御質問どうもありがとうございます。
委員御指摘のように、私は、今回の現民法八百五十八条の本人意思尊重義務を改正することを通じて、ある一定の範囲において補助人に対して意思決定支援義務が法律上課されたものと解釈する余地があるのではないかというふうに受け止めています。そうであるならば、もう単純に意思決定支援しなさいというふうに法文に書き込むというやり方ももしかしたらあるのかもしれませんが、現段階において、そもそも意思決定支援というものを法的に定義するとなるとどのようなものであるのかということ、意見の一致をなかなか見ることが難しいという側面があります。
そこで、具体的に、少なくとも意思決定支援というその心構えで御本人と向き合う場合に、必要最低限、補助人はどんな行動を取らなければいけないのかというのを具体化したのが、まさに今回の改正法案であるというふうに受け止めています。
一方で、現在、既に後見実務のガイドラインというものが、これは最高裁判所も関与する形で作られておりまして、その中に、委員御指摘のように、チーム支援を行わなければいけないと。
これは、やっぱり支援者と支援を受けられる側が一対一で向き合って閉じた関係になってしまうと、逆に共依存の状態になったり、いろいろと難しい問題も生じてくることになります。それから、御本人の意向を受け止めるといっても、御本人が発しているものを本当に補助人が単独できちんと受け止めることができるかというと、人一人の個人の判断では難しい側面があろうかと思います。
そこで、立場を異にする法律の関係者であったり社会福祉の関係者であり、あるいは、もちろん親御さんとかの御家族であったりという、それぞれの立場のお持ちの方が御本人とチームで向き合うことによって、自分の、その支援する側の価値観を押し付けずに、丁寧に御本人の意向を確認していく、そうしたことが、一つは補助人の義務としても、法律的な義務としても望まれていくことになるのだろうというふうに感じてはおります。
これ、善管注意義務のある意味の具体化ですので、まさに義務違反になるかどうかというのは、ケース・バイ・ケースで残念ながら判断せざるを得ない。しかし、実務のデフォルトが、実務のスタンダードがそうした方向に変化していけば、当然、裁判所としても、そうした行動を取っていなければ、これは法的な善管注意義務として御本人に対する損害賠償責任を負うのだという判断をするようになるかと思いますので、これも実務の運用を通じてそうした方向に持っていく、それが望ましいのではないかというふうに感じております。
以上です。
91
仁比聡平(共産)
日本共産党の仁比聡平でございます。ありがとうございます。
久保参考人から、本人の息遣いや足音を受け止めて人生の伴走者となる制度なり、あるいは補助人であってほしいというお話があったように、今回の改正というのは、これまでの硬直した財産保全ではなくて、身上保護、それから意思決定支援をチームで取り組んでいくというこの大本からの転換というふうに私は受け止めているんですけれども。
ちょっとまず久保参考人に、六年前に「実践 成年後見」にお書きになった文章で、家庭裁判所の後見監督について、本人の財産を旅行や記念日のイベント、少し値の張る買物などへ活用した際に注意を受…
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92久久保厚子一般社団法人全国手をつなぐ育成会連合会顧問
ありがとうございます。
実は、私、滋賀に住んでおりますけど、他府県の方がよくしょっちゅう電話をしてこられるのは、何を言われるかといいますと、御兄弟が後見人になっておられるんですけれども、お医者さんですので、その方は。ですから、亡くなったお母さんも障害のある御本人のところに随分とお金を口座に入れてきた、私も姉のところにお金を口座に入れてきた。その方が後見人になっておられるんですけれども、お正月間近なのでちょっと暖かいいいセーターをと思って、九千円ぐらいのセーターを買ったと。そうしたら、家庭裁判所でぜいたくですと言われたと。電話してきておられるのは、家裁の…
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93
仁比聡平(共産)
ありがとうございました。
やっぱり、私も含め、法律家というか司法関係者が変わらなきゃいけないということなのかなと思うんですね。
そこで、上山参考人にお尋ねしたいと思うのは、好みも含めた意向の把握がこれは補助人の義務だと今回なるわけですけれども、この点について、先ほど、意思決定支援義務の法制化と捉えるべきだというお話ありました。この意思決定、チーム支援のこの補助人の義務の意義とか、それから何をすべきなのかと、あるいは、これに反した場合の効果などについて、もし教えていただければと思います。
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- (上の発言)
94上上山泰新潟大学法学部教授
御質問どうもありがとうございます。
委員御指摘のように、私は、今回の現民法八百五十八条の本人意思尊重義務を改正することを通じて、ある一定の範囲において補助人に対して意思決定支援義務が法律上課されたものと解釈する余地があるのではないかというふうに受け止めています。そうであるならば、もう単純に意思決定支援しなさいというふうに法文に書き込むというやり方ももしかしたらあるのかもしれませんが、現段階において、そもそも意思決定支援というものを法的に定義するとなるとどのようなものであるのかということ、意見の一致をなかなか見ることが難しいという側面があります。
そこで、具体的に、少なくとも意思決定支援というその心構えで御本人と向き合う場合に、必要最低限、補助人はどんな行動を取らなければいけないのかというのを具体化したのが、まさに今回の改正法案であるというふうに受け止めています。
一方で、現在、既に後見実務のガイドラインというものが、これは最高裁判所も関与する形で作られておりまして、その中に、委員御指摘のように、チーム支援を行わなければいけないと。
これは、やっぱり支援者と支援を受けられる側が一対一で向き合って閉じた関係になってしまうと、逆に共依存の状態になったり、いろいろと難しい問題も生じてくることになります。それから、御本人の意向を受け止めるといっても、御本人が発しているものを本当に補助人が単独できちんと受け止めることができるかというと、人一人の個人の判断では難しい側面があろうかと思います。
そこで、立場を異にする法律の関係者であったり社会福祉の関係者であり、あるいは、もちろん親御さんとかの御家族であったりという、それぞれの立場のお持ちの方が御本人とチームで向き合うことによって、自分の、その支援する側の価値観を押し付けずに、丁寧に御本人の意向を確認していく、そうしたことが、一つは補助人の義務としても、法律的な義務としても望まれていくことになるのだろうというふうに感じてはおります。
これ、善管注意義務のある意味の具体化ですので、まさに義務違反になるかどうかというのは、ケース・バイ・ケースで残念ながら判断せざるを得ない。しかし、実務のデフォルトが、実務のスタンダードがそうした方向に変化していけば、当然、裁判所としても、そうした行動を取っていなければ、これは法的な善管注意義務として御本人に対する損害賠償責任を負うのだという判断をするようになるかと思いますので、これも実務の運用を通じてそうした方向に持っていく、それが望ましいのではないかというふうに感じております。
以上です。
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仁比聡平(共産)
ありがとうございます。
そこで、星野参考人に、とはいえ、現場という、の現状という点を伺いたいと思うんですけど、冒頭、オーダーメードというふうに我々言うけれども、そうした御本人の変化に応じた対応が可能な制度というのは、これまではごく例外と、これを本来の姿にするというのは、これはもう本当に大変なことだというお話だと思うんですよね。
今の点に関して、補助人の候補者を選んでいくという、その受任者調整と言われると思うんですけれども、私が知る限りというか、地方の、特に地方の裁判所、家庭裁判所の所管、管轄では、実際、申立て、これまでの後見申立てで、後見人の候補者が…
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96星星野美子公益社団法人日本社会福祉士会参事
御質問ありがとうございます。
そうですね、小規模自治体というところの問題はあるんですが、私がおります東京では、家庭裁判所が名簿を、名簿から順番に当たっていって全て断られる、社会福祉士会のこの名簿はけしからぬとあの当初言われて、それから、家庭裁判所からの依頼ではなくて、もう支援機関からの相談を先に受ける形を東京ではつくって、そこで候補者を選定して、事前面談というのをもう十五年ぐらい前から私やってきたんですね。それをやったことによって、本人が、この人はいきなり後見人ですとならない形をつくって、これがちょっと全国的にちょっとずつ社会福祉士会の中では広がってい…
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仁比聡平(共産)
社会福祉士の皆さんだけじゃなくて、ほかのその専門職と言われる領域の皆さんがこぞってそんなふうな取組になったらいいなと思いますね。
それで、終われるのかと、本当にという、その終了という問題について、まず久保参考人に、まだそういう条件が整っているとは言えませんとおっしゃっていると思うんですけれども、特に重要だと思われる、どんな条件が必要かという、何を求めるかという点について、久保参考人、いかがでしょう。
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