成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授

2026年6月25日・第221回国会 参議院 法務委員会 第18号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 72 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 115 発言)

お答え申し上げます。

刑罰の意義については、刑法学において深遠なる議論が様々あるところですけれども、一般的には、刑罰というのは被告人が犯した犯罪に対する社会からの非難であると、応報として罰を科さなければならない。それを通じて、一般予防と特別予防と言いますけれども、刑罰を科すことによって他の一般国民が同じような行為をしないように、さらに、刑罰を科すことを通じて、今は刑務所内での処遇というのもかなり再犯防止を重視しておりますので、処遇を通じて、本人自身が二度と再犯をしないようにという特別予防の意味もあるというふうに考えております。

二問目の刑事訴訟法の目的については、刑事訴訟法の一条に書いてあるわけですけれども、公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ、事案の真相を明らかにして、刑罰法令を適正に実現すると。要するに、刑罰を実現するためにはこの刑事手続を必ず経なければならないと、これは憲法上の要請であるわけです。なので、事案の真相を解明しなければ正しい事実認定が行えませんので、事案の真相を解明する必要はあるわけですけれども、他方で、先生がおっしゃるとおり、その過程で被疑者、被告人の方の人権が不当に制約されるということはあってはならないわけで、その調和を図りつつ刑罰法令をまさに適正に実現するというのが刑訴法の目的であるというふうに考えております。

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