お答えいたします。
個別の事件でどのような経緯を経てそのような訴訟活動が行われたのかというのは、法務当局の立場でお答えするのは大変難しいことであることは御理解いただきたいと思うんですけれども、一つ間違いなく言えますのは、従来から述べているように、平成十六年の公判前整理手続における証拠開示制度の創設がございます。
それ以外にも、その頃、多々法制度の整備が行われたわけですけれども、それまで、例えば刑事裁判というのは、これをどう評価するのを法務当局の立場で言うのが難しいところもありますけれども、検察官が請求した証拠を順に調べていって、争点なども明らかにならないまま十年を超えるような裁判が現に行われていたという実態がありまして、それに問題意識を持って、司法制度改革審議会も含めまして様々な議論が行われて、その中で一つ、平成十六年において公判前整理手続、すなわち争点があって整理などの必要があるという事件については、証拠開示、公判前整理手続をつくりまして、その中で、証拠の開示、検察官請求証拠はもとより、主張関連証拠、いわゆる主張関連証拠であるとかいわゆる類型証拠であるとか、こういったものの証拠開示制度が設けられたわけであります。
そういう中で、徐々に、おっかなびっくりなどと私は理解しているんですけれども、そのような運用が通常審において行われるようになり、それは公判前整理手続に限らず、そのような要件に当たるようなものについては法曹三者間で開示するのが通常であるといったような運用が行われるようになった。
それを、そのような運用が行われるようになる中で、再審請求審においてもそういった考え方を裁判所や検察官も一定程度共有するようになって、そういった関連する証拠、言わば通常審における主張関連証拠のような再審請求理由に関連する証拠につきましては、ちゃんと弁護人に見せた上で、提出ないし開示した上で再審請求審を進めた方がいいと、これ以上再審請求審を長くさせるのはいかがかと、しかも法の考え方に沿っているというような認識が徐々に広まってきたということだと理解しています。
そのような中で、福井女子中学生殺人事件のことを申し上げれば、第一次請求審というのはそれ以前の事案だったようにまず思いますのと、第二次請求審は、平成、済みません、ちょっと、その後のことでありますけれども、(発言する者あり)二〇二二、二四年ということかと思いますけれど、そういう中で、裁判官もそのような発想に基づいて任意の開示を求め、検察官も様々、渋々などと御指摘は受けることはあるのでありますけれども、そういう考え方に乗ってそのような幅広い証拠を提出ないし開示した。そのときは恐らく開示だと思うんですけれども、弁護人側に見せることになったということだと思っていまして、私が理解しているのは、そういう時系列がこの刑事法制の中にもたくさんあって、再審請求審においても同様であるということでございます。
ちょっと長くなりました。恐縮でございます。
125
川合孝典(国民)
あくまでも、できる規定であって、やるかどうかというのは、これは検察の判断ということなんでしょうか。そういう理解でよろしいですか。
この発言のページ
126佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
御指摘のとおり、提出命令制度におきましては、これは裁判官、検察官の義務ということになりますけれども、それ以外の、その命令制度を用いたもの以外については任意の形で行われますし、ただし、提出命令制度を使うに至るまでに、通常は、裁判所とコミュニケーションを取りながら、そういう開示勧告など、開示とか提出の勧告を受けながら、命令に至らぬ前にそういう柔軟な運用がなされるというのが通常の動き方ではないかというふうに思っているところでございます。
すなわち、現に通常審でもそのようなことが行われているわけでありまして、開示命令に至らなくとも、柔軟に…
この発言のページ
127
川合孝典(国民)
という御答弁なんですけれども、現実問題として、再審請求が棄却されて今も再審請求をしている案件というのがあるわけですよね。その事例なんかが実際どういう運用になっているのかというところが、正直言って、私としては知りたいなと思います。
その上で、ちょっと切り口変えて局長に質問したいと思いますけど、これまでもそうした運用がなされているという御説明ではあるんですけど、現実問題、例えば福井事件なんかもそうですが、度重なる証拠開示の要求に対して、要は二度再審請求審が行われていますよね。二度目の再審請求審のときに二百数十件の写真等証拠が出てきた、その証拠の中から、いわ…
この発言のページ
- (上の発言)
128佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
個別の事件でどのような経緯を経てそのような訴訟活動が行われたのかというのは、法務当局の立場でお答えするのは大変難しいことであることは御理解いただきたいと思うんですけれども、一つ間違いなく言えますのは、従来から述べているように、平成十六年の公判前整理手続における証拠開示制度の創設がございます。
それ以外にも、その頃、多々法制度の整備が行われたわけですけれども、それまで、例えば刑事裁判というのは、これをどう評価するのを法務当局の立場で言うのが難しいところもありますけれども、検察官が請求した証拠を順に調べていって、争点なども明らかにならないまま十年を超えるような裁判が現に行われていたという実態がありまして、それに問題意識を持って、司法制度改革審議会も含めまして様々な議論が行われて、その中で一つ、平成十六年において公判前整理手続、すなわち争点があって整理などの必要があるという事件については、証拠開示、公判前整理手続をつくりまして、その中で、証拠の開示、検察官請求証拠はもとより、主張関連証拠、いわゆる主張関連証拠であるとかいわゆる類型証拠であるとか、こういったものの証拠開示制度が設けられたわけであります。
そういう中で、徐々に、おっかなびっくりなどと私は理解しているんですけれども、そのような運用が通常審において行われるようになり、それは公判前整理手続に限らず、そのような要件に当たるようなものについては法曹三者間で開示するのが通常であるといったような運用が行われるようになった。
それを、そのような運用が行われるようになる中で、再審請求審においてもそういった考え方を裁判所や検察官も一定程度共有するようになって、そういった関連する証拠、言わば通常審における主張関連証拠のような再審請求理由に関連する証拠につきましては、ちゃんと弁護人に見せた上で、提出ないし開示した上で再審請求審を進めた方がいいと、これ以上再審請求審を長くさせるのはいかがかと、しかも法の考え方に沿っているというような認識が徐々に広まってきたということだと理解しています。
そのような中で、福井女子中学生殺人事件のことを申し上げれば、第一次請求審というのはそれ以前の事案だったようにまず思いますのと、第二次請求審は、平成、済みません、ちょっと、その後のことでありますけれども、(発言する者あり)二〇二二、二四年ということかと思いますけれど、そういう中で、裁判官もそのような発想に基づいて任意の開示を求め、検察官も様々、渋々などと御指摘は受けることはあるのでありますけれども、そういう考え方に乗ってそのような幅広い証拠を提出ないし開示した。そのときは恐らく開示だと思うんですけれども、弁護人側に見せることになったということだと思っていまして、私が理解しているのは、そういう時系列がこの刑事法制の中にもたくさんあって、再審請求審においても同様であるということでございます。
ちょっと長くなりました。恐縮でございます。
129
川合孝典(国民)
御答弁にあったとおり、平成十六年の刑事訴訟法改正によって証拠開示についてのルールが整備されて、それ以降、証拠開示が徐々にではありますけれども進んできた。そのことによって、いわゆる再審が、再審請求が認められて、無罪の方が出てきているという意味では、それ以前とそれ以後とで変わってきていること自体は私もそのように理解はしているんです。
なんですが、図らずも今刑事局長がおっしゃったように、対応する検察官、裁判官の姿勢によってその取り扱うスピード、姿勢というものがまるっきり違うということがありますので、やはり、その証拠開示に対してネガティブな姿勢をお持ちの担当の…
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130佐佐藤淳法務省刑事局長
お答えいたします。
御指摘の附則四条二項でありますけれども、従来行われてきた運用上の措置としてのということでありまして、これが従来と何が違うのかという話でありますと、基本的には従来どおりのことをしっかりやっていくということが法文上担保されているということだと理解しています。
すなわち、様々な御指摘、この証拠の提出、開示については様々な御議論がありました。その中で、この証拠の提出命令制度を創設することによって逆に狭まるのではないかといった御指摘を多々受けたわけでございます。そのような中で、そのようなものではない、すなわち、法文上、従来どおり適切にこうい…
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川合孝典(国民)
ということは、改めて確認ですが、この附則の四条二項を理由として、検察官の判断で証拠の開示が拒否されることは決してないという理解でよろしいですね。
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