定かつできるだけ安価に確保していく方針について御説明願います。

経済成長を妨げる要因の一つが労働力不足、人材不足であります。様々な産業で働く方々と話しますと、聞こえてくる声は、人がいないという窮状に加えて、将来的にも人材の確保が不安という声が圧倒的に多いと感じます。

本法案による設備投資の促進が労働力人口の減少を補い、あるいは少人数でも今以上の成果が上げられる効率化や生産性の向上につながっていかなければなりません。本法案による設備投資の促進により、今後の人口減少、労働力人口の減少、超高齢化といった課題をどのように克服していく考えなのか、見解を伺います。

本法案は、立地地域公共団体が認めるデータセンターに対し、給水義務の掛かる工業用水の供給とみなすことにより、将来にわたっての水の安定供給を可能とする仕組みとしています。

一方で、データセンターの需要は大変スピードが速く、また変化も激しいという特徴があります。データセンターの需要は五年も、あるいは三年も待っていられないと考えます。

他方では、地域や住民とデータセンターの建設をめぐってトラブルが生じていることもあります。

建設や運用のスピードが求められるデータセンターにおいて、立地地域との共生、そして工業用水の供給について、政府としてどのように支援するのか、あるいは役割を果たしていくのか、見解を伺います。

また、データセンターは電力の消費量が大きく、これまで国内で建設されてきたデータセンターも必要な電力をいかに早く安定的に供給できるかが大きな鍵を握っていました。新設又は増設されるデータセンターに対する電力供給について、政府の施策を御説明ください。

最後に、日米戦略的投資イニシアチブ関係について伺います。

このイニシアチブでは、SMR、小型モジュール炉とガス火力発電が米国の急増する電力需要に対応するための中核プロジェクトとして選定され、総額十兆円を超える規模の投資が進められようとしています。本年三月には第二陣プロジェクトとして発表されました。

私は、米国でできる、やるのであれば、日本国内で投資し、日本国内で実行すべきと、ではないかと考えています。米国でSMRが日米共同でできるのであれば、日本でも並行してやるべきです。米国で最新鋭のガス火力発電所を造るのであれば、発電効率性、経済性、安定性の観点、視点からも日本で投資すべきです。

日米の戦略的投資イニシアチブで行うSMRとガス火力発電について、日本での投資を促進し、実行すべきと考えますが、政府の見解を伺います。

国民民主党は強い経済を求めています。与野党問わず、より良い経済政策、財政政策を出し合って、我が国と国民を前に上に進めていく国民民主党の決意を申し上げて、質問を終わります。

御清聴ありがとうございました。(拍手)

〔国務大臣赤澤亮正君登壇、拍手〕

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